食漫画飽食の時代 ー最近の食漫画を集めてみたー

最近、食べ物や食べることに焦点を当てた「食漫画」が増えてきたなと感じたので、2015年くらいからの作品を中心に集めてみました。2014年に連載が終了した作品も幾つか含んでいます。また、古い漫画もありますが、現在も連載中のみの作品を集めており、2014年までに連載が終了した作品は含めていません。

Twitterでのリプライを中心にまとめましたが、約200作品と想像していた以上に集まりました。想定していたよりも、5倍くらい多い気がします。また、およそ140もの作品が連載中です。
余談ですが、最近はほとんどの出版社が一話を無料公開していおり、中身の確認ができて助かりますね。

最近の食漫画 - Togetterまとめ

作るから食べるへ

庖丁人味平やシェフなどは、ストーリーの解決方法として「食」をテーマにした作品です。ミスター味っ子なども既存の対決というフォーマットに料理を落とし込んだ作品と言えるでしょう。また「クッキングパパ」のようにレシピを紹介する漫画も古くからあります。
共に料理を「作ること」に主眼を置いた作品です。「食べる」ことに関しては、食レポなどのエッセイ漫画があります。日本のグルメに多大な影響を与えた「美味しんぼ」は、一見すると「食べる」ことが主軸のようですが、その実は「食べさせる」ことにあり、実際には「作らせる」作品でしょう。

食漫画ではないけども、「ゴールデンカムイ」や「乙嫁語り」、「3月のライオン」などは登場するご飯が美味しそうで、お腹がすきます。漫画以外にも食を中心に据えてはないけども、ご飯が美味しそうな作品は多く、小説だと池波正太郎の「剣客商売」とか上橋菜穂子の「精霊の守り人」とか。アニメだとジブリのご飯が美味しそうです。誰かが美味しそうにごはんを食べるのを見るのも楽しいものです。当然自分も食べたくなってきますけど。
人間を描く以上、食事のシーンがあるのは当たり前ですが、エッセイではない形態で「食べること」に焦点を当てた作品が「孤独のグルメ」以降に特に増えたと思われます。

Category:料理・グルメ漫画 - Wikipedia

ジャンル分け

ジャンル分けは独断と偏見でまとめました。ここでは、ちょっと分かりにくいものを説明しておきます・
「レシピ」は分量などが明記されており、漫画に登場する料理を再現できる場合に限ります。明確なレシピはないが、作中の描写から調理方法が推測でき、また調理方法や料理などを紹介する意図がある場合には、「調理紹介」や「料理紹介」としました。「ストーリー」とは「食」以外にもメインとなるメッセージがある場合や、既存のフォーマットに「食」を落とし込んだ作品。例えば「球場三食」で語りたいのは「野球」ですし、「信長のシェフ」はタイムスリップというフォーマットに「シェフ」をマッシュアップした作品です。
「店舗紹介」は店舗が実在し、作中と同じメニューが食べられる場合。モデルとなった店があるなどは含みません。
「飲食店」は店が中心に話が展開する漫画。食品が小道具程度に出てくるだけの作品もあり、私の範疇では「食漫画」ではないと思うのですが、一応まとめました。

「恍惚」に関しては個人の感じ方に大きな差異がありますが、例えば顔を紅潮させつつ上を見つつ目の焦点が定まらず背筋が伸びた描写を売りにしていそうだと感じたら入れています。まぁ、これだとミスター味っ子も含まれますけど。

食漫画まとめ

現在も連載中、および2015年までに連載が終了した作品をまとめました。例外的に「美味しんぼ」などは2014年終了ですが掲載しています。

連載開始、及び刊行された年でまとめました。各年においては連載が終了した作品を先に並べていますが、作品の順番に関しては順不同です。レーベルや作品傾向などでまとめようかと思いましたが、面倒すぎです。
全部で207作品、3レーベルとなりました。レーベルとは少年画報社の「ぐる漫」など。
2015年以降に着目して集めたとは言え、2014年が30、2015年が48、2016年は75作品となり、2015年以降に大幅に増えていそうです。

テレビ東京で「孤独のグルメ」が放送された年である2012年頃から徐々に増え始めた印象。そして、2014年から「ダンジョン飯」や「孤食ロボット」などやや変化球が来たかなと思ったら、2015年以後は何でもありな状態に思えます。ちなみに、小説家になろうでは2012年頃に「異世界食堂」などが投稿され始めました。

一部、試し読みのできなかった作品はジャンル分けしていません。コメントなどを頂けると幸いです。
また、ここに無い作品もコメントして下されば可能な限り追加したいので、よろしくお願いします。

2014年以前に連載が開始され現在も連載中の作品(2015年, 2016年に連載終了を含む)

1983年 1作品
1985年 1作品
1999年 1作品
2004年 2作品
2006年 1作品
2007年 1作品
2008年 3作品
2009年 3作品、1レーベル
  • ぐる漫
    • 少年画報のアンソロジーコミック
    • 2009年-
    • 「思いで食堂」、「ひとりごはん」など。2017年1月は「朝ごはん亭」、「続横浜百年食堂」、「みんなの食卓 」、2月に「赤毛のアンの食卓から」、「恋とごはんと虹色日和」
2010年 5作品
2011年 6作品
2012年 8作品、1レーベル
  • なつかしメシ食堂、めしざんまい
2013年 14作品

2014年以降に連載が開始された作品(終了した作品を含む)

2014年 29作品
2015年 48作品
  • 461個の弁当は、親父と息子の男の約束。
  • 町田ほろ酔いめし浪漫 人生の味
  • 札幌乙女ごはん。コミックス版
2016年 75作品 1レーベル
2017年 2作品

まとめ後記 1月24日

まとめたきっかけは やわらかスピリッツ - 人魚姫のごめんねごはん の公開で、「食漫画」が多すぎだろっと思ったからですが、予想を遙かに上回っていました。
公開当初は170くらいだったのが、コメントなどを参考にした結果200作品に増えました。170個でも多く、流石に網羅しただろと思ったのに、そこから30個増えるとは。
まとめた後に、傾向などを考察しようと思ったのですが流石に多すぎるのと、2014年より前に連載が終了した作品も加味しなければならないし、また漫画作品以外からの影響もあるのでやめました。

ちなみに、連載は2014年に終了ながら話題になった「もやしもん」を入れるか迷ったのですが、この作品を含めると「農業」や「食品加工」の分野も網羅しなければならず、「銀の匙」などさらに増えることになりそうなのでやめました。
個人的に「食漫画」は作中の食べ物を食べたくなるかで分類したかったのですが、「恍惚」以上に個人の感性による部分が多いので機械的食べ物が主として登場する漫画をまとめました。
後、いくつか「土山しげる」作品が足りないというブコメと頂いてるんですが、現在連載中と2015年に連載が終了した作品では、「B級舌偵」以外は掲載しています。「B級舌偵」は詳細の分かる方がいたら、コメント頂けると助かります。

掲載年の関係でまとめには掲載しませんが、紹介してもらった中では、かくし味太郎が行く!|繁盛お役立ち情報|【味の素KK】業務用商品サイト が衝撃的でした。また。ザ・シェフも2014年からALIVEとして漫画ゴラクに不定期連載されているようです。不定期連載だと、土井しげる先生やラズウェル細木先生、魚乃目三太先生の作品がべらぼうに増えるので、不定期連載は外せば良かったかなと後悔中。