(NOT) Professional 仕事の流儀を見て

「庵野秀明スペシャル」 - プロフェッショナル 仕事の流儀 - NHK

映画を売るために、取材を引き受けたんだろうなぁと思いつつ、NHK のクルーに演出指導をするなど、面白い映像が盛りだくさんでしたね。

(NOT) Professional

第三村のトウジの家のシーンすらも、ラストシーンで出てくる東宝スタジオで撮影してたんですね。お陰で、アスカがシンジにレーションを無理矢理喰わせるシーンの謎が解けました。
このシーンは、カメラが滅茶苦茶動いてなんだか3Dアニメーションを見ているようなのに、絵はセルアニメーションのそれで、どうやって作画しているのか想像できませんでした。仕事の流儀の撮影方法から推測するに、モーションキャプチャーで演者の演技を取り込みつつ、ラストパートにも登場していた PS のコントローラーを付けたカメラか、iPhone などジャイロのついたカメラで画角を決め撮影したものをプリビズにし、アニメーションに落とし込んだのでしょう。

仕事の流儀では、主に第三村とラストパートの制作方法に焦点が当てられていました。撮影方法もですが、脚本も何度か修正されているようでした。
どうやら、加持とミサトの息子の名前はシンジだったようですし、当初はあそこまで放置プレイではなかったのでしょう。もしかしたら、そっくりさんと一緒に田植えしていたのかもしれません。

ツバメとサクラ

仕事の流儀とは関係ないのですが、今回もサクラについて語りたいと思います。
ただ、その前に「ツバメ」について言及しておきます。

「ツバメ」と名付けたのは、なんとなく親父さんなのかなという気がします。燕は渡り鳥で、春頃に日本で繁殖し、冬は南方で越冬する渡り鳥です。エヴァの世界は、新劇場版でも地軸がずれて日本は常時夏となっています。恐らく、セカンドインパクト以後には日本以北に渡って繁殖するなどして存在した可能性がありますが、ニアサー以後にはそもそも渡ることができないため絶滅している可能性があります。セカントインパク以後の世代となるトウジやヒカリにしても、燕は馴染みのある鳥ではないかもしれず、そう考えると渡り鳥の名前を付けるのは、それを知っている親父さんなのかなと。第三村のような閉じられた世界からすると、なんだか希望を感じさせる名前です。

これは「サクラ」もそうで、トウジもサクラも「桜」を見たことがない可能性があります。桜の開花には冬の寒さが必要です。そのため、温暖化すると桜の花を見られない可能性もあるのです。エヴァの日本は常時夏ですから、桜の木はあってもその花は見ることはできないでしょう。つまり、サクラは「桜」を見たことが無いかもしれない。
もしかしたら、ヴンダーで世界を巡る間に見た可能性もありますが、彼女がヴィレに参加したのはシンジ奪還作戦当たりと思われます。
その理由の一つが、階級が少尉であること。旧日本軍におて医官は少尉付けで任官します。自衛隊の場合は、中尉です。:Qの場合は、士官の最下級と見ていいでしょう。そうすると、サクラはヴィレもしくはヴンダーの医官になったばかりと考えられます。
:Qにおいて、ヴンダーには民間人も乗船しているとのセリフがありました。場面的にはミドリを指しますが、恐らくその他にも乗船しているでしょうし、同室のサクラもその可能性が高いです。シンにおいて、トウジが医者(まがい)のことをしていたので、サクラはその手伝いをしていたのではないでしょうか。その後、シンジ奪還作戦前あたりにヴィレに参加したのでしょう。

ちなみに、ミサトは新劇場版の:序で二佐、:破で一佐に昇進しています。:Qでは大佐ですが、艦長=キャプテンと呼ばれています。イギリス式で考えると、:破は陸軍なので一佐はカーネル、:Qは海軍でキャプテンなので大佐相当となります。まぁ、実際の所はヴィレの総司令官でトップでしょうけど。