呪いの薄まったリメイク版 LIVE A LIVE

SFC 版、Switch 版の両方のネタバレを含みますので、未プレイの方はご注意ください。

語りたいことが多すぎる・・・・・・。

スクウェア・エニックスは旧作の移植を多く手がけていますが、旧スクウェア作品でフルリメイクされた作品はあまり多くはありません。ドラクエは6までがフルリメイクされていますが、FF では 1、3、4、7 と作品数の割に少ないです。LIVE A LIVE がフルリメイクされたのは、ある意味で異端です。まぁ、SFCからして異端なゲームでした。
LIVE A LIVE について語りたいことが多すぎます・・・・・・。SF編のキャラクターデザインを担当した田村由美が「ミステリと言う勿れ」でヒットしているとかとか!(敬称略で行かせて頂きます)

www.jp.square-enix.com

グレードアップなリメイク

スーパーファミコンSFC)で1994年に発売された LIVE A LIVE が HD-2D でグレードアップなリメイクで Nintendo Switch に帰ってきました!キャラクターは SFC 版よりも大きなサイズのドット絵で、動きがよりダイナミックに!ピクセル風の 3D な背景が箱庭感をグッと引き立てています。

Switch 版では、声優による声も追加されました。声優が本当に豪華で、さらに熱演によりただでさえ心に来るセリフが染み入ります。SFC 版にも効果音程度には声がありました。当時のスクウェアの社員が担当しており、高原日勝は社内オーディションで選ばれた光田康典が担当しています。手作り感のあるゲームで、土佐弁の監修を野村哲也がやっています。リメイク版では声優も含めてスタッフからの LIVE A LIVE への熱い思いが随所から伝わり、それがファンに応える形になっているのもすばらしいです。

音楽は SFC 版と同じく下村陽子が担当しており、SFC 版よりも尺が長くなり、最初のループは原作の雰囲気をゴージャスに再現しつつ、次のループで大胆アレンジになっているなど聞き応えがあります。「GO!GO!ゴーゴーブリキ大王!」の主題歌を影山ヒロノブが歌っているのは、最早ずるい。

より遊びやすく

システム面でも全体的に遊びやすくなっています。最終編に突入しても、各シナリオをやり直せますし、最終編の主人公も個別に選択できます。わざわざ枝セーブを作らなくても、堪能できるようになっています。
また、最終編には装備したアイテム以外も持ち込めようになっています。最終編のキューブのために持ち込むアイテムを悩む必要がありません。アイテムコンプが捗りますね!

戦闘も、基本的には遊びやすい方向に修正されています。SFC 版では表示されていなかった、弱点、耐性、行動ゲージ、敵の HP が表示されているので、戦略を立てやすくなりました。LIVE A LIVE の属性は、手の技や足の技と独特な上に、15種類もあります。表示されていなかった SFC が不親切なのですが、当時のスクウェアのゲームではありがちな仕様でしたね。

戦闘バランスは調整され、一部のキャラクターは強化されています。個人的に西部劇編で決闘時のマッドドッグスが強化されたことで、彼の格があがったのは良い調整でした。
ただし、バフとデバフとしてレベル増減がなくなったことで、一部の戦闘のバランスが変わっているのが気になりました。

変わって気になる所と変わらないからこそ気になる所

ストーリーなどに大きな変化はありませんが、一部のセリフやアイテム名に変更があります。「妙子のパンツ」が「妙子の日記」になったりと、2020年代にリメイクするにあたって配慮された修正です。個人的には近未来編でクルセイダースRSが落とす「へんたいパール」が「おしゃれパール」になったのが面白かったです。
イベントも細かく修正されており、西部劇編の決闘で、クレイジーバンチが町人からも見えない位置になっています。

変わらないからこそ気になる点もあります。たとえば、チャン・リン・シャンなどの小ネタや、主人公の命名による違和感など。
ただ、当時の手触りを保ちつつ、現代向けにアレンジされ、グレードアップされているので、理想的なリメイクとなりました。

売れなかった SFCLIVE A LIVE

理想的なリメイクとなった Switch 版の LIVE A LIVE でありますが、そもそも本作の移植やリメイクは難しいと考えられてきました。

移植やリメイクが困難な理由として、しばし小学館との権利関係が指摘されてきました。キャラクターデザインを小学館に連載する漫画家が担当しているからです。ただ、2015年には Wii U 向けの、2016年には 3DSバーチャルコンソールがリリースされているので、この点は解消されたのでしょう。

