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エリクサーを使わないのは、使ってもお得じゃ無いから

エリクサーとは、FFにおいてはHPとMPを回復させるアイテムである。同名のアイテムは、ヴァルキリープロファイルにも登場するが、こちらはFFにおけるポーション的な基本回復アイテムにあたる。オートポーションでばりばり使う。ロマサガ2にも合成術としてエリクサーが登場する。
FFのエリクサー的なアイテムは種々のRPGに存在するが、ここではFFシリーズのエリクサーについて限定して語りたい。なぜならば、ゲームデザインにより、エリクサー的なアイテムの使い方が異なってくるからだ。

はてなブックマーク - エリクサーを最後まで使えないユーザーに使ってもらうにはどうすれば良いか。 まず前置き。 【エリクサーとは】… などを見るに、エリクサーは比較的使われないアイテムであろう。使われない理由は色々考えられるが、FFにおいてエリクサーは割とレアなアイテムにように思える。また、FFでエリクサーが使われないのはプレイヤーが貧乏性だからというよりも、使う動機が薄いからだとも考えられる。

理由を考える前に、一先ずFFシリーズにおいてエリクサーどの程度レアなのかを調べてみた、

FFシリーズにおいて宝箱から入手可能なエリクサーの数

FFシリーズにおいて、宝箱から入手可能ならエリクサーの数とボス戦を集計した。また、エリクサーの数とボス戦の比であるE/Bも算出した。
ついでに、クロノトリガーも。
尚、FF1にはエリクサーは無い。2ではアイテム名ではエリクシャーとなっている。
また、8を除いて、HPとMPを全快させるアイテムである。

  • FF8
    • MPの概念が無い。HP完全回復+ステータス異常回復
    • 宝箱が無い。
    • 「顔なじみ」のアビリティで購入可能。その他、薬レベルアップやカード変化で作成できる。
    • ボス 50戦
  • FF13
    • エリクサー 1個
    • 医術の心得を解体することで3個手に入るが、医術の心得も1個しか手に入らない。
    • ボス 28戦 (E/B=4%)
    • 道具について攻略

エリクサーは結構レアなアイテム

シリーズを通して、エリクサーは平均的に20個前後手に入るようになっている。ボス戦は40戦程度のため、E/Bは概ね50%前後である。もちろん、宝箱以外からも、盗んだり、敵が落としたりして入手可能であるが、率先して入手しない限りは多くを集めることはできない。
2,4,5 では購入可能である。これらのシリーズは他と比べるとE/B率が低くなっている。また、決して安価ではない。


FF3はE/Bが80%と他のシリーズに比べて高い。FF3は難易度としてエリクサーが多めに手に入らないと非常に厳しい。ラストダンジョンであるクリスタルタワー内でセーブができずボス戦も連続するため、他のシリーズよりも多めに入手できてなければ攻略が難しくなるだろう。

DS版のFF4のE/B=62%はSFC版のE/B=34%よりも高くなっている。これはDS版のFF4に追加要素があるのに加え、難易度が高いためだろう。FF4ではエリクサーが購入可能だとは言え、個人的にDS版ではもう少しエリクサーが手に入っても良い難易度だと考える。

序盤のボス戦ではエリクサーを使わない点を考慮すると、E/B=50%はボス戦毎に一回程度使えるか使えないかくらいの数だろうか。ただし、これは強い敵との戦闘回数は考慮していないし、ピンチの際に2個以上使うことも想定していない。あるボス戦でエリクサーを使わなければならないほど苦戦するならば、次のボス戦も使わなければ攻略が難しくなるだろう。有限にしか手に入らないエリクサーに頼る戦闘は、戦術的にも戦略的にもじり貧になってしまう。

さらに、ラスボス戦で数個以上使うことも考えていない。現に、エリクサーやラストエリクサーはラストダンジョンか間近で多く手に入る。これはエリクサーがラストバトルでの救済策として配置されていることを示唆している。
以上のことを考えると、エリクサーはFFシリーズ全体を通して、レアな部類の消費アイテムを言えるだろう。


