Horizon Zero Dawn のボリュームがちょうどよかった

続編の Forbidden West が発売されますが、今更プレイしているのは PC 版だからです。

グラフィックが半端なく、人の肌の質感など、びっくりします。マップはオープンワールドとしてはやや狭く感じますが、作り込みを考えると適当な広さでしょう。ただ、マップの端まで行くと強制的に戻されたり、入れそうなのに見えない壁により侵入できないエリアなどがあるのはマップの構造で解決して欲しかったです。また、不満点としてはクライミングのための取っかかりが見えづらいこと。進むべき道が見えないのは困ります。続編では見つけやすくなっているようです。

ストーリーの長さとしても、クエストの量にしても、適度だなと感じました。ただし、DLC を含めて。DLC を含めないと、戦闘がやや単調に感じます。DLC には強い武器や防具がありますが、敵も強めになっており歯ごたえがあります。難易度ウルトラハードは苦労しました。

ストーリーは調度いい塩梅で、物足りなければサブクエストをこなすなり、過去の遺物からテキストや音声を探したりすることで補完できるようになっています。物語としては、アーロイは自身の出生の秘密を追う過程で、自身を狙う何ものかと対峙していきます。プレイヤーとしては、世界の成り立ちにも興味が沸くところですが、そちらも平行して明らかになっていくのは、うまい仕組みだなと感じました。

アーロイが身につけている「フォーカス」が世界観の説明、アーロイへの教育、索敵に敵の弱点発見などなどを担っており、ストーリー面でもシステム面でも万能過ぎます。いわゆる AR 型のデバイスで、最近のゲームでよく見るシステムではありますが、他のゲームでも何かしら理由をこじつけて導入して欲しいシステムです。
ところで、作中でアーロイが「電力」と述べていましたが、果たしてアーロイは「電力」を「電力」として理解しているのだろうか?英語だと単に「Power」になってたので、その辺が曖昧ながらうまく表現できていいですね。「動力」あたりが、妥当な翻訳なのかも。

戦闘に関しては、スカイリムで弓術を伸ばし、Far Cry シリーズでもわざわざ弓でプレイするくらい好きなので、弓が中心である Horizon Zero Dawn は大変楽しめました。弓を引き絞って狙いを定める緊張感と、そこからの開放感が好きです。スナイパーライフルが好きなのも、この緊張感と開放感を味わいたいからかも。
ただ本編の戦闘はちょっと物足りないかなという印象。ストーリーの終盤になるとデスブリンガーとの戦闘ばかりになります。デスブリンガーは遠隔火力が鬼ですが、本体が動き回らないので的としては当てやすく、弱点も突きやすい。DLC に追加されたボスは滅茶苦茶動き回るので、当てにくいというか、当たらない。動きを鈍くしたり、固定化したりすることもできますが、ウルトラハードだと復帰が早いのでそれもままならないという。

NEW GAME+ として、レベルやアイテムを引き継いで二週目を遊べるのでついつい周回してしまいました。特にアイテム袋の量を引き継げるのが楽です。機械獣の素材なら自然に集まりますが、動物由来の素材はわざわざ狩らないと集まらないので・・・・・・。

ウルトラハードの実績を取るなら、一週目にしっかりと準備をして DLC でアイテムを揃えて挑むのがいいでしょう。難易度の上昇にともないアイテムの価格も高くなるので、事前にしっかりと集めておくと楽です。NEW GAME+ ではより強い武器や防具を入手できますが、ウルトラハードだと価格がべらぼうに高いので、NEW GAME+ をノーマルでクリアした後、3週目でウルトラハードに挑むのもアリでしょう。
ウルトラハードでは、武器の攻撃力が低下した上に、敵の HP が増加しています。しかし、敵の残りHPを確認できません。当然のように敵の攻撃力に頻度も上がっています。また、敵を状態異常にしづらく、復帰も早いときたもんだ。防具の耐性は弱体化しないのが救いではありますが、属性はまだしも近接・遠隔攻撃まではガチガチに固められないので、やはりきついです。ノーマルでは便利なシールドウィーバーは、耐性を強化できないので、雑魚の攻撃を喰らえばほぼ一撃でシールドが剥がされます。一部の敵はヒット&アウェイ方式で対処できますが、ダンジョン内のボスには通用しません。安静時に HP が自動回復するバヌーク ウェラックの族長の服を強化するのがおすすめです。

