実写版ゴールデンカムイの続編を見たいので、みんなも劇場に足を運んでくれ!

映画の実写版ゴールデンカムイを見てきましたが、最の高でした。このクオリティで全巻を実写映画化して欲しいですが、予算的にもスケジュール的にも厳しそう。
内容としては、原作マンガの3巻の冒頭まで。二瓶鉄造が登場する直前。4巻の一部が前倒しされています。同じ密度で映画化すると全10作品にも及びます。しかも、巻数をかな重ねる毎にキャストも増え、戦闘のドンパチも激しくなるので予算がマジで足りない。さらにロケ地の制約もありますし。

そのような事情もあり、実写版ゴールデンカムイは壮大なる予告編と受け取りました。
杉元の魅力が存分に出ていました。特に、やさしさ。梅ちゃんへの、寅次への、そしてアシリパさんへの。
原作マンガよりも、残酷表現が抑えられているからってのもあるでしょう。

みんなはまり役

杉元に刺青人皮の秘密を話してしまうおっさん役のムラサキスポーツがはまり役すぎて、冒頭だけでも元を取った感がありました。直ぐに死んじゃいますが。
配役は、どれもはまり役であり、しかも皆さんしっかり役作りをして来ているのが素晴らしい。
玉木宏の鶴見中尉はまんま過ぎて、ずっと見ていたい。鶴見中尉だけで一本映画を練り上げてほしい。

舘ひろし土方歳三も、よかった。ただ、土方歳三たちの活躍をもうちょっと見たかったです。4巻の銀行を襲い和泉守兼定を取り戻すエピソードが前倒しされてはいますが、映画の尺の都合上、これ以上詰め込むのは無理でしょう。
死刑囚達が脱獄するシーンの殺陣もよかったですけどね!笠を被っているので、流石に舘ひろしではないと思いますが、よいアクションでした。

予算抑えてるなぁ

予告編で「衣装が綺麗すぎる」点が懸念されていました。確かに、冒頭の二百三高地の戦争のシーンでは気になりましたが、それ以外では背景などのクオリティが高いので気になりませんでした。むしろ、役者を目立たせ映えさせる意味でも綺麗な衣装の方が適していたと感じます。

個人的に印象が残っているのは、杉元とアシリパさんが谷垣を含む4人の兵隊に追い詰められ、杉元がヒグマの巣穴にシーン。
先ず、分隊長の役者さんが原作そっくりで驚きました。そんな端役まで似せなくても!そして、その後の展開も工夫があり感心しました。原作では、ヒグマが兵隊たちを襲う残酷描写です。実写版では杉元が巣穴から覗いている演出になっています。残酷表現を抑えつつ、ヒグマの恐ろしさと、追われる杉元の危機感と、それから逃れる安堵感が表現されています。そして予算も抑えられるので感心しました。

杉元が鶴見中尉に捕まった後に、白石の手引きで脱出するのが実写版ゴールデンカムイのクライマックスとなりますが、この逃亡劇がマジで熱い。原作ではさらっとながされていますが、深夜の雪の中に颯爽と駆け抜ける馬そり上での杉元と二階堂浩平攻防は手に汗握りました。このクオリティで27巻の札幌麦酒の逃亡劇をやって欲しいです。

興行収入を上げて行こうぜ!

是非とも続編に期待したいので、皆さんにも劇場へ足を運んでほしい。