さっと取り出してネットに接続できる Surface GO Advanced LTE

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今年の夏 Surface GO が発表され、同時に LTE版は年内に発売されると予告された。ずっとまっていたが、全く音沙汰が無かく、ようやく11月末に Surface GO Advanced LTE がリリースされる。残念ながら法人モデルのみであったが、運良く手に入れることができた。SSD 128GBのモデルが税込みで約9万円である。Officeはバンドルされていないが、Office 365を使用しているので、バンドルされてない方が助かる。暴れるティラノサウルスもすぐに利用できるし。

レビューとしては Surface Go LTE Advancedを2週間ほど使ってみた感想 – KENICHI INOUE を紹介するが、内容は同意ばかりである。

付属品を買い込む

付属品を色々と買い込んだ。純正品は Surface Pen と US配置のタイプカバーを購入。色は本体と合わせてプラチナにした。タイプカバーは Surface GO に限らず Pro においても US配置の方がキー間が詰まっておらず使いやすいと感じる。Surface GO のタイプカバーは小さい割にタッチパッドが大きい。Surface Pro 用と比較してもほぼ同じ大きさである。キーピッチは狭くなるが、その結果全体の幅が狭くなるため剛性があがり、Pro シリーズよりも打ちやすく思える。

その他に、Type-Cハブ と 256GBのマイクロSDカードに、保護フィルムなどを購入した。付属品だけでも3万円以上散在した計算だ。快適に使うための投資と割り切る。

また、過去に Surface Pro3 が2度ほど壊れたので、Microsoft Complete にも加入した。Surface はちょっとした不具合でも、ハードウェアに原因があれば本体の交換となるため、修理に非常にお金がかかる。一年間は保障期間内であるが、Pro3では1年過ぎてから二度も壊れたので、信用がならない。安心のためにも、Microsoft Complete に加入した

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軽くてさっと取り出せる利便性

Surface Pro3を持っているのだが、持ち運ぶ機会が増えたので、出先でさっと取り出せるタブレットPCが欲しかった。この点で、Surface GO はほぼ望み通りのサイズと重さである。顔認証でサインインできるのもスムーズでありモバイル向きだ。ただし、ずーっと検知中で認証できないことが稀に良くある。

Pro3と比較すると、重さは300から400グラム程度しか変わらないのだが、持ち運ぶとその差は大きい。ACアダプターがコンパクトなのも嬉しい。いざとなったらType-Cコネクタから充電もできる。また、軽く小さいため出し入れも楽である。エッジが少し丸まっているのも、手に持った際に優しみを感じる。Pro3 のエッジも特に尖っているわけではないのだが、GO程のアールはなく、本体の重さもあって、長く手に持っていると食い込む感じがして痛かった。

LTE内蔵のため、出先でさっとネットに接続できるのは格段に便利である。もちろん、スマートフォンテザリングで代用可能だが、接続には手間も時間もかかる。ちょっとだけネットを利用する程度なら、テザリングを諦めることがしばしあったが、それを我慢する必要がなくなった。また、テザリングではスマートフォンのバッテリーの減りが早くなり、精神衛生上によろしくない。やはり、LTEは内蔵の方が気楽だ。

処理はやはり重く時間もかかる

Pro3に比べて本体は軽くなったが、CPUの処理などは重くなってしまった。視覚効果などを切ってパフォーマンスを向上させると、それなりマシにはなるが、それでも全然遅い。処理速度は遅いが、出先でWord などで原稿を書いたり、 PowerPoint の確認や簡単な修正したりする分には問題ないスペックだ。プレゼン用の図やグラフも、Windowsのアプリケーションで編集できるのは頼もしい。この点が、私が iPad を選べない理由でもある。

法人モデルは、コンシューマと異なりSモードではなく、最初から Windows 10 Pro となっている。そのため、デフォルトで色々なソフトウェアをインストールできる。しかし、処理速度が遅いため、インストール速度も遅い。特に、Dropbox の同期には非常に時間がかかってしまた。