結局、武具に付ける今日かアイテムの数を揃えるために、5周くらいしてしまいました。流石に、5周もするとウルトラハードも楽になってきます。ただ、周回無しでのウルトラハードは流石にやる気が起きないです。続編も PC 版が出たらやりたいです。2,3年後になるでしょうが。

何 それは本当かね!? LIVE A LIVE が HD-2D で帰ってくる!

Nintendo Direct は熱心は見ずに、Twitter のタイムラインを眺めるタイプ。クロノクロスのリマスター版が Switch で出るというので、オリジナルが PS だったことを考えると色々と感慨深いなーと思ってました。さらに、ラジカル・ドリーマーズもプレイできるらしい。サテラビューを導入できずに涙を飲んだ子ども達(現在は中年達)も成仏するでしょう。

そんな中「ライブ・ア・ライブ」の文字列が。混乱した頭の中で、Nintendo Direct に接続すると、HD-2D で復活しダイレクト終了後に予約開始ってことで、早速キメました。

store-jp.nintendo.com

Wiiバーチャルコンソールが発表された当初は、権利関係で移植は難しいだろうと思っていたので、 Wii Uバーチャルコンソールで出たときには驚きました。当時のニュースである 幻の名作RPG『ライブ・ア・ライブ』 Wii Uで待望の配信解禁! | ニコニコニュース などを読むと、小林よしのり氏がスマートフォン版のリメイクについて言及していました。当時は半信半疑でしたが、プラットフォームは異なるものの、本当にリメイク版を開発してたんですね。殊に、ライブ・ア・ライブに関しては、小林よしのり氏はきっかけだけにに足を向けて寝られない・・・・・・。

HD-2D におかげで、ドット絵の雰囲気のままに絵作りが豪華になっており、未来編のキューブが宇宙へと吸い出されそうになるシーンは臨場感があります。これで未来編をやると考えると、ちょっと恐ろしい。おぼろ丸が城の中をかけるのもいい。現代編の対戦相手選択が今風の格ゲーにブラシュアップされてるのいい。イベントシーンも戦闘シーンもいちいち豪華になってます。
しかも、声まで入って!ボイス効果音としては、是非とも SFC 版準拠で当時のスタッフが当てて欲しいですね。

絵は BRAVELY DEFAULTOCTOPATH TRAVELER などを手がける、生島直樹さんがリファインされてるようですが、発売までにオリジナルの漫画家さんとのコラボ企画にも期待したいですが、大御所ばかりなので無理かなぁ。
折角なので、島本和彦さんに「GO ! GO ! ブリキ大王 !!」の四番を作って頂きたいところ。ボイスが追加されると言うことは、「GO ! GO ! ブリキ大王 !!」に歌声が付く可能性も!?

そういえば、未来編のキャプテン・スクウェアはキャプテン・スクウェア・エニックスになるのか気になりますね!

ブログを書いていて嬉しかったこと

ライブ・ア・ライブは好き過ぎて、事ある毎にブログで記事を書いていました。
lastline.hatenablog.com

lastline.hatenablog.com

lastline.hatenablog.com

ブログを書いてると、こんなことってあるんですね。滅茶苦茶嬉しかったです。

下村陽子さん成分多すぎでは

今回の Nintendo Direct にて、フロントミッションのリメイクと、キングダムハーツの移植が紹介されていましたが、ライブ・ア・ライブと合わせると下村陽子さん成分が多すぎますね。

Wordle をボードゲームで遊びたい

突如タイムラインに並ぶ黄色と緑色のボックス!

