メモリを増やして Half-Life: Alyx を楽しんだ

Half-Life シリーズはやったことはないのですが、VR が素晴らしいと評判だったので、Half-Life: Alyx を Oculus Quest で遊んでみました。

Half-Life: Alyx

シリーズをプレイしていなくても、ストーリーや世界観は理解できると思います。中に浮かぶ戦艦のような物体と、虫とソンビからなんとも言えない終末感が漂ってきます。
英語音声の日本語字幕でプレイしましたが、VR でも字幕は比較的読みやすかったです。それでも、VR では音声のみで理解できた方が字幕も邪魔にならず、快適でしょう。

ストーリーの多くは触れませんが、アサシン クリード1の暗殺の際に挿入される、対象が独自空間で独白する謎演出って VR 向けだったんだなと新たな発見がありました。あるいは、MGS4のBB空間もVR向けでしょう。

グラビティ・グローブで VR 空間を探索せよ

VR のクオリティは高いです。惜しむらくは、私のPCのスペックが低いのと、Oculus Quest でプレイしているため、そのクオリティを十分に引き出せていないこと。ただ、序盤こそ実際に触って反応のあるギミックが多いものの、それが過ぎると手に取って投げるくらいしか用途のないオブジェクトがほとんどです。そして手に取って投げる動作が、何気に難しい。VR あるあるではあるものの、起動したグレネードを投げるつもりがその場にポロッと落とすのは危険が危ない。

一方で、グラビティ・グローブで遠くのオブジェクトを手元に引き寄せられるのは便利で楽しいです。スターウォーズのフォースで物を引き寄せる感覚に近いでしょうか。投擲も、これと逆のギミックで軌道を表示できれば楽しかったのに。
グラビティ・グローブで、VR 空間内の探索が捗ります。VR 空間を内を探索するのは楽しいですが、それでも細かな移動は面倒ですし、しゃがんだり立ったりする回数はなるべく減らしたいものです。ゲーム内で活路を切り開くためにも利用していきます。敵が投げたグレネードもキャッチできますが、先にも述べたように投げ返すのは難しいです。便利なので、他の VR ゲームにも導入して欲しいギミックです。

VR を活かした3Dパズルや、3次元状のマップ探索、実際の銃を手にしたような戦闘と、非常に楽しくプレイできました。ただし、銃撃戦は常に弾切れを意識しながら行う必要があったので、それなりにストレスがあります。また、容易に死ぬのでロード時間がやや長めなのも気になる所でした。攻略する上では必要最低限の敵だけを倒すのがお勧め。ゾンビは動きがのろい割に、そこそこの耐久力があり弾数が必要なのでスルーが安定です。難しいと感じたら、途中で難易度を下げることもできます。

戦闘はリアリティがあるが難しめ

銃もそれなりに作り込まれていて、リロードする際は、弾倉を抜き出してから、新たな弾倉を挿入し、さらにスライドして排莢する必要があります。リアリティはありますが、焦っているとリロードがままなりません。スライドはコントローラーのボタンか、実際にスライドする動作の両方で可能です。ただし、実際にスライドさせるとコントローラー同士が物理的にぶつかって干渉するため、ボタンでスライドするようになりました。

当たり前と言えば当たり前ですが、銃の標準をきちんと合わせなければ弾は当たりません。物陰に隠れながら動く物体に弾を当てるのは難しいです。弾が潤沢にあれば、適当に撃ってればいいですが、本作は弾切れする可能性があり得ます。やはり、難易度が高い・・・・・・。
素材を集めれば、銃カスタマイズできますが、私のお勧めはダットサイトよりもレーザーサイトです。レーザーサイトの方が、必要素材数が多いですが、物陰から撃つ際も狙いが付けやすく使い勝手がいいです。序盤のゾンビはスルーが安定なので、ダットサイトを我慢して一気にレーザーサイトを付けましょう。

移動は、どの VR ゲームでも課題が残る

移動は、VR ゲームでありがちなワープとスライド、及びスティックでの移動から、回転は一定角度と、シームレスから選択できます。私は、VR 空間内で歩いてる感じを味わいたいので、コントローラーのスティックで VR 上の左手の方向へ進む方式とシームレス回転を選択。頭を向けた方向に前進する方式もありますが、それだと横を見ながらの移動ができません。一方で、左手の方向に進む方式だと、コントローラーが荒ぶったり、あるいは左手を動かしている際に、安定して移動できません。VR 空間内の移動方法は、どのゲームも模索中って感じですね。
Alyx の場合はワープ移動も併用可能で、敵から逃げる際は速く移動できるワープを多用していました。また、瞬時に反応する必要があるなら、自身が少し移動したり、回転したりした方が早いです。そのため、それなりに自由に動ける空間があった方が快適です。特に戦闘では、物陰に出たり入ったりしながら打ち合うため、少なくとも縦横2メートル、安全のためには3メートル以上は確保しておきたいです。広さを確保さえできれば、壁に見切れながら打ち合ったり、あるいは腕だけ出して銃を構えたりと、VR ならではの FPS ができるので楽しいです。ただ、それでも気をつけないと現実の部屋の壁にぶつかりそうになります。

GPU とメモリ周りで四苦八苦

本編とは全く関係が無い、個人的なプレイ環境での不具合を述べます。GPUVR Ready をギリギリ満たす GTX1060 だったので行けるだろうと踏んで、Oculus Link で試したら、頭を振る度に画面が乱れるため、まともにプレイできませんでした。

そこで Virtual Desktop 経由で起動したところ、画質は落ちますが画面が乱れることもなく、なんとかプレイできる状態になりました。Virtual Desktop の方が、ケーブルレスでプレイできるので快適ではあるんですけど、なぜ画質で有線が無線に劣るのか・・・・・・。

以前は、PC と Oculus Quest 共に Wi-Fi 接続で運用していたのですが、PC を有線 LAN にすると Virtual Desktop 環境が非常に快適になりました。そもそも PC の Wi-Fi が不調で Web 会議中でも途切れる代物なのが問題なんですけど・・・・・・。
もちろん、Virtual Desktop で快適に Steam VR を楽しむならルーターが 5 GHz 帯に対応しているのも必須条件です。

Virtual Desktop でプレイできたものの、画質はあまりよくなく、フレームレートも低く動きがカクカクしてます。しかも、マップの読み込みに時間がかかり、ロードに2分弱待たされることも。カッとなって勢いの任せて メモリを 16 GB から 32 GB にしたのですが、すると画質もフレームレートも上がるし、ロード時間も短くなるしのいいことずくめ。さらに、Oculus Link 経由でも問題無くプレイできました。ロード時間が30秒くらいなので、コンテニューも気軽にできる。2週目で慣れてるのもあるけど、フレームレートが上がってカクカクしなくなったせいか、死ににくくなりました。
もちろん、画質も向上したお陰で、今までキラキラ光っているだけの物体が、ケサランパサランみたいな毛状の物体であることも視認できました。GPUマターだと思っていたので、メモリで改善するとは思い至りませんでした。

VR はまだまだ金がかかる

Half-Life: Alyxは、2020年現在、最高峰の VR ゲームの一つだと言えるでしょう。ただ、それを堪能するには十分なスペックの PC が必要な上に、VR ヘッドマウントもクオリティの高い物が望ましいです。Oculus Rift や Quest だって5万円くらいするので、そんなにお安くはないんですよね。また、最も確保が難しいのがそれなにより十分に広い部屋。ガジェットはお金を払えば、すぐさまクオリティを上げられますが、広い部屋はそう簡単にはてにはいりま手に入りませんからね・・・・・・。