2014年9月に原始編のキャラクターデザインを勝手に行い、LIVE A LIVE のきっけかを作った小林よしのりが ”「ライブアライブ」とかいうゲームを、ケータイでやれるようにすると言うのだ。” と述べています。タイミングとしては Wii U 版のバーチャルコンソールのことのようにも思われます。スマートフォン版の企画もあったのかも知れませんが、実現しなかったのでしょう。

LIVE A LIVE が移植やリメイクされなかった要因として、確かに権利関係の問題はあったのでしょうが、そもそも販売実績がないのです。100万本越えが当たり前だった SFC 時代のスクウェアにおいて、LIVE A LIVE は23万本しか売れていません。
30万本のミスティッククエスト(FF USA)よりも売れていないのです。LIVE A LIVE より販売本数が少ないのは、SFC 末期の1996年に発売されたトレジャーハンターG(17万本)とルドラの秘宝(12万)くらいです。ルドラの秘宝がワーストのため、LIVE A LIVE は下から数えて3番目となります。実績もなく権利関係のややこしい本作をわざわざ移植やリメイクすることもないでしょう。
ともすると、リメイク版は海外展開しているのもあり、オリジナルよりも売れるかも?

印象に残る LIVE A LIVE

売れていない LIVE A LIVE ですが、何かと話題になるゲームでもありました。

  1. 小学館の7人の漫画家がキャラクターデザインを手がたオムニバス型式
  2. 格闘ゲームのような戦闘だけ、サウンドノベルのようで戦闘がないなど、それぞれで異なる遊び方が提示されるシナリオに
  3. 「心じゃよ」や「あの世で俺にわび続けろ」など心に残りミームとなったセリフ
  4. そして、中世編からの最終編の衝撃

これらは、語り草になっています。だからこそ、ファンの間で移植やリメイクが望まれてもいました。

LIVE A LIVE はアンチ RPG か?

jp.ign.com

LIVE A LIVE はアンチ RPG と評されることがありますが、個人的にはしっくりしません。むしろ RPG の可能性に挑戦したゲームだと考えています。

LIVE A LIVE はオムニバス型式で、それぞれのシナリオで異なる仕組みになってますが、それらが RPG におけるイベントとして配されていても不思議はありません。戦闘だけの現代編はトーナメント戦、会話のない原始編も異界とのコンタクトとして展開できるでしょうし、SF編はむしろ本流となっています。

LIVE A LIVE は、キャラクターデザインが先行し、出版社とのコラボレーションなど、クロノトリガー(1995年)と共通する点が多いです。異なる世界観を接続する方法が、時空とオムニバスと異なるものの、非常に似通っています。時田貴司クロノトリガーを勝手にライバル視していたと冗談めかしていましたが、意識はしていたのでしょう。

スクウェア・エニックスになった現代から振り返ると、当時のスクウェアは出版などのメディアミックスを切望していたように思えます。その点で、売れなかった LIVE A LIVE は成功した企画ではなかったのでしょう。

奇跡のリメイク

www.famitsu.com

LIVE A LIVE がリメイクされる契機となったのは、HD-2D であったようです。スクウェア・エニックスによる OCTOPATH TRAVELER で採用された HD-2D はドット絵と 3DCG を組み合わせた表現手法です。SFC のドット絵の雰囲気をそのまま現代に持ち込んだ雰囲気がありました。逆に、SFC や FC のリメイクにはもってこいのはずです。

スクウェア・エニックスの社内で HD-2D によるリメイクが検討される中で、LIVE A LIVE が選ばれました。できあがった本作を見れば、HD-2D と LIVE A LIVE の愛称は抜群です。OCTOPATH TRAVELER を手がけた浅野智也も LIVE A LIVE が好きだったようです。OCTOPATH TRAVELER もオムニバス型式で、最後にシナリオが融合する点で LIVE A LIVE と共通する点があります。

順当進化なリメイク

HD-2D によって SFC 版のドット絵の雰囲気をそのままにリメイクされた Switch 版は、まさに順当進化した LIVE A LIVE です。

近未来編の「GO!GO!ゴーゴーブリキ大王!」が流れるオープニングは、スーパーロボットアニメ感がさらに増しています。SFC 当時にはできなかった技術が、ようやく表現したかったものに追いついた感があります。
SF編では、ベヒーモスが絶妙な大きさになっており、演出もさらに磨きがかかっています。3DCG と船内との相性が抜群すぎます。

