耕す畑が違うPS3とWiiとXbox360

あくまで一人のユーザーの個人的見解ですと、先に予防線を張っておく

PS3Wiiはゲーム機として互角の勝負をしているのか?

ひろゆきは、日本人がPS3Wiiが支払った額が同じ、またWiiは薄利多売でPS3を買った人はゲームに対して金に糸目をつけない人と考察しています。所謂ゲーマーの中の富裕層がPS3を買っているのだから、利益率で考えるとまだまだWiiが殺傷したとはいえないのではないかという結論です。
しかしながら、「プレイステーション3」本体及び同時に発売されたソフトの販売本数速報!によると、発売初日二日目で売れたソフトの総数が66,684本、ハードの台数は81,639台。本体一台あたり0.82本しかソフトが売れてません。PS3はその一割以上が転売屋に流れたと言われていますが、それを見積もっても、一台あたり1本くらいしか売れてないでしょう。逆に、Wiiの場合は、発売初日二日で売れたソフトの本数は631,480本で、本体は350,358台。本体一台あたり、1.8本のソフトが売れてます。むしろ、Wiiのソフトの売れ方は“異常”なのですが、PS3Wiiを買った人がそれぞれのハードのソフトに支払った代価には価格の差を考慮に入れても2倍近い違いがあります。
また利益率という観点で考えても、ソニーの「PLAYSTATION 3」、1台売れるごとに数百ドルの赤字?と言われてますから、果たして正しいのか。ただし、ゲームハードは売り上げが赤字でも、技術革新が進むにつれハードの赤字が少なくなり、またソフトのロイヤリティで儲けると言うビジネスモデルなので、一概には言えません。でも、セガドリームキャストは一台売ると一万円の赤字でその後ハード開発から撤退したと言う過去もあります。また、発熱地帯: ゲーム機ビジネスの急速な変化では、「最初にハードで赤字を出しても、後からロイヤリティーで回収できる、という旧来のビジネスモデルが崩壊しつつある」との考察もあるので、果たして本当にロイヤリティで赤字を回収できるのか。
ゲーム機はソフトが売れないと話にならないので、PS3をゲーム機としてみた場合、ソフト供給不足が一番の懸念材料ではないでしょうか。

プレイヤとしてのプレイステーション

発売元がPS3は"ゲーム機"ではなくコンピュータとして訴求されるべきであると言ってるので、PS3はゲーム機ではないので、「最初にハードで赤字を出しても、後からロイヤリティーで回収できる、という旧来のビジネスモデル」を当てはめるのは失礼かもしれない。コンピュータという割には、未だに何が出来るのかさっぱりわからないのでブルーレイプレイヤを中心としたホームサーバー的な位置づけで考えてみる。
PS2は初期の頃はDVDプレイヤとして売れたと言われています。実際PS2発売の頃は、DVDプレイヤは高価でした。また、DVDソフト自体もそれなりに発売されており、少ないながらもDVDをレンタルできる店もありました。翻って、PS3をブルーレイプレイヤとして考えると、確かにブルーレイプレイヤとしては安いですが、ブルーレイのソフト自体がままならない。また、高画質でHD対応ですが、日本におけるHD対応テレビの普及率も疑問である。ブルーレイがHD-DVDに勝利し、地デジ移行に伴いHD対応テレビが増えたら売れ始めそうな気がしますが、そう考えると今PS3を買うのは時期尚早かなと思うわけで。
ボク個人は時期尚早かなと思いますが、PS3をプレイヤとして買った人はそれなりにいるんじゃないでしょうか。PS3をブルーレイプレイヤ、及びホームサーバー的な存在としてみた場合は、専攻と私的な意味が合いがあるので赤字が出てもいいのかしら。
ただ、ホームサーバー的な位置づけであったPSXが全然売れなかったことを付記しておきます。
ソニーPS3はゲーム機じゃないと言ってますが、ユーザーからすればゲーム機に他ならない。PSPにしても、ポータブルプレイヤとしては中々の出来だと思いますが、結局は携帯ゲーム機としか見られていないのと同じことなんじゃないでしょうか。結局は売り方だとは思いますが、ソニー側のビジョンがはっきりしないとユーザーとしても付いて行き様がない。

違う畑を耕している

島国大和のド畜生 次世代機は戦争をしているかでも述べられてますが、結局Xbox360PS3Wiiってのは結局狙っている層が違う。それぞれ違う畑を耕しているわけで、特にWiiに関しては今までゲームをしてなかった層を耕した結果が出ているのではないでしょうか。
PS3に関しては、ソニーがゲーム機じゃないと言っているように、ゲーム機以上にブルーレイの覇権だったり、ホームサーバ的な位置づけだったりと、色々欲張りすぎているような気がする。まさに、デジモノに埋もれる日々: 成功は振り返って語るもの - 「PS3が圧勝した世界」という思考実験で語られる世界なんだけど。
そういう点では、画質重視のゲーム機の正当な進化系はXbox360のような気がするんですが、日本では勢いが無いのがなんともー。
畑違いといっても、それぞれゲーム機という部分は被っており、ユーザーからしてみれば財布は一つな分けで、財政が限られるならばどれかに絞らないといけない。だから次世代機三つ巴という状況に見える易いわけで。今後の展開に関しては、日本における、Xbox360PS3Wiiがどのような層に売れているのかが分からないと、これ以上の考察は難しいし、据え置きゲーム機以外に携帯ゲームとしてのPSPやDSの位置づけ、携帯電話のアプリにPCゲームも考える必要があるのだろうけども。