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第1回 旧スクウェアゲーム音楽を語る ロマンシング サ・ガ

スクウェア音楽 伊藤賢治

はじめに

SFCの頃を語るなら先ずは植松さんのFF4を語るべきでしょうが、第1回は一番裏話を知っているのでロマサガで行ってみます。

ゲームソフトは1992年1月28日発売で9500円。やはりSFCのソフトは高いがまだ一万円超えしていない。ロマサガシリーズの第一弾。サントラは1992年2月21日にNTT出版より発売。
ゲームとしては初のフリーシナリオでかなりの自由度を誇る。サガシリーズから受け継がれるレベル制ではないバトルシステムも独特である。ゲーム中で語りきれない裏設定が数多く、ロマンシングサ・ガ大辞典としてまとめられている。バグが多いことでも有名。2001年にWSカラーに移植され、2005年にはロマンシング サガ -ミンストレルソング-としてリメイクされた。

作曲は伊藤賢治。効果音は、聖剣伝説2,3で作曲を手がけた菊田裕樹。今考えるとなんという豪華メンバー。SFC用のスクウェアのゲームソフトとしてはFF4に続く第二作である。伊藤賢治としては初のSFC用のソフトである。前作がGB用の聖剣伝説とSa・Ga2だっただけにいきなり音源が8チャンネルになるとう進化での作曲であるが、容量が増えたことでサンプリングで原音に近づけるなど「音」へのこだわりも見られる。ロマンシングサ・ガ大辞典のインタビューでは、伊藤さんとしては60点と、そこまで満足していないみたいです。確かに、様々な楽曲の影響をモロに受けて、またまだ荒削りかなという印象。しかし、随所にイトケン節が見られ特にバトル音楽は苦手としながらも大変印象深い楽曲となっている。

オープニングから8人の主人公

電源を入れると高速で流れる黒雲。突然の稲光とともにデス、サルーイン、シェレハの顔が浮かび上がり、神々の戦いが語られ始まる。当時はSFCの表現力に驚いたものだ。スクウェアはこの頃からも映像に力を入れていたのだなと改めて思わされる演出である。そして、壮大なサーガと共にバックに流れ始めるはオーバーチュア(Overture)」、伝説を語るに相応しい荘厳な曲だ。伝説が語られると共に曲調も進行するが、これってどこまで計算されているのだろうか。伝説が終わるとタイトルと共に「オープニングタイトル」が流れる。オーバーチュアからオープニングの流れはゲーム画面があってこそのゲーム音楽だなと改めて思わされる。さて、実は最初オーバチュアはオープンニングの曲ではなかった。伊藤氏が最初に用意していたのは、最終試練などで流れる「試練(Destined Fate)」である。「試練」はロマサガで一番最初にできた曲なのだ。確かにオープニングとして聴いてみると、そう聞こえなくもない。しかし、ディレクターの河津さんに重いと言われ作り直してできたのがオーバーチュアというわけ。
ゲームをスタートすると8人の主人公から一人を選択する。個性的な8人でそれぞれにテーマ曲がある。各主人公のテーマ曲がフィールド音楽となっている。それぞれのキャラクターにあわせた曲調で、アイシャは軽快な女の子、クローディアは母性、アルベルトは正統派主人公といった感じ。ジャミルはお調子者過ぎますが(笑)。私はホークでプレイしていたのでホークのテーマが一番耳に残っています。さて主人公のテーマですが、「バーバラのテーマ(Through the Road)」は聞く人が聞けば分かりますが、DQ4の踊り子の曲「ジプシーの旅」に大変似ています。伊藤さんは言いよどんでおられますが、ドラクエの曲聴いてゲーム音楽作り始めた人ですから、どうしてもイメージが抜けなかったんでしょうね(笑)。

背景曲ながら印象に残る曲たち

各主人公のテーマ曲がフィールド音楽となっていますが、特定のダンジョンではそれぞれの曲が奏でられます。ダンジョン曲の中で最も人気なのは「下水道(Horrible Shadow)」ではないでしょうか。一部では世界一かっこいい下水道と呼ばれています。ロマサガはマップを利用して各地点に移動できますが、大陸間は船でなければ移動できません。南北に分かれたエスタミルは海に挟まれているので、船で移動しなければなりません。しかし船旅はお金がかかる。そんな金欠プレイヤ用のために用意されたのかは分かりませんが、南北のエスタミルを移動する経路に下水道が存在する。もちろん、下水道は移動用だけでなく様々なイベントが用意されている。エスタミルの南北を行き来する機会が多いのでレベルや金稼ぎついでに下水道を通ることが多くなり、プレイヤは長い時間を下水道に滞在することとなる。ある意味、下水道こそがロマサガのフィールド音楽なのかもしれない。実際伊藤さんもフィールド音楽をイメージして作曲したそうです。ちなみに、ロマサガの船の曲である「船旅(Sailing the Ocean)」は曲長と船の時間が一致していないのでゲーム内ではフルコーラス聞けないのでサントラを買いましょう。
各主人公のテーマ以上に聞くのは戦闘音楽かもしれない。シンボルエンカウントでうじゃうじゃいる敵もロマサガの醍醐味だ。そして、ロマサガの曲を語る場合、イトケンを語る場合戦闘音楽は外せない。私はボス戦もラスボス戦も好き過ぎて、どちらか一つに絞れといわれた永遠に悩み続けるに違いない。伊藤賢治の戦闘曲はスピード感があり緊張が感じられる。熱いバトルを彩るに相応しい。このエントリを書くために「バトル1(The Conflict)」を聞いてたら、「チローン!」「ズバシィ!」とはやぶさキャンセルなどの戦闘効果音が脳内で再生されて困ります。ボス戦である、「バトル2(Beat Them Up!)」はドラムが乗り乗り。イントロから強い敵が出たな!と思わせる。そして、中盤では同じメロディーを繰り返しながら徐々に盛り上げてドラムで締めて再度曲がループする。テンポのよい曲だ。バトル1も2もどこかアニメを思わせる曲で、伊藤さん本人もアニメの影響を受けているんではないかと思っているようです。
サルーイン戦の前に「邪神復活(Beat of the Evil)」が流れるのがまたにくい演出である。非常に重苦しい曲ですが、それがラスボスと戦う雰囲気を醸し出している。そしてそのまま「決戦サルーイン(Coup de Grace)」となだれこむ。サントラでもノーギャップでつながるようになっている。この決戦サルーインがまたすばらしくノリノリで、ドラムがすばらしいロック調の曲である。実はこの曲がロック調なのはX JAPNAの影響を受けているからと。確かに、ポイですよね。ドラムマニアでやってみたいなと思ってました。

語ることはつきませんが、最後はやはり師匠である植松さんと関係する曲を。勝利のファンファーレである「勝利!(Victory!)」は言わずもなが。あまり知られていませんが、フレイムタイラントを倒してアディリスに会いに行くと*1アディリスを殺さず、戦闘回数が一定の期間(576回の時間経過〜592回の時間経過)にアディリスに会いに行くとGBのサガシリーズでおなじみで、植松さんが作曲した「涙を拭いて(Heartful Tears)」を奏でます。サントラを買った時に、「涙を吹いて」が入っていて疑問に思っていましたが、ロマサガ大辞典での裏話を読んでようやく納得できました。「涙を拭いて」はロマサガ2でも聞けますが、それはまたの機会に。

それはでは次回。特に決めていませんが多分FF4になると思います。

*1:コメント受け修正しましたが、大辞典にはこの条件で書かれているので、今の今まで騙されてました