フィールドやマップの構成は SFC 版と同じなのですが、別の雰囲気を醸し出しています。幕末編では城の立体感が増しており、マップ構成は同じなのにほぼ別物と感じられます。功夫編の澄んだ山岳には高度を、原始編はフィールドは広大さを感じられます。魔王山のおどろおどろしさも不気味です。

戦闘の演出やバランス調整はすばらしいが気になる部分も

戦闘フィールドの表現も細かくなっており、現代編では観客が、西部劇編での決闘には街の住人が追加されており臨場感があります。近未来編の隠呼大仏戦では、小さく表現されたシンデルマン達によって、ブリキ大王の大きさが感じされるのもにくい作りです。

戦闘の演出も派手になっているので、目が楽しいです。ただ、少しテンポが悪くなったかな?と感じる部分もあります。技の待機時間が短くなった技も多いので、総合的に戦闘のテンポは良いです。ただ、ターン制のRPGバトルに慣れ親しんでいない人だと、煩わしく感じるかも知れません。

戦闘では、バブとデバフによるレベル増減がなくなりました。本作は、レベル差がダメージ量や命中率に大きくかかわってきます。SFC 版では戦闘中に味方のレベルを上げる、または敵のレベルを下げることで有利に立ち回ることができましたが、Switch 版ではそれができなくなりました。
基本的には問題ないのですが、キングマンモーを倒すのが大変になりました。レベル差が大きいので、なかなか麻痺が通りません。そのくせに地相による超回復は相変わらずです。ただ、近づくと地面が揺れる演出が追加され、臭いを特定すればレーダーに表示されるため、再戦はしやすくなりましたが。

バランス調整がおかしいと感じる部分もあります。最終編でオルステッドを選択した際のブリキ大王が強すぎます。レベル増減ができなくなったのもありますが、最終編での隠呼大仏が弱体化されているためです。オルステッド以外の主人公なら嬉しい仕様なのですが、オルステッド側だとブリキ大王をハメないとほぼ勝てません。アルマゲドンを起こしやすくはなりましたが、調整を間違っているような気がします。

声の追加は熱いが、気になったところも

声優によるセリフが本当に素晴らしいです。もともと素晴らしいセリフ回しに、声が加わることでさらに感情が揺さぶられます。
声優陣が豪華すぎます。セリフのない原始編のポゴやゴリを、緒方恵美橋詰知久が引き受けてくれて本当に嬉しい限りです。

戦闘中にも声が当てられています。イベント戦では擬似的な掛け合いを演出できますが、状況やプレイヤーによって異なるのがゲームならではといえるでしょう。
全編に登場している杉田智和中村悠一のように、SFC 版のファンが多く参加しているのは、本当に愛された作品だと思います。


www.youtube.com


www.youtube.com

一方で、主人公たちの名前が呼ばれないのは違和感がありました。
SFC 版では主人公の名前を好きに設定できたので、それを踏襲したのでしょう。
主人公の名前を呼ばないようなセリフ回しにはなっていますが、無理な部分も多くあります。
特に、中世編でオルステッドの名前が呼ばれないのは、かなり残念です。やはり「あの世で俺にわび続けろオルステッドーーーーッ!!!!」の「オルステッドーーーーッ!!!!」の程嶋しづマで聞きたかったです。DS版のFF4でセシルをやっているからこそ!

デフォルトネームに設定した場合のみ、セリフで名前を呼ぶという仕様でも良かったのでは?と思いつつ、それでは収録や処理が煩雑になってしまいます。中世編や最終編の仕組みは、オルステッドの名前を好きに設定できるからこその裏切りでもあります。

薄まった呪い

最終編に少しだけ変更点と追加要素がありますが、これにより裏切りが僅かばかり緩和しています。SFC 版とは異なる解釈とも取れます。

変更点は最終編の心のダンジョンにいるストレイボウのセリフで、SFC 版よりも自責の念が強まっています。
追加要素は、シン・オディオです。各編のラスボスを倒した後に戦うことになります。シン・オディオ戦では、パーティーに加入していない主人公3人も戦いに加わります。そして、最後にオルステッドも参戦します。展開としては非常に熱く、オルステッドへの救いが示された形で、そこには優しさがあります。