Wordle 235 5/6

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🟨🟨⬜⬜⬜
⬜⬜⬜⬜⬜
⬜🟨🟨🟨⬜
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そう Wordle の棋譜です。

www.powerlanguage.co.uk

5文字の英単語を6回の試行で当てるゲームで、一日ひとつのお題を共通で解きます。
ネタバレになるため、棋譜だけを共有できるようにしたのでしょうが、ここからもある程度推測できるのが面白い所。

一応味方を説明すると、黄色はその文字が含まれ、緑色はその文字がその位置にあることを意味します。
白色は文字が含まれないことを意味します。白色のボックスはダークテーマだと黒色になります。
ちなみに、私は Color Blind Mode を ON しているので、黄色は青色、緑色がオレンジ色になります。
Wordle の黄色と緑色はコントラストが近いので、色覚異常だと見分けづらいのです。

僅か数ヶ月でThe New York Times に買収

www.itmedia.co.jp
そんな Wordleですが、2020年の10月に公開して僅か数ヶ月で、The New York Times に買収されました。

私のタイムラインでは、昨年末頃からチラホラとみられ、年が明けてから流行っていました。
最善手を理論を元に考察する記事なども話題です。

これだけ流行ると色々なコピーが出てくるもので、当然ながら日本語版も登場しています。
いくつかの日本語版もありますが、日本語版にはいくつかの問題があります。

日本語版 Wordle の問題点

Wordle を日本語化するにあたり問題となるのは、文字数の多さです。英語のアルファベットは26文字しかありませんが、日本語のひらがなは濁音等を含めると凡そ80文字もあります。
5の26乗は1,200万通りですが、5の80乗は32億通りになります。もちろん、意味のある単語の場合はそれよりも少ないですが5文字の英語と日本語の数は、文字通り桁が違います。そのため、多くの日本語版 Wordle は試行回数をオリジナルの6回よりも多く設定されています。ただ、4回入力しても一文字もヒントが出ないこともざらで、試行回数が多くても心が折れます。

また、5文字の英語に比べて日本語は情報量が多いです。二単語を繋げた言葉が多いですし、場合によっては「あしのうら」のような二単語を助詞で繋げた言葉すらあります。辞書に載っている言葉ではありますが、語彙としてひとつの単語とするのは納得感がありません。もちろん、これを加味して攻略するのが日本語版 Wordle ではありますが、どのような辞書を使うか、あるいは辞書をどのように整備するかも Wordle コピーの問題でしょう。

解決策として、文字数を減らすかヒントを増やす方法がありますが、どちらにも問題があります。
文字数を減らすと難易度が減り、「あしのこう」のような二単語を助詞で繋げた単語の頻出も減ります*1。ただし、文字数を減らすと一回あたりに試行できる文字も減ることとなります。80文字もあるため、一回あたりに入力できる文字が減るのは割と致命的です。5文字で5回試すと25文字ですが、4文字だと20文字しか試せません。

行と段でヒントを出す方法もありますが、この場合はヒントが多すぎます。特に行を当ててしまうと4文字に絞れてしまいます。簡単になりすぎるのです。

辞書に関しては、特定の言葉に絞る手があります。その点で、ポケモンWordle - ポケモンの名前を当てるクイズゲーム は面白い試みです。5文字のポケモンが意外にも多いこと、そして、ポケモンっぽい名前を成立させる文字に被りが多いことに気づかされます。「ー」「ン」が含まれる5文字のポケモンがかなり多いです。濁音が入ると強めに、半濁音が入るとかわいくなるのも、語感の面白さです。

日本語版 Wordle の例

恐らく、かなり初期の段階に作られた日本語版。オリジナルとは異なり、試行回数に制限はありません。また、辞書に載ってない言葉も受け付けます。辞書に載ってない言葉を入力できると「あいうえお」みたいな潰し方ができるので単純作業になってしまいます。

辞書に載ってない言葉は弾かれ、試行回数は10回。辞書も検討されているためか、難易度的には丁度よく感じます。辞書が公開されているのも良心的。ただし「つきすすむ」など二単語を繋げた言葉や、「あしのこう」など「の」で繋げた言葉があるのは不満です。
個人的には、黄色と緑色が薄すぎるので色覚サポートを導入して欲しい(よく間違える)。