手書きノートとしてサイズ感も書き心地も丁度良い。

Surface GO は手書きノートしてもしっくりくるサイズ感だ。Pro3も手書きのノートとして利用していたが、手に持ってメモを取るのは重く辛かった。また、Surface Pen も Pro3 の頃からはアップグレードされているため、書き心地が向上している。さらに、GOの画面にややザラザラした滑りにくいフィルムを貼ったので、書き心地がよく非常に快適である。現在は OneNote の鉛筆の書き味が好みだ。傾きを検知して書き味に変化をつけられるのも楽しい。ただし、ペンの書き心地に関しては、Apple Pencilの方がより素晴らしいのは否めない。

Pro3 ではペンをホルダーで持ち運んでいたが、GO では新しい Surface Pro と同様に磁石により本体側面にくっつけることができる。当初は落ちないか心配でホルダーを別途購入しようと思っていたが、それは無用であった。本体をかなり振っても全然落ちないので、大丈夫であろう。

拡張性は低いが、Type-Cは優秀

拡張性は低く、コネクタ類は電源アダプタとイヤホンジャックに、Type-Cコネクタしかない。ただし、Type-Cハブさえあれば、大体のことは賄える。
拡張性の低さはPro3も同様で、映像の外部出力がミニディスプレイポートであったため、プレゼン用にアダプターが必須であった。GO では Type-Cハブを利用することになるが、その種類は多く必要な機能を搭載したハブを選択できる。結果的に、一つのハブで必要な拡張機能を網羅できる。

私は、VGAHDMIが必須である。未だに、プロジェクターを利用する際に、VGAでしか接続できないことが多々あるからだ。折角なので有線LANとUSB3.0ポートが付いたものを購入した。結果的に、Pro3よりも拡張性が高くなったように思える。

先述の通り、GOはType-Cコネクタからも充電できるのがうれしい。ただし、それならば充電アダプターの代わりにType-Cを二つ付けて欲しかったのが正直な感想だ。

タブレットとしてはそれなりに

タブレットとしては、Windows 10がそもそも向いていない問題はあるものの、思っていたよりも使い勝手は悪くない。Chromeジェスチャーに対応しており、画面を左にスワイプすれば戻ることができる。ただし、Windows10はソフトウェアキーボードの使い勝手が非常に宜しくない。フリック入力も可能だが、反応が鈍くて使い物にならない。

意外にもWindows用のKindleの使い勝手が向上しており読みやすくなっていた。サイズとしても重さとしても、Fire HD 10と同じくらいである。Kindle用として、Surface GO と Fire HD 10のどちらをメインとするかはまだ分からないが、出先においてSurface GOのみで電子書籍を楽しめるのは荷物が軽くなって助かる。

Pro3と比較して、カメラがそれなりに使えるようになっていた。書類やホワイトボードを取り込む場合、スマートフォンの方が解像度が高いものの、Surface GOのカメラでもそれなりに取り込める。まぁPro3のカメラが残念すぎなのだ。

マイクロSDカードをVHDとしてマウント

SSD が 128GB のモデルを購入しものの、個人的にはやや足りない。そこで、Dropbox を Professional にアップグレードしスマートシンクを利用できるようにした。スマートシンクであれば、オンライン上のファイルをローカルにあるかのように扱える。ただし、その都度ダウンロードするため、作業中のファイルであったり、容量が大きく使用頻度の高いファイルはあらかじめダウンロードしておきたい。そこで、マイクロSDカードをVHDとしてマウントし、Dropbox のファイルをそこに保存するようにした。

マウント自体は割と簡単にできたが、起動時に自動的にマウントするようにするのに手間取った。その後、Dropbox のフォルダをマウントしたマイクロSDカードに移動した。ところが、再起動すると Dropbox が同期エラーとなってしまった。理由は定かではないが、起動時にマウントするのに時間がかかり、マウントが完了する前に Dropbox が起動するためエラーが起こるようだ。Dropbox自動起動は辞めた方が良さそうだ。
容量が多い方が安心だろうと 256GB のマイクロSDカードを購入したが、現状では128GBでも十分そうだ。マイクロSD自体は他にも使い所があるので困りはしないものの、もう少々出費を抑えられたかもしれない。

Black Edition!?