www.youtube.com

LIVE A LIVE が語りづがれた一因は、オルステッドのあり方でしょう。
主人公の名前を変更できるのは、当時の RPG としてはお約束ではありますが、主人公とプレイヤーの近さを意味する不文律でもありました。
聖剣伝説では主人公のみならず、ヒロインの名前を付けられるからこその重みがあります。バハムートラグーンでは、それがプレイヤーへの裏切りとして作用しています。
LIVE A LIVE も後者で、特にオルステッドへの名付けはプレイヤーへの裏切りとなっています。この裏切りのインパクトが大きかったからこそ、LIVE A LIVE が長く語り継がれることになりました。私にも、しこりとして残っています。呪いとも言えるでしょうか。
リメイク版は、そのしこりが完全に取り除かれた分けではありません。オディオや魔王の謎は残されてままです。ただ、呪いは薄まったように思います。自分としてはそれが少し寂しく感じます。

TERALOMANIA を誰よりも信じます

シン・オディオ編では新たに作曲された GIGALOMANIA が流れます。各オディオ編で流れる MEGALOMANIA のオマージュです。

LIVE A LIVE がリメイクされた経緯は様々な要因があります。
SFC 版は販売本数こそふるいませんでしたが、プレイヤーには壮絶な印象を残しました。結果的に、長きに渡り語られることになりました。
プレイヤーの中にはゲームにかかわる仕事に就く人もいました。素晴らしいリメイクとなったのは、まさに幸運でしたが、LIVE A LIVE が心に刻まれた人々がいたからこそ成し遂げられたのではないでしょうか。
ファンが語り続ければ、次の30年でリメイクが生まれるかも知れません。その時は、TERALOMANIA が出るかも知れません。「いいえ、TERALOMANIA を誰よりも信じます。」

「律」のエルデンリング

エルデンリングの面白さについてずっと考えていたのだけど、世界観の根幹でもある「律」がそれだなと。
プレイスタイルを「律」することが、面白さに繋がっている。

広大なフィールド

探索が楽しい。8周した現在でも新たな発見がある。

一周目は攻略サイトを見ずに、二周目は攻略サイトとにらめっこしながら探索したのに、三周目以降で取りこぼしたアイテムがポロポロと出てくる。
単純に風景を見ているだけでも楽しめる。その点で、ゲームの雰囲気とは異なるがフォトモードが欲しくなる。それぞれの地点で、異なる風景が見える。あそこに行ってみたいなと思ったら、そこへ行ける。ただただ、それが楽しい。

フィールドではリムグレイブとリエーニエあたりが、色々と密に詰まっていて探索する度に発見がある。一方で、禁城以降の巨人たちの山嶺や、聖別雪原はさっぱりしている。人が立ち入らない領域なので、これくらいがちょうどよいだろう。
ダンジョンとしては、ストームヴィル城やエブレフェールが楽しい。共に、縦方向に階層が伸びており「見えるけど行けない」構造なのが、探索欲をかき立てる。ストームヴィル城などは、面積は広くないのにまさに体積=ボリュームが大きくなっている点が興味深い。
小さなダンジョンも、単純な構造を繰り返していると見せかけて・・・・・・という構成もあるので、油断は禁物だ。

「律」の戦闘

戦闘も楽しい。8周してレベルカンストしても歯ごたえのある敵がゴロゴロしている。

戦術が多数用意されているのもあるが、同じボスでも異なる戦いになるため新鮮味がある。雑魚敵も戦ってもいいし、戦わなくてもいい。それぞれの状況で小さな目標ができ、それが楽しさに繋がっているように思う。例えば、特定の武器や魔術に祈祷のみで戦う、ダメージを受けない、サーチ・アンド・デストロイなどなど。

戦術は多種多様で、戦技や遺灰は特に強い。しかし、それを使ってもいいし、使わなくてもいい。マルチで戦ってもいいし、戦わなくてもいい。レベルだって上げてもいいし、上げなくてもいい。マルチを念頭に置くと、マッチしやすいレベル帯があるため、そのレベルでビルドを詰めていくことなる。そうでなくても、特定のレベルで自分なりのビルドを組み立てる楽しさがある。

色々な感想を見ると、多くのプレイヤーは自身で難易度調整をしているようだ。難しいと思えば、戦技やら遺灰やら、なんでも使えばいいし、レベルも上げればよい。遺灰を使わない、強い戦技を使わない、などのこだわりを貫くプレイヤーもいる。つまりは、プレイヤーそれぞれがプレイスタイルを「律」している。これは、物語や世界観の根幹である「律」にも通ずる。
エルデンリングにおける「黄金律」などの「律」は明確には語られないが、何ものかが強いたルールである。プレイスタイルは、プレイヤーが敷いたルールであり、これもひとつの「律」であろう。王になるためには「律」が必要で、それが体現されたとも言える。