4文字バージョンで試行回数は12回。通常の「つ」と促音の「つ」は同じ文字として扱われます。文字数が減って簡単!かと思いきや、上述のように試せる文字数も減るため試行回数が12回なのは妥当でしょう。

5文字で、段と行、濁音と促音でそれぞれヒントが出ます。ヒントが多すぎて、色分けがすごいことになっており色覚異常の自分にはつらいです。ただし、50音表で含まれない文字は濃く表示されるので、色のヒントがなくても問題ないです。ルールの色分け方法を覚えるよりも、50音表を参考にした方がいいかも?
少々、ヒントが多すぎます。試行回数が増えれば、含まれない文字数が一気に増えるので答えを割と簡単に導けるのです。試行回数は6回ですが、大体4回ほどで応えに辿り着きます。
50音表のバランスを整えるためでしょうが、「ゐ」と「ゑ」が入ってないのは頂けないですね。それとも、それらを含む辞書をつかっているのでしょうか?

四字熟語バージョン。漢字のパーツがヒントになるのですが、同じパーツを含む漢字を類推するのが難しい。そして四字熟語がなかなか思いつかない。そのためか試行回数は20回とかなり多めです。

日本語版 Wordle はボードゲームにすると面白いのでは?

日本語版 Wordle の問題点は、ひらがなの文字数が多すぎることと、辞書の選定にあります。
辞書に関しては、名詞に限るのが良さそう。あるいはポケモンのように特定のジャンルに絞るのもありです。

文字数の多さは試行回数を増やすかヒントを増やすことで解決できます。ただし、ヒントを段と行の両方だと多すぎます。
個人的には、試行した文字の50音表の上下左右に含まれるか否か位がいい塩梅ではないかな?と考えています。

そんな風に考えていたら、対人型にするは結構面白いのではないかな?と思いました。
50音表で特定の文字が消されていくのは、海戦ゲームっぽい。
ボードゲームみたいな手触りがあると面白そうです。対人だと文字以外のヒントも出せますし、縛りを入れることもできますし。難易度を微調整しやすく、納得できない答えに対して文句も言えますしねw
とりあえず、アイデアだけを投げるのでした。

*1:「てのひら」などがあるものの

本日のクソクラファンは超音波食洗機

ガジェット系のクラファンは時期が悪い - 最終防衛ライン3 でも書きましたが、日本のクラウドファンディングは、海外からの行動購入が多いので注意が必要です。GREEN などは「プロジェクトを支援する」ですが、Makuake は「応援購入する」なので潔いですね!

本日ご紹介したいのは、Makuake で話題の超音波食洗機です。価格は69,700円。
www.makuake.com

何がヤバいのかは、以下のツイートが詳しいですが、6回モデルチェンジしたとあるけど第3世代以前が見つからず、10年間の集大成と述べながら起業が2016年と、開発のストーリーが怪しい点。


同様の疑義が寄せられたのか、プロジェクトページに訂正のお知らせが出されましたが、誠実な対応とは思えません。

同型の超音波食洗機は、Aliexpress などで検索すると2万円位なので、それを7万円で販売するのは中々強気な商売です。
もちろん、Makuake の販売業者が述べるように日本で販売するには PSE の取得が必要です。また、高出力の超音波を使用するため、電波法により高周波利用設備の型式指定を取得も必要となります。

参考:FAQ(よくあるご質問)6|洗浄システム:シャープ

これらの諸手続と、日本でのアフターケアも含めて+5万円の価値があるか疑問に思っていたら、2021年末に GREEN にて、同型の超音波食洗機が4から5万円で販売され始めました。しかも、二種類も。380 W の RARYON は PSE と高周波利用設備の型式指定を取得する予定とのこと。500W の moonmi は PSE 試験を申請中とありますが、高周波の方は特に言及がありません。

greenfunding.jp
greenfunding.jp

このクラウドファンディングを意識したものかは分かりませんが、Makuake 側は以下のようなお知らせを1月25日にプロジェクトページに掲載しました。

皆様のおかげで弊社製品の認知度が高くなり、チーム一同非常に嬉しく思う反面、弊社プロジェクトの写真盗用や模倣品などが相次いで出ており、皆様が被害に遭われないようにと思い、活動レポートを掲載いたしました。