ちなみに、FF13でエリクサーが極端に手に入らない理由は、終盤までボスに勝てないのはレベル不足では無く、工夫不足であるのと、アイテムを頻繁に使うゲームデザインではないことに起因すると考えられる。ほぼ、一つだけ手に入るエリクサーはラスボス用と考えて良い。

FFはエリクサーを使うゲームデザインになっていない

エリクサーを使わないのはプレイヤーが貧乏性だからというよりも、FFがエリクサーを使うゲームデザインではないからだろう。つまり、FFにはエリクサーを使うインセンティブが無い。その理由は以下の通り。


1. アイテムを中心とした戦略は破綻する
2.ボス戦前にセーブポイントがある
3.エリクサーで回復するよりも、他の手段の方が良い
4.HPとMPの両方を同時に回復したい局面が少ない
5.エリクサーで戦闘不能を回復できない


1. アイテムを中心とした戦略は破綻する
FFにおいて、ボスに苦労するのはレベルが足りていないからだ。もちろん、シリーズによってはアビリティなどの工夫で乗り切ることも可能だが、初回プレイ時にそうすることは難しい。
そのため、ボスに勝てないときはレベル上げをすることになる。また、アビリティで工夫するにも覚えていなければ、必然的にレベル上げをすることになる。
仮に、苦戦したボスをエリクサーで乗り越えても次のボスでも苦労するだろう。また、ボスに苦戦するならばダンジョンの雑魚敵にすら苦労しているはずだ。購入可能なアイテムで乗り切ることも可能ではあるが、アイテムもタダではないからお金が無くなってくる。お金が無くなると、アイテムで無理をすることもできなくなる。そもそも、RPGではアイテムにお金をつぎ込むよりも装備や魔法につぎ込んだ方が投資効率が良い。つまり、有限なリソースであるアイテムに頼った戦略、戦術はジリ貧になってしまうのだ。
つまり、学習の結果としてアイテムを中心とした戦略や、戦術をしなくなる傾向にある。
そもそも、エリクサーに関しては学習機会を得るほどには数を入手できない。


2.ボス戦前にセーブポイントがある
FFにおいて、4以降ではボス戦直前にセーブポイントがあることが多い。また、セーブポイントではテントやコテージで回復することができる。つまり、ボス戦前にセーブでき、しかも万全の状態で挑めることが殆どである。そのため、ボス戦で全滅しても気軽にやり直すことができる。気軽にやり直せるため、「あの時エリクサーを使っておけば倒せたかも知れないのに…」と後悔することが少ない。全滅したら、セーブポイントからやり直せばいいのだ。
例えば、長い長いダンジョンの最奥にボスがいて、全滅するとやり直すのが大変であるならばエリクサーを使うプレイヤーは増えるだろう。この考え方は、ラスボス戦に使うためにエリクサーを温存しているプレイヤーにも共通するが、彼らは長らくエリクサーを使っていないため、エリクサーを使うタイミングを掴めていない。エリクサーを使うタイミングを学習していないため、結果としてラスボスでも使わずに終わってしまうのだろう。
この点は、ダンジョン内にセーブポイントが無いFF3が他のシリーズに比べE/Bが高いことからも裏付けられるだろう。


3.エリクサーで回復するよりも、他の手段の方が良い
序盤のエリクサーは強力だが、終盤になるにつれ微妙になってくる。
エリクサーは序盤でこそ強力だが、強力すぎる。序盤の回復はポーションエーテルで十分だ。一方、終盤になってくるとケアルガなどが登場している。HPを回復する場合はエリクサーを使うよりも、パーティー全体を回復できるケアルガの方が役に立つ局面が多い。シリーズによってはFF5の合成など、強力な回復手段が存在している。
また、シリーズが進むにつれMPを使わないアクションが増え、MPを使う場合もMP切れの心配をする必要がなくなってくる。つまり、エリクサーはMPを回復する用途としても微妙になってくる。エーテルが購入可能な場合は。そちらに頼った方がリソースとしても安心な場合も多い。
先のレベルデザインと合わせて考えると、終盤でエリクサーに頼るようでは戦闘自体が辛いはずで、その点からもエリクサーで回復するよりも、他の手段で回復した方が効率が良い。
ちなみに、FF4の場合は、回復役が少ないためエリクサーは貴重である。最終パーティーでは回復役はローザのみだ。その割には、購入できるとは言え、宝箱から手に入るエリクサーの数は少ない。