私の場合は、敵が卑怯だなと感じることが多々あったので、こちらも卑怯なことをやってもいいだろうと開き直って戦技や遺灰を遠慮無く使うようにした。そうすると、戦闘がさらに楽しくなった。レベルをカンストさせてもルーンベアと直接対峙するのは躊躇するし、坩堝の騎士二体同時には相手にしたくない難易度ではある。

探索も「律」である

振り返ってみると、探索でも様々なマイルールを敷いている。初見の楽しみを求めて攻略サイトを見ないのもマイルールであり「律」だろう。周回すると方針を立てやすいが、これも「律」である。
雑魚との戦闘、フィールドでの採取、ちいさなダンジョンの探索と、大きめのダンジョンの攻略、そしてエルデの王=クリアと、大小様々なタスクが用意されているのもあり、要所要所でプレイヤーが大小様々な「律」を持てるようになっている。この「律」こそが、エルデンリングの楽しさの根幹にあるものだろう。

映画「ゆるキャン△」は「水曜どうでしょう」で「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だった

yurucamp.jp

*各キャラクターの名称がマチマチですが、関係性に考慮した呼び名になっております。

のっけから松竹の富士山からアニメに移行する演出に満点を上げたい。

原作のマンガからして「水曜どうでしょう」の影響を受けているので今更の感想ではありますが、映画は大泉洋さんが全国で有名になってからの「どうでしょう」「どうでしょう」におけるログハウス造り。原付の旅を見たかった、というのも分かる感想です。

*徐々にネタバレを多めに語って行きます。次の段落は、映画の前情報くらいのネタバレです。

ゆるキャン△13.5 オリジナルのマンガが一話あり、残りはキャラクター原案とアニメ版のまとめが掲載されています

映像的挑戦をする「ゆるキャン△

水曜どうでしょう」ネタをぶっ込む「ゆるキャン△」ですが、アニメにはあんまり登場しません。実写版の方が「どうでしょう」分が多いです。
アニメ版と実写版は、どちらも二期やっており、進み具合も同じくらいで、絵作りも似たような感じですが、微妙に違うところもあります。アニメと実写での表現手法の違いもありますが、見せたいモノも異なっているように感じます。

アニメは風景を実物に近く描くことで作品に厚みを持たせています。これは原作も同じ。ただ、原作の絵作りはかなり挑戦的で、超広角やら360度カメラなど、アクションカム的なコマが多いです。魚眼レンズで大きくてゆがんだ画像を手書きで再現するのかと驚かされます。あfろ先生によるアクションカメラを主体としたマンガに「mono」があるので、興味がありましたら!

360度カメラなどはアニメには向きませんが、映画「ゆるキャン△」のタイムラプス映像は原作っぽいなと感じました。実写版も、ドローンでの撮影を行っているあたりが、原作に通じます。Oculus Quest などで見ると、このドローン撮影が映えます。

映画「ゆるキャン△」では、映像以外でも挑戦が行われています。それが「環境音」の再現です。自然音のみならず、蛍光灯の音まで再現されており、力の入れようがわかります。蛍光灯の音は、LED 化が進んだのと、私自身も高周波が聞き取りづらくなっているのもあり、そんなにうるさかったっけ?とは感じましたが。

キャンプが好きなんじゃない、関係性が好きなんだ(少しネタバレ)

映画「ゆるキャン△」を見て、それぞれのキャラクターの関係性が好きなのだなと、再認識しました。キャンプがフレーバーなので、キャンプはしたくなるけど、結局行動には移さない……。

映画では、社会人になりそれぞれの立場が変わっていますが、根っこの関係性は同じ。「大垣」が計画をブチ立て、「なでしこ」の元気に「リンちゃん」が引っ張られ、「アキ」を「犬子」が、「リン」を「恵那」が支える。

自分が好きなシーンは冒頭の、「大垣」からキャンプ場作りを「考えとく」と応えた「リン」と、その後の「大垣」の反応。いきなり深夜にタクシーでキャンプ場候補地まで行くのは「またしても何も知らない大泉洋」感あるのも好きです。
冒頭でも述べましたが、高校生の頃が初期の「水曜どうでしょう」で、就職後は大泉洋さんが全国区で俳優として有名になってからって感じ。それぞれの立場は変わっているけども、関係性は変わっていない。
「リンちゃん」と「なでしこ」の関係性は言わずもなが、「志摩リン」と「大垣」の微妙な距離感が好きなんです。