狭いキッチンも、キャンプ場でも!究極に場所取らない、 携帯可能超音波食洗器。 コミュニケーション 詳細 916278|Makuake(マクアケ) - アタラシイものや体験の応援購入サービス

写真の盗用や模倣品とは穏やかではないですね。少なくとも、GREEN の二製品に関しては写真の盗用はないように思います。もしかしたら、別のサイトのことかもしれませんね!模倣品に関しては、そもそも中国で同型の超音波食洗機が販売されているので、模倣品があって当たり前では?

Makuake の販売業者がお知らせにも記載するように、日本で同型の超音波食洗機を個人で使うには、PSE はともかく高周波利用設備の許可申請が必要となります。しかし、Makuake の方は開発ストーリーに疑義があるため、そもそも信用できないのですよね。その割に2億7千万円も集めていてビビりますね。どうやたら、テレビで取り上げられたようです。
また、Makuake の販売商社は「模倣品や写真盗用や誹謗中傷などが相次いで出ており、取り急ぎ法的手段を取っています」とも述べているので、今後の Makuake と GREEN の動向が気になりますね!

Makuake に新しい超音波食洗機がきている(2月15日追記)

www.makuake.com
Makuake で新たな超音波食洗機のクラファンが名乗りを上げました。
価格は4万円台とお安いですが、PSE の取得や高周波利用設備の許可申請に関しては特に明記されていません。下記のように、各種認証は取得すると書かれていますが果たして。

弊社は正規代理店として販売させていただき、日本国内での流通に必要な各種認証の取得や、関税の適切な処理が担保されます。

サイバーパンク2077でナイトシティを楽しむ

発売当初はバグに PS4 ではまともに動作しないなどネガティブな方向に話題になったサイバーパンク2077。期待が大きかっただけに落胆した人も多かったでしょう。
現在の PC 版は安定しているのでモブが大量にいる街中を歩くのはとても楽しいです。 PC を新調したかいがありました。PS4/5 版も2022年内には安定版がリリースされる予定のようです。

ナイトシティの街中を歩いているだけでも色んな発見があって楽しいです。歩いていれば色んなミッションや事件に巻き込まれていきます。ブレードランナーちっくなアジア、特に日本の影響が大きく「HOテル」とか「カラオケ」なんて文字列に、大きな鳥居などがある風景はニヤッとしてしまいます。街中を移動する限りはロード時間は全く感じることはなく、建物の中までシームレスに繋がっているのは驚きます。

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日本語と英語が入り乱れるナイトシティ

ゲームシステムとしては、それぞれの能力やスキルがお互いに噛み合うようになっています。どのパークを伸ばしても強く、組み合わせ次第で色々なプレイスタイルを楽しめます。その中でも「知識」のブリーチプロトコルが反則級に強いですが、「体力」で素手を強化してもいいし、「反応」のライフルでスナイパーを目指してもいいし、ブレードを振り回してもいいし、「意思」でステルスに特化してもいいです。アップデートにより光学迷彩が導入されたので以前よりもステルスプレイに徹しやすくなりました。

ストーリーは、主人公である V がキアヌ・リーヴス演じるジョニーの人格に乗っ取られそうになる、いわゆるアイデンティティークライシスなのですが、ゲームの仕組みとあまりマッチしていないように感じました。主人公である V は3つのライフパスを選べますが、選べる必要がそもそもあるのか?という感じ。この辺は、最終リリースに向けて開発が間に合わなかったのかな?と想いました。

キアヌのファンとしては、一緒にナイトシティを過ごせるのはすっごい楽しいです。しかも、日本語版はキアヌの吹き替えを多く担当する森川智之さんなので、やはりキアヌ!