4.HPとMPの両方を同時に回復したい局面が少ない
エリクサーは、HPとMPを全回復できるが、その両方を同時に全回復したい局面は多くない。シリーズによってはHPを全回復するエクスポーションや、MPを全回復できるエーテルスーパーなどがある。アイテム以外にも、HPの場合には回復魔法やアビリティの方が性能的に優秀であるし、MPを回復する手段も多々ある。
プレイヤーは回復一辺倒になると勝つことはできない。つまり、エリクサーを使う局面は、そもそも勝てない局面であることも多い。エリクサーでは1人しか回復できないが、他のアビリティなら全体回復できる。エリクサーの使用は手数としても不利になることも多い。
その点ラストエリクサーならば、パーティー全体を回復でき、手数としても特である。ただし、ラストダンジョンにしか無いことが多いので、実質ラスボス用であるが…。しかも、エリクサーを使う機会を学習していないプレイヤーは結局ラストエリクサーの使わずにラスボスを倒してしまうだろう。

ちなみに、クロノトリガーでは。ラストエリクサーが比較的に簡単に入手でき、魔法は強力であるがMPが99あっても4発しか打てないので、私は結構使用してます。


5.エリクサーで戦闘不能を回復できない
危機的な状況では、瀕死であることが多く、戦闘不能になる確率も高い。エリクサーは強力だが、戦闘不能の仲間に使っても意味が無い。危機的状況においては、一手が重要な意味を持つ。その一手が無駄になるようでは、その一手に賭けることが難しくなる。
戦闘不能、ひいてはスリップを含むステータス異常を回復できるくらいの効能があっても良いだろう。ただし、ゾンビは除く。

それでも、FFでエリクサーを使って貰うには

というわけで、FFはエリクサーを頻繁に使うゲームデザインになっていない。使わせるようにするにはゲームデザインを変えるしか無い。
エリクサーで戦闘不能くらい回復できても良いんじゃ無いかなと思う。それくらいには、レアアイテムである。そうすれば使う機会も増えるだろう。

エリクサーの効果を変えなければ、敵の攻撃方法などを変えれば良い。例えばHPとMPの両方を削る攻撃があれば、エリクサーを使う機会も増えるだろう。ただし、非常に理不尽な攻撃だ。特に、HPは随時確認できるがMPは魔法選択時にしか確認できないことが多いため、いざ魔法を使おうと思ったらMPが減らされていたという状況はやっかいだ。MPが減らされる攻撃はかなり理不尽に感じられるだろう。実際、アスピルやラスピルを使い敵は少ない。

消費期限を設ければ勿体なくて使わざる得ない。オフラインの場合は、例えばそのダンジョン内でのみ有効であるとすれば、使う機会も増えるだろうか。あるいは、消費期限では無く一定期間経過すると補充される形式でも良いかも知れない。救済処置として考えるならば、その方が安心して使える。

期限では無く、所有できる個数を制限しても良いだろう。所有できる数を制限すると、折角宝箱を開けたのに入手できないなどのストレスが発生するため、戦闘中に使用できる数を制限し他方が良いかも知れない。FFらしくアイテム士のアビリティで使用できる回数が増えるなどがあれば楽しそうだ。

エリクサーは持っていれば心強いのだ

FFのエリクサーはシリーズを通して、宝箱から大体20個くらい手に入る。ボス戦は40戦前後で、序盤は使わないとすると、ボス戦毎に一回は使える計算となる。ただし、雑魚戦や複数回の使用を考慮しないので、割合にレアなアイテムだろう。
エリクサーを使わないのは、プレイヤーが貧乏性というよりも、エリクサーを使うゲームデザインになっていないからだ。エリクサーよりも効率の良いアビリティがあったり、HPとMPを両方回復したい機会が少なかったりする。またエリクサーを使わざる得ない危機的状況が繰り返されるなら、そもそもレベルが足りていないと考えるべきだ。

そもそもソシャゲでも無いので、エリクサーを使わなければならないデザインにする必然性はないだろう。エリクサーを持っていると心強いくらいが丁度良いのだ。