キャラクターとしては「志摩リン」が一番好きですが、関係性を持ちたいのは「大垣」。というか「大垣」は野クル作ったりと、行動力の塊なのでイベント会社に就職するのも分かるし、その後に地元の観光促進に関わるのも、すごく分かる。「なでしこ」がキャンプギアメーカーで、「恵那」がトリマーなのもすごく納得。ただ、「恵那」はもうちょっと「リン」を見守る感を出して欲しかった!
就職先としては「志摩リン」だけが、ちょっと納得感がない。本好きなので、本に関わる仕事ではありますが「営業」やってた頃が想像つかない・・・・・・。
「あおい」ちゃんが、小学校の先生なのは世話焼きかつ、地元に就職したいからって感じでしょうが、保母さんとかでもいいわけで、この辺は「脚本」の都合と感じてしまう。まぁ。それを言うと「なでしこ」は大学中に起こしたキャンプギアメーカーの CEO のはずでは!?

脚本の都合、多くない?(以下ネタバレ分多め)

脚本の都合としては、土器関連は起承転結の「転」のためのギミック感が強かったです。
物語の都合としてキャンプ場造りが進まなくなる過程が必要だろうなと思っていました。そのため、ゆるキャン△メンバーが運転するシーンは事故らないかヒヤヒヤしてました。特にバイク乗りの「リン」ちゃん。「チクワ」が土器を見つけたときは安心したと同時に、答えあわせでもありました。その先の展開もある程度は予想できます。

キャンプ場造りが滞る理由を、ゆるキャン△メンバーに寄せてしまうと関係性が変わってしまうので、外部に求めたのでしょう。「大垣」が土偶のかぶり物をしているので、一応伏線は張ってありますが・・・・・・野っ原をキャンプ場にするならまだしも、元々あった施設を造成する際に見つからないものだろうか?と疑問が残ります。

大学の卒業旅行で海外へ行き、キャンピングカー借りてアメ横断するロードムービーでもいいじゃん?感はあります。ただ、脚本の都合上ではありますが「リン」が、昔なじみのキャンプ場を再訪し、それぞれのキャンプ場の良さを再認識するシーンには嬉しくなりました。

筋書き以外で気になったのは、少しだけ年を重ねた「リンのお母さん」の作画。それなりの年齢のはずですが見た目が若いため、おばさんという記号では描けません。絵柄として年齢をかき分けるのが難しいので仕方がない部分ではあります。リンと大垣の上司が、どっちもヒゲ面なのはどうかと思います。

バック・トゥ・ザ・フューチャー

映画「ゆるキャン△」は変わらない関係性の話で、それはそれとて原作は続いていきます。逆に、映画「ゆるキャン△」が、原作での関係性の継続を確約したとも解釈できます。だからこそ私は「大垣」に対する「リン」の「考えとく」が好きなのでしょう。

自分の特性として、未来が約束された続編物が好きってのもあります。スター・ウォーズの帝国の逆襲、バック・トゥ・ザ・フューチャー2 を何度も見ているのはそのためでしょう。少し違いますますが、ドラゴンクエスト3 も好きです。メタルギアソリッドシリーズも同じ構造でしょうか。
映画「ゆるキャン△」によって原作での未来が約束されたわけで、自分の中で原作がバック・トゥ・ザ・フューチャーにおける「2」の位置になりました。原作のマンガでも、ゆるキャン△メンバーによる未来の妄想が描かれているので、映画「ゆるキャン△」も揺らいだ未来かもしれません。約束はされているけど揺らいでるのもバック・トゥ・ザ・フューチャーっぽい。

蛇足

先ず「アキ」ちゃんは普通に有能。突発的に動くけど「報連相」はできる子。校庭でたき火するのにきちんと先生に許可取ってるし。また、ゆるキャン△メンバーの家庭は比較的裕福なので、大学くらいは進学しそう。バイトしているのはキャンプのためでしょう。ただ「斉藤」さんは、他のメンバーよりも少し裕福。お高い寝袋を買って貰っていますし、映画でも FIAT 500 に乗ってます。
他のメンバーは「なでしこ」がスズキのジムニー「リン」の「トライアンフラクストン1200R」は高校時代におじいちゃんが乗っていたおさがり。「大垣」が日産マーチで、「あおい」ちゃんはホンダ N-One。
縄文時代は先述の通りに、舞台装置にしかなっていないので同意できる。ただ、「再生」に関しては遺跡とコラボするための名目であり、映画のコンセプトではないと思う。映画のコンセプトは「再生」というか「再帰」だろう。もしくは「変わらないこと」。