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神宮寺とかいう謎のアパレルブランド

突然精神を乗っ取られると言われても

サイバーパンク2077は V たる主人公が、ロッカー兼テロリストのジョニー・シルバーハンドに精神を乗っ取られる話で、所謂アイデンティティー・クライシスに分類されるでしょう。
ただ、精神の乗っ取りがゲームとうまく噛み合っていないように感じました。その理由は、V の個性が立っているのもありますが、プレイヤーが V のキャラクターを掴みロールプレイに徹するにも、それ以前にジョニーとのせめぎ合いが始まってしまう点にあります。

サイバーパンク2077は V にジョニーの精神が入る前までがチュートリアルです。実際、その語にタイトルバックが表示されます。RTA では、サイバーパンク2077と表示されるまでの早さを競うカテゴリもあります。

3つのライフパスの意味がほぼない

プレイヤーはノーマッド、ストリートキッド、コーポレートの3つのライフパスを選ぶのですが、そのどれを選んでも導入でジャッキーと相棒となり、結果的にキアヌことジョニーと関わるという流れになります。チュートリアルが終わってジョニーと関わった後は、どのライフパスもほぼ共通のルートになります。少しばかり、それぞれにオリジナルのイベントがありますが、本編には絡みません。

ジャッキーと相棒になった経緯はライフパスによって様々ですが、どれも十分に描かれているとは言い難いです。そもそも、コーポレートでは描かれてすらいません。ストリートキッドでは、ほぼフィーリング。主人公の V がジャッキーの母親の店の常連だったのに知り合って無かったのはやや不自然にも思います。ノーマッドだと、ナイトシティにやって来たけど行き場のない V がジャッキーと知り合い、その母とも家族ぐるみと付き合ったという流れのため、まだ納得できました。3つのライフパスの中でもノーマッドの導入が一番長いのもありますが。

初見プレイ時にプレイヤーはナイトシティを知らないので、視点としてはノーマッドが一番近いと感じました。ただ、サイバーパンク2077でのノーマッドの位置づけが分からないので、ノーマッドとしてロールプレイするも情報が足りません。ナイトシティで成り上がる視点だとストリートキッドやコーポレートの方がしっくりきますが、初見ではナイトシティの魅力が分かりません。どのライフパスを選んでもストーリーが収束するので、そもそもライフパスを選択させる意味がないようにも感じます。
ただ、二回目からはナイトシティの魅力も、それぞれのライフパスでの立場が分かってきます。その点で、私はノーマッドとしてのロールプレイがジャッキーとの出会いも含めて好きです。

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うまそうに焼きそばを食べる相棒のジャッキー

レイヤーが複雑すぎない?

チュートリアルで V を確立できないまま、ジョニーとのアイデンティティークライシスが始まってしまいます。しかし、プレイヤーである私としては操作キャラが V からジョニーに入れ替わるだけの感覚しかありませんでした。
ジョニーが V の身体の主導権を握るイベントもあります。最初は、ジョニーがプレイヤーの意思とは関係なく勝手に動き、ストーリーが進行します。徐々にプレイアブルなシーンが増えて、プレイヤーがジョニーとしてストーリーを進める形式になっていきます。この演出の意図は理解できるものの、もともと V を操作していた私にしてみれば、私がジョニーになったとは受け止められませんでした。結局、V の身体を操作するのは私なのです。そもそも、V の身体を動かすジョニーを操作するプレイヤーってのは、レイヤーが多すぎて分かりにくいです。

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ジャパンタウンの一角

能力値をデザインする

ストーリーはあまり納得感はありませんでしたが、ゲームシステムはよく考えられています。それぞれの能力がお互いに噛み合うようになっており、それでいて全てのパークは取れません。組み合わせを試すなら、必然的に何度もプレイする羽目になります。羽目になりますが、これがなかなか楽しい。

