HUAWEI リスクが現実に?(発表会後に追記あり)

Google が今後、HUAWEI に対して Android OS や Google Play のサービスを提供しないことを検討しているとロイターが報道しました。関係筋からのリークという報道なので、未確定ではありますが、昨今のトランプ政権の動きからすると、確定路線に思えます。
昨年あたりから、アメリカが通信事業者としてのHUAWEIを5Gから閉め出してきたことから、遅かれ早かれ今回のような事態になるとは思ってはいましたが、意外と早かったなと。

HUAWEI リスク

昨年末に Pixel3 か HUAWEI Mate 20 Pro かで悩んで、アメリカの HUAWEI への締め付けから、Pixel3を選んだのですが、まさか半年くらいでそれが実現するとは思ってもいませんでした。

中国では、そもそも Google のサービスが使えないので、中国国内市場への影響は軽微でしょう。ZTE とは違い、半導体なども内製しているため端末の製造も継続可能です。以前から独自OSの開発も噂されていましたから、中国国内市場は完全なる脱 Google も可能でしょう。ただし、グローバル市場としては独自 OS であっても、Google のサービスを使えないのはデメリットです。一方で、新興国に対して独自OS、独自クラウド、独自ウェブサービスなどを引っさげて、一帯一路で覇権を握っていく展開もありえそうです。

既存端末は大丈夫?

情報が錯綜していますが、既存の HUAWEI 端末へのサービスは提供するようです。そのため、先日 docomo の発表会で日本での発売が決定した P30 Pro はグローバル市場で既に発売されているので Google のサービスが使えなくなることはないでしょう。
ただし、HUAWEI がサポートを続けるか否かは現時点では不明です。また、最新版の OS へのアップデートに対応するのかも良く分かりません。
個人的に気になるのは、折りたたみ式の Mate X の先行きです。Android は次期バージョンの Q でOS 段階で折りたたみ式をサポートする予定なんですが、Mate X *1は既存端末の扱いなのか否か・・・・・・。

ちなみに、HUAWEI Japan は明日の21日に新製品発表会を行うそうですが、最悪なタイミングでの報道ですね。

Google にもデメリットが

GoogleHUAWEI を排除する場合、デメリットもあります。
一つは、Android タブレット市場がほぼ死ぬでしょう。Android タブレット市場での HUAWEI の存在感は大きい。ただし、GoogleChromebook や Slate シリーズにシフトしているため、タブレットは事実上撤退しています。

次に、Mate X のような折りたため式端末への展開。既に、Galaxy Fold が販売されていますが*2、第二弾として Mate X が控えていました。先にも述べましたが、Android Q では OS ベースで折りたたみ式端末に対応する予定でしたが、HUAWEI からの端末供給はなくなるでしょう。
折りたたみ式端末は各社が様子見をしている段階で、今回の Google による HUAWEI の排除は、それに水を差す一因になりえます。

HUAWEIAndroid 用の AR 端末サプライヤーとしても機能していました。HUAWEI の発表会に Google のエンジニアがプレゼンしており、両社が協力して AR を展開していく様子が伺えました。しかし、今回の件でそれもなくなりそうです。
Android ユーザーとしては HUAWEIGoogle から排除されるのは残念でなりません。

21日に新製品発表会がありました(追記)

新製品発表会ではありますが、製品に関わることなので Google に関する言及がありました。
現在販売中の端末に関しては、セキュリティアップデートを継続的に行うとのことでした。OSのバージョンアップについては良く分かりませんでした。
ただし、今後の製品に関しては先行きが不明なので、HUAWEI 自体も言及できないでしょう。Android よりも、Windows ノートPCなどの方が打撃を受けるかも知れませんね。