Ghostwire: Tokyo で夜の渋谷を探索だ!

bethesda.net
store.steampowered.com


渋谷で霊や妖怪を相手に戦いながら探索するゲームです。探索好きなら楽しめますが、戦闘重視の方にはオススメできません。7月8日まで、Steam でセール中なので気になる方は是非。

渋谷の駅を中心に、街が再現されています。渋谷以外だと谷中や東京タワーなども再現されているそうです。まだ、到達していませんがどちらも楽しみにしています。
実際のスケールよりも小さめですが、渋谷駅の前の再現度はかなりのものでスクランブル交差点の他にラブホ街などもあります。ハチ公は見てのお楽しみ。
渋谷なのに人が全くいないのに違和感がある人もいるでしょうが、むしろいないことでゲームの雰囲気を盛り上げています。

少しこぢんまりとしたスクランブル交差点

渋谷の土地勘がなくても、ファミリーマートとローソンが合わさったようなコンビニや、TERRY’S にコクアール、鳥平民など、実在する店舗のパロディは見ていて面白く、日本の街感を醸し出しています。街の張り紙や広告もしっかり読め、バリエーションがあるのも、面白いです。店舗や看板はコピー&ペーストで作られているのですが、逆にそれが本物っぽさを醸し出しているのが東京っぽいなと感じます。むしろ、Ghostwire: Tokyo をやって渋谷に行くと、面白いまであると思います。
地名や施設名も少しだけ異なり「ヒカリエ」が「カゲリエ」に、「道玄坂」が「幽玄坂」になっているのも、世界観にマッチしています。

奥の方に見えるのが「ヒカリエ」ではなく「カゲリエ」

箱庭の探索ゲームが好きな自分としては、街の中を歩けるだけでも楽しめます。ビルの上なども探索できますし、探索する要素も多く用意されています。PC 版だとレイトレーシングに対応しているので、GPU が許せば半端ないグラッフィクで再現された渋谷の街を歩き回れます。

サカモト ツヨシ!!

一方で、戦闘は大味で単調です。戦闘に重きを置く人にはお勧めできません。霊的エネルギーをショットのように繰り出す FPS です。ショットは、風、水、火と属性があります。弱点を突くというか、攻撃範囲や威力の違いで、アサルトライフル、ショットガン、グレネードを使い分けるみたいな感じ。当然、威力が高くなるほど連射はできません。
敵のとどめを刺す際に、核をワイヤー状の霊力で引っ張り出すのは爽快感がありますが、それまでが単調です。申し訳程度にステルス要素もありますが、戦闘のバリエーションは多くありません。霊力の他に、お札や弓矢が使えるくらいです。
ボス戦も、体力回復アイテムを豊富に使えるため苦労することもありません。難易度は選択できますしジャストガードなどのシステムもありますが、戦闘の単調さを補うほどでもありません。

戦闘面で不満点もありますが、探索を主体とした場合、回避できることも多いです。箱庭の探索ゲームが好きで、実在する街をモデルにしたフィールドを歩き回れるのでかなり楽しめそうです。

飛び出し坊やと駐車場

TUNIC の印象に残った謎と自力で解けなかった謎

lastline.hatenablog.com

TUNIC をプレイして印象に残った謎と自力で解けなかった謎を語ります。

殆どの謎は説明書の文字を解読しなくても解けますが、秘密の宝物#4と54ページの最後の謎は、文字を解読しないと解けません。

説明書の解読は、以下のページを参照して下さい。

tetogame.hatenablog.com
tunic.wiki

印象に残った謎

謎解きの本命である黄金の道は、楽しかったです。ただ、入力数が多すぎるので、自分の答えが間違っているのか、単に入力ミスなのか、はたまたコントローラーがおかしいのか判別できないのが困りものです。無敵モードなどが用意されているので、入力履歴を表示するオプションがあってもよかったのではと思います。
黄金の道のヒントとしては42ページが気に入らなかったです。色が分かりにくい!21ページも途中で途切れているので、繋がっているの方向が下なんか左なのか分かりにくい。
9ページは面白かったです。むしろ、このページのお陰で解き方に確信が持てました。

