GREEN FUNDING でクラファンしている「KIWI Big HD Tab」が産廃を超えた害悪な件:追記・返金対応あるみたい

クラウドファンディングで出資する機会が増えました。カバンやちょっとしたガジェットに出資することが多いです。面白い製品が多いので、メルマガに登録しているのですが、時々怪しい製品に出会うことがあります。また、出資したのに届かないなどのトラブルもあるので、見極めが必要です。

既存のクラウドファンディングからのパクリは以前から問題視されていましたが、最近見かけた酷い製品は「KIWI Big HD Tab」です。

greenfunding.jp

24インチの大画面に興味を惹かれたのですが、よくよく見るとスペックがひどい。軽量といいながら 4 kg を超えています。それに目をつむっても、CPUにメモリにOSもひどい。
CPUは、2013年初頭に発表された「NVIDIA Tegra 4」で、OSは2015年3月に発表され2018年3月にサポートが終了した「Android 5.1」です。2014年の iPhone 6 あたりと同世代です。こちらは 2019年に発表された iOS13 のサポート対象外です。
CPUが貧弱なので、最新のアプリを動作できるか心許ないです。そもそもOSが古すぎるのでセキュリティが心配です。産廃でもゴミでもなく、むしろ古いOSを搭載した端末を売り出すとか害悪でしかないでしょう。しかも、それを85,000円で売りつけるつもりです。なんと、クラウドファンディング出資すると半額の42,500円できますが、それならお安くなった iPad なり、最近流行のモバイルディスプレイを購入した方が幸せになれるでしょう。

あまりにも古い端末で、出自が気になります。出資受付中の24インチAndroidタブレット「KIWI Big HD Tab」の出自を探る | 24Wireless によると、2014年に発売された「Nabi Big Tab HD 24」に相当する製品のようです。ほぼ同じスペックの製品が、アリババで150ドル付近で発売されています。

https://www.alibaba.com/product-detail/big-size-tablet-24-inch-quad_60539905700.htmlwww.alibaba.com

在庫処分なのかよく分かりませんが、元より85,000円で売るつもりはないのでしょう。それ以前に、スペックが産廃であり、OSも古さも相まって、このような端末が世に出回るのは害悪でしかありません。それを販売するのは、邪悪に他なりません。

japanese.engadget.com

そんな邪悪を、engadget が紹介しており幻滅しました。というか、このような邪悪に出資を募ることを許した GREEN FUNDING にも問題があるでしょう。
実は、この出資の発表当時から追っているのですが、発表とほぼ同時にプロジェクト達成になっていました。恐らく、桜でしょう。その後も、順調に出資者は増え、現在の所81人になっています。
よく見ずに出資する出資者にも問題はあるものの、85,000円の価値もない製品を半額にして、さらに既製品を調達という名目も無く出資を募るのはかなり詐欺的です。スペック表記はあるものの、なぜか画像になっているのもいただけません。
先行販売でも無く、5年も前の製品を売り出す許可を出すとかクラウドファンディングの運営元である GREEN FUNDING の信用にも関わります。即刻、出資募集を停止するべきです。*1

追記(4月17日)・返金対応あるみたい

「KIWI Big HD Tab」OSバージョンについて | 24インチAndroidタブレット「KIWI Big HD Tab」 大画面なのに軽量ポータブル! 【フルHD/タッチパネル/AI音声認識/バッテリー内蔵】 | GREEN FUNDING
活動報告にて、本製品が過去製品のリバイバル品であること、また Android 5.1 のため対応していないアプリがある点などが告知されました。

Twitter にて、運営元にキャンセルを求めたら、対応していただけたとの報告を頂きましたので、該当するツイートを紹介します。
運営側が審査基準に触れられおり、先の活動報告から合わせて考えると、本件の問題点を認識しているように思われます。募集停止くらいしてもよい案件だと思うのですが、問い合わせればキャンセルはできるようです。

*1:共同輸入だったり、先行販売だったり、受注生産だったりと全然クラウドファンディングでない「商品」ばかりではありますが。