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画面には保護フィルムを貼ったけども、背面のみならず側面も保護シートを貼りたい。そこで、SopiGuard - Sleek Carbon Fiber Protection から Surface Go 用の保護シートを購入。価格は保護シートの色や質次第だが、Matt Black は $6 くらいとお値打ちであった。ただし、送料の方が高くて $15 もかかる。届くのに大体2週間程度。空港での出入国に時間がかかっていた模様。

シートのサイズは Surface GO 本体とぴったりなため、綺麗に貼るのが中々難しい。角まで貼れるが、油断するとヨレヨレになってしまう。また、LTEモデルに対応してないため、SIMトレイ部分は自分で穴を空けるか。もしくは、取り出すことを諦めてそのまま貼るか決断する必要がある。
強い衝撃に耐えるほどの強度はないが、小さな傷などは防げそうだ。自分好みの色にできるのが利点だろう。

まとめとしては、さっと取り出して使えるのが魅力的

処理速度に難点はあるものの、それに勝るコンパクトさがある。もちろん、GPD Pocketなどの方がよりコンパクトではあるが、こちらは幾分小さすぎる。

CPU は Core i3 くらいは欲しかったが、そうするとバッテリーが持たないのだろう。バッテリーに関しては、まだ十分に検証できていないが、4から5時間程度なら安心して使えそうだ。しかし、この時間はモバイル用途として考えるとかなり短い。一方で、Type-Cコネクタから給電や充電も可能なため、電源を確保できるシチュエーションは多い。いざとなったら、モバイルバッテリーでの給電も可能だ。まぁ、そのために大きなモバイルバッテリーを常用するのは本末転倒ではあるが。

おまけ:VAIO A12も面白そうだったのだが

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Surface Pro3 を買い換えたいとずっと思っていたが決め手に欠けていた。Pro6 のブラックエディションはかっこよかったのものの、Pro3と取り回しはほぼ変わらない。
HUAWEI の MateBook E シリーズの後継を狙っていたのだが、全く音沙汰がない。HUAWEI はクラムシェルに注力するようで、2 in 1 市場は撤退したのだろうか。

電子ペーパーキーボードを搭載した Lenovo の Yoga Book C930 も検討してみたが、キーボードを長く使用するには辛そうである。電子ペーパーは専用のリーダーでPDFを読み込むことができるが、右綴じに非対応なども残念である。また Pixel3 を購入したので、Pixel Slate も気になっているのだが、Chrome OS であるのと、そもそも日本で発売されなさそうである。

Surface GO の LTE 版が発表されたのと同時期に VAIO A12 が発表された。クラムシェル型でありながらSurface Bookのようなセパレート型 2 in 1 として利用できる理想的なモデルに思えた。特に、タブレット状態でもキーボードを無線で接続できるのは、お絵かきする上でショートカットなどが利用でき、非常に便利そうだ。
ただ、色々気になる点がいくつかあった。先ず、ディスプレイ兼タブレットに不満が多かった。フルHDは悪くないが。もう少々高い解像度が欲しい。また、アスペクト比が16対9なのも縦型で使用する際に細すぎるし、電子書籍に向かない。さらに、タブレット本体にスタンドがないのも残念だ。これでは、折角のワイヤレスキーボードを生かせない。
第二は重さがネックであった。ワイヤレスキーボードにすると全体が1.2 キログラム程度とタイプカバーを装着した Surface Pro と大差が無い。これでは、私の不満は解消されない。タブレット部分も600グラムと決して軽くはない。
最大の問題点は、値段割りにスペックが高くないことにあった。VAIO A12 の CPU は Core i7 を選択できるが、Yモデルであり、Uモデルよりも劣る。その割に Uモデルの Core i5 を搭載したSurface Pro6 と価格が大差ない。場合によっては、Surface Pro の方が安いのである。

というわけで、VAIO A12 は見送った。主に価格が理由であるが、先述のように重さなどがネックとなり購入には至らなかった。銀座のソニープラザで触った限りは悪くは無かったのだが。ただし、タッチパッドが小さいのが気になった。タブレットだけを持つとそこまで重く感じないのだが、ベゼルが大きいのも気になった。特に、キーボードに差し込む方のベゼルが幅広いのはアンバランスである。また、クレードルの使い道が今一つ謎である。せめてタブレットを傾けることができれば良いのだが。