妖精は場所を探すコマンドがあり、それが分かれば解き方を考えるだけなので、そこまで困りませんでした。東の森の高台にいる8番目の妖精はしばらく解けませんでしたが、分かるとかわいくてニヤけてしまいます。
20番目も各所に点在しているものがヒントだったと気が付いたときは楽しかったです。微妙だなと思った謎は4番目で、ぐるぐる回転していて、方向が分からなくなるので面倒でした。後、場所が分からなかった14番目。

秘密の宝物も説明書にヒントがあるわけですが、#9 はまさに書いてあるじゃん!って所に驚きがありました。秘密の宝物#6は、ボス攻略のテクニックとしても使えます。ただ、入力がシビアなのでよくミスってアイスダガーが暴発します。
秘密の宝物#2、#4、#8 は自力で解けなかったのもありますが、答えを見ても自力で解けなかったでしょうし、納得感がない・・・・・・。

謎の文字を解読しないと解けないのは「宝物#4」と「説明書の54ページの謎」です。それ以外は、謎の文字を解読しなくても解けはします。しかし、個人的に「宝物#2」は、ヒントが謎の文字の解読を前提としているので、どうかと思います。

解けなかった謎

www.ign.com

攻略サイトをみた謎は、宝物#2、#4、#8 と妖精の14番目と最後の謎です。
秘密の宝物#8「パワーアップ」はチャイムの音が関係しているのは分かったのですが、微妙に聞き取れない・・・・・・。チャイムの揺れる方向でも分かりますが、この動きもわずなので微妙なんですね・・・・・・。

14番目の妖精も、どうしても分からなかったのでサイトを見ました。ダイナマイトで壁を破壊する発想に至らなかったです。破壊できたり、動かせたりできる壁の判別方法がないので納得感がないです。妖精のヒントで地面の花ではなく壁を表示して欲しかったです。

これは、大聖堂にある秘密の宝物#2「秘密の伝説」も同じ。説明書の40ページにある地図から隠し階段の存在は推測はできるのですが、どの部屋かが特定できません。謎の文字を解読すれば、”6. In the library there is a double secret.” とあるので、図書館、つまり本のあった部屋に秘密があることが分かります。しかし、謎の文字を解読するよりも、隠し部屋を見つける方が簡単でしょう。

ここまでは、謎の文字を解読する必要はないのですが、秘密の宝物#4と、最後の謎は解読しなければ先ず解けません。
秘密の宝物#4「ヴィンテージ」は51ページと1ページの組み合わせです。1ページに宝物を得るためのヒントが隠されていますが、それを浮き上がらせるヒントは51ページにあります。1ページ目浮き出た絵を見れば場所は分かりますが、コマンドが分かりません。攻略サイトには、正解のコマンドは書いてるのですが、なぜそうなるかまでは書かれていません。
1ページ目に浮き出る文字を解読すると ”The softest feather, corrected eleven times, departed once more. ” となるそうです。英語のなぞなぞなので、非ネイティブにはちょっと難しいです。

"Softest feather"? : TunicGame

”softest feather” は羽毛で「ダウン」、”correct” は「正しい」の類義語で ”right”、” departed” は「出発した」の類義語で ”leave” の過去形の ”left” となります。なぞなぞの翻訳は難しいので、謎の文字のままにしたのでしょうか。

最後のなぞも、54ページに下部にある文字を解読する必要があります。‘3. "Un-sing" to them the greatest song, the song of the Golden Path, as seen from within.’ とあるので、49ページの黄金の道を裏から見て逆順に辿るわけですが、これだけでは答えには辿り着かないという・・・・・・。
謎の文字の解読も含めて、集合知、つまり攻略サイト前提で、一人のプレイヤーが解くことを想定していないように思います。

二周目をやってみた

二周目は、六角形のアークや、冠などを除いた全てのアイテムを所持したまま最初からプレイできます。つよくてニューゲームですが、フィールドに強敵が配置されていることがありました。説明書を全て所持しているので、黄金の道を再度入力することなく、真・エンディングに辿り着けます。
ステータスもパワーアップしており、さらに上乗せできるので基本的には苦戦しませんが、幽霊になったときにギャップに苦労します。強敵が配置されている上に、雑魚ラッシュをもう一度こなす必要があるのでつらいです。