Wordle をボードゲームで遊びたい

突如タイムラインに並ぶ黄色と緑色のボックス!

Wordle 235 5/6

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そう Wordle の棋譜です。

www.powerlanguage.co.uk

5文字の英単語を6回の試行で当てるゲームで、一日ひとつのお題を共通で解きます。
ネタバレになるため、棋譜だけを共有できるようにしたのでしょうが、ここからもある程度推測できるのが面白い所。

一応味方を説明すると、黄色はその文字が含まれ、緑色はその文字がその位置にあることを意味します。
白色は文字が含まれないことを意味します。白色のボックスはダークテーマだと黒色になります。
ちなみに、私は Color Blind Mode を ON しているので、黄色は青色、緑色がオレンジ色になります。
Wordle の黄色と緑色はコントラストが近いので、色覚異常だと見分けづらいのです。

僅か数ヶ月でThe New York Times に買収

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そんな Wordleですが、2020年の10月に公開して僅か数ヶ月で、The New York Times に買収されました。

私のタイムラインでは、昨年末頃からチラホラとみられ、年が明けてから流行っていました。
最善手を理論を元に考察する記事なども話題です。

これだけ流行ると色々なコピーが出てくるもので、当然ながら日本語版も登場しています。
いくつかの日本語版もありますが、日本語版にはいくつかの問題があります。

日本語版 Wordle の問題点

Wordle を日本語化するにあたり問題となるのは、文字数の多さです。英語のアルファベットは26文字しかありませんが、日本語のひらがなは濁音等を含めると凡そ80文字もあります。
5の26乗は1,200万通りですが、5の80乗は32億通りになります。もちろん、意味のある単語の場合はそれよりも少ないですが5文字の英語と日本語の数は、文字通り桁が違います。そのため、多くの日本語版 Wordle は試行回数をオリジナルの6回よりも多く設定されています。ただ、4回入力しても一文字もヒントが出ないこともざらで、試行回数が多くても心が折れます。

また、5文字の英語に比べて日本語は情報量が多いです。二単語を繋げた言葉が多いですし、場合によっては「あしのうら」のような二単語を助詞で繋げた言葉すらあります。辞書に載っている言葉ではありますが、語彙としてひとつの単語とするのは納得感がありません。もちろん、これを加味して攻略するのが日本語版 Wordle ではありますが、どのような辞書を使うか、あるいは辞書をどのように整備するかも Wordle コピーの問題でしょう。

解決策として、文字数を減らすかヒントを増やす方法がありますが、どちらにも問題があります。
文字数を減らすと難易度が減り、「あしのこう」のような二単語を助詞で繋げた単語の頻出も減ります*1。ただし、文字数を減らすと一回あたりに試行できる文字も減ることとなります。80文字もあるため、一回あたりに入力できる文字が減るのは割と致命的です。5文字で5回試すと25文字ですが、4文字だと20文字しか試せません。

行と段でヒントを出す方法もありますが、この場合はヒントが多すぎます。特に行を当ててしまうと4文字に絞れてしまいます。簡単になりすぎるのです。

辞書に関しては、特定の言葉に絞る手があります。その点で、ポケモンWordle - ポケモンの名前を当てるクイズゲーム は面白い試みです。5文字のポケモンが意外にも多いこと、そして、ポケモンっぽい名前を成立させる文字に被りが多いことに気づかされます。「ー」「ン」が含まれる5文字のポケモンがかなり多いです。濁音が入ると強めに、半濁音が入るとかわいくなるのも、語感の面白さです。

日本語版 Wordle の例

恐らく、かなり初期の段階に作られた日本語版。オリジナルとは異なり、試行回数に制限はありません。また、辞書に載ってない言葉も受け付けます。辞書に載ってない言葉を入力できると「あいうえお」みたいな潰し方ができるので単純作業になってしまいます。

辞書に載ってない言葉は弾かれ、試行回数は10回。辞書も検討されているためか、難易度的には丁度よく感じます。辞書が公開されているのも良心的。ただし「つきすすむ」など二単語を繋げた言葉や、「あしのこう」など「の」で繋げた言葉があるのは不満です。
個人的には、黄色と緑色が薄すぎるので色覚サポートを導入して欲しい(よく間違える)。

4文字バージョンで試行回数は12回。通常の「つ」と促音の「つ」は同じ文字として扱われます。文字数が減って簡単!かと思いきや、上述のように試せる文字数も減るため試行回数が12回なのは妥当でしょう。

5文字で、段と行、濁音と促音でそれぞれヒントが出ます。ヒントが多すぎて、色分けがすごいことになっており色覚異常の自分にはつらいです。ただし、50音表で含まれない文字は濃く表示されるので、色のヒントがなくても問題ないです。ルールの色分け方法を覚えるよりも、50音表を参考にした方がいいかも?
少々、ヒントが多すぎます。試行回数が増えれば、含まれない文字数が一気に増えるので答えを割と簡単に導けるのです。試行回数は6回ですが、大体4回ほどで応えに辿り着きます。
50音表のバランスを整えるためでしょうが、「ゐ」と「ゑ」が入ってないのは頂けないですね。それとも、それらを含む辞書をつかっているのでしょうか?

四字熟語バージョン。漢字のパーツがヒントになるのですが、同じパーツを含む漢字を類推するのが難しい。そして四字熟語がなかなか思いつかない。そのためか試行回数は20回とかなり多めです。

日本語版 Wordle はボードゲームにすると面白いのでは?

日本語版 Wordle の問題点は、ひらがなの文字数が多すぎることと、辞書の選定にあります。
辞書に関しては、名詞に限るのが良さそう。あるいはポケモンのように特定のジャンルに絞るのもありです。

文字数の多さは試行回数を増やすかヒントを増やすことで解決できます。ただし、ヒントを段と行の両方だと多すぎます。
個人的には、試行した文字の50音表の上下左右に含まれるか否か位がいい塩梅ではないかな?と考えています。

そんな風に考えていたら、対人型にするは結構面白いのではないかな?と思いました。
50音表で特定の文字が消されていくのは、海戦ゲームっぽい。
ボードゲームみたいな手触りがあると面白そうです。対人だと文字以外のヒントも出せますし、縛りを入れることもできますし。難易度を微調整しやすく、納得できない答えに対して文句も言えますしねw
とりあえず、アイデアだけを投げるのでした。

*1:「てのひら」などがあるものの