体力、反応、技術、知識、意思の5つのパークがあり、最大レベルは 20。どのパークも 18 から20 まで上げればとれも強くなります。それぞれの初期ステータスが 3 で、最初に 6 ポイント振れます。その後、レベルは 50 まで上がるので、合計で 56 ポント。この場合、3 つの技能を 20 にできます。ただまぁ、組み合わせる2つを 20 にして、他をそこそこ上げた方が強いと思います。

能力としては「知識」が兎に角強い。敵をハックしていくので、パークの中で最もサイバーパンク感があります。ブリーチプロトコルが滅茶苦茶強く、ボスの動きを止めることができるので、火気系のパークと組み合わせればハメ殺すことも可能。デバフに加えて、システムリセット、自殺、強制自爆などの即死攻撃がチート級に強い。さらに、その即死攻撃を近くの敵に連鎖させる装備まであります。ただし、これらで敵を自爆させた場合には経験値が入らないので要注意。

敵をハックして位置を確認し、カメラをハックしてシステムリセットを仕掛けていくと、建物に入らずに敵を殲滅できます。ステルスプレイに徹するなら、ステルスが伸びる「意思」ではなく「知識」を伸ばした方がいいくらい。
「知識」が突出して強いですが、どのパークも強いです。スレテルスのある「意思」にしても、光学迷彩があるので「反応」のブレードと組み合わせれば、忍者のように忍び寄り音もなく敵を始末することができます。ブレードは「体力」と組み合わせれば武士のように、一騎当千な戦いも可能です。
「体力」なら、ショットガンや素手で殴り倒したり、「反応」で拳銃やライフルなどの重火器を使うのもありです。「技術」を伸ばせば強い武器や防具を作れますし、グレネードの攻撃力もえぐいことになります。

一週目はが中途半端になりましたが、二週目は「知識」と「体力」に全振りして敵をハックして発見しゴリラアームで殴り殺す、攻殻機動隊の少佐スタイル。三週目は「反応」と「技術」に全振りして、ライフル一撃必殺ゴルゴ。四週目は「意思」と「反応」に振って、暗殺忍者、時々爆弾魔としてプレイしました。
「意思」のコールドブラッドも役に立つのですが、説明文が分かりにくいのが玉に瑕ですね・・・・・・。「意思」でステルスを伸ばし、敵に見つかったらコールドブラッドで瞬間火力を上げて応戦って感じの使い方ができます。もちろん、隠れずに正面突破にも使えるので「体力」や「反応」との相性もバッチリです。

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時にはアクション映画のように

どのエンディングが好き?

エンディングはどのライフパスでも同様に分岐しますが、それぞれのライフパスに沿ったものになっている気がします。「悪魔」はコーポレート、「太陽」はストリートキッド、「星」はノーマッド
個人的に「節制」は一抹の寂しさがあって一番好きです。

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AKIRA

パナム達とナイトシティを離れノーマッドとして生きる「星」は、ライフパスがノーマッドならありかなぁという感じ。クランこそ違うけど、主人公本来の生き方に帰ってきた感じがします。
隠しルートのジョニーと共に単独でアラサカタワーに突っこむのであればナイトシティの英雄になる「太陽」エンディングがふわしいようにも思います。ただ、このルートだと V がローグの代わりにアフターライフを仕切っている理由が不明ですが。
逆に、ローグと共に突入した場合は、ジョニーが生きる「制約」エンドこそが好きです。ローグには「逃げるな」と怒られますが。
「悪魔」がやりきれないですが、アイデンティティークライシスとしてはらしいエンディングかなと思います。

やっぱりナイトシティが魅力的

ストーリーに不満はあるものの、ナイトシティの街を歩くだけで楽しく、沢山のミッションが散りばめられ、色んなパークを組み合わせることができるので、オープンワールドとしては大好きです。そして、その世界をキアヌ・リーヴスと歩けるのは本当に楽しい。
「街」を楽しむなら、それなりのスペックのPCが必要ではありますが・・・・・・。

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ジェットコースターを満面の笑みで楽しむキアヌ・リーヴス