相変わらずの胸クソゲーな Far Cry 4

Steam のセールで購入した Far Cry 4 を今さらながらクリアしました。北米での発売が2014年の11月と5年も前のゲームなので4年前くらいのスペックとのPCでも快適に動作します。
前作の 3 をプレイしていて、改めて 4 をやってみましたが、塔に登っては世界を駆け巡るので、ブレス・オブ・ザ・ワイルドは綺麗な Far Cry だなぁと再認識しました。

3 では島でしたが、4 はネパールをモデルにした山岳地域が舞台。山の中を駆け巡るのは楽しかったです。ふらついてると敵対勢力とのランダム戦闘に巻き込まれたりするんですが、それよりもトラとかクマなどの猛獣の方がやっかいでしたね。特に狼は群れでやってくるので本当にウザい。乗り物を利用すれば猛獣を轢けますが、探索するには降りる必要があります。最初から歩いていた方がクライミングに移行しやすく、段差を乗り越えやすいです。そのため、探索するなら歩きの方が効率がいいんですが、そうすると猛獣に襲われる羽目に。

プレイスタイルとしては、ステルスでこっそり敵を倒していくのが好きです。静かに敵を倒せる弓との相性がよく、 3 はほぼ弓で通したので 4 も弓でのクリアを目指したのですが、後半は敵が硬くなるのでスナイパーライフルに持ち替えました。距離が遠すぎると敵キャラは見えるが、当たり判定が存在しななど、どうでもいい仕様を発見するなどしました。

ストーリーモードのキャンペーンと、各所に散りばめられたミッションを大体終えました。大体60時間くらいで終えられるので、オープンワールドのボリュームとしては軽いかなと。同じことの繰り返しになりがちなので、飽きる前にプレイを終えられて良かったとポジティブに捉えておきます。

ゲームシステムは 3 をほぼ踏襲しています。ストーリーとしての仕組みは 3 の方が好きです。勢力の拮抗とプレイヤーの選択がテーマになってりあたりは、Fallout 4 との共通点が感じられます。共に2015年11月発売なのが面白いですね。
Far Cry 4 では「実行しない選択」を基軸に置いてるのが、プレイヤーに選択させたことを印象づける感じなのですが、どの選択もクソな結果しか生まないのがクソですね。まぁ Far Cry ってそんな胸クソの悪いクソなゲームですけど。内戦と革命をテーマにしている以上、革命後に胸クソの悪い諸問題が起こるのは当たり前で、めでたしめでたしで終わらないのはむしろ誠実かなと思います。

ハイラルへの帰属意識が強いSwitch版夢をみる島

ゼルダの伝説 夢をみる島|オンラインコード版

ゼルダの伝説 夢をみる島|オンラインコード版

3DSのVCでクリアで感想をしたためておきます。
当然のように、一度もゲームオーバーにならずにエンディングをみたのですが、マリンの顔がDXと違って南国の田舎娘っぽくなっていたのですが、これはこれで素朴でいいですね。ただ、個人的にはオリジナルのGB版でのエンディングが好きです。

Switch版ではミニチュアのように表現されたコホリント島がシームレースに繋がっていて移動するだけでも楽しい。歩いているだけでも楽しいのがゼルダの伝説だと思うんですよ。

遊びやすくなった!

オリジナルのGB版とDXのGBC版を踏襲しつつも、全体的に遊びやすい方向にリメイクされています。
オリジナルの思い出にひたりながら携帯モードで遊ぶもよし。もしくは大画面でテレビモードで遊ぶもよし*1。私は、目覚めの歌など音楽を聞きたいところはテレビモードで、探索は携帯モードで遊びました。モードの移行がスムーズなのがLightでないSwitchのいいところ。

特に遊びやすくなったと感じたのがボタン配置で、アイテムを変更する頻度が下がりました。アイテムをXとYボタンに割り当てられます。さらに、剣、ツボなどを持つ、盾、ペガサスの靴はそれぞれB、A、R、Lボタンに独立して割り当てられいます。ダッシュジャンプや爆弾矢が気軽にできるので、ゲーム性が変わってきます。
その他にも、オートセーブや地図の「おもいで」機能などが追加されて地味に遊びやすくなりました。会話のログや取得したハートのかけらをマップで確認できます。
また、ワープポイントが増えています。しかも、ローテーションではなく行き先を指定できます。さらに、マンボの歌ではマンボヶ池以外のワープポイントに行けるようなりました。実質、神々のトライフォースにおけるオカリナになってます。

追加要素もあるよ!

追加要素としてダンペーさんのパネルダンジョンがありますが、その他にも微妙な変更点や追加要素があるのでGB/GBC版やり込んでいるほど違いを楽しめるかも。ハートのかけらやひみつの貝殻が増量されています。釣り堀やクレーンゲームに急流下りにも追加要素があります。貝殻は増えてますが、センサーが追加されたので探しやすくなりました。

攻略法が変化したボスもいます。ヒノックスの掴み判定が強化されているので、初回は苦戦しました。
ビンが追加され妖精を確保しておけば、死ぬことはないかと思います。ご安心下さい。ぬるいかもと思ったあなたには、難易度の高い辛口モードが追加されています。さらにハートの器を取らなくてもダンジョンがクリアできるので、縛りプレイもばっちり!あるいはサクッとクリアできるのでRTAにも向いてそうです。ただ、例によってバグ技が既に見つかっているので Any% への挑戦はくれぐれもご注意を。
GBC版で追加された服のダンジョンも健在です。通常モードなら攻撃の「赤」、辛口モードなら防御の「青」がおすすめです。

細かな違いとか

細かな変更点として、ブロック壁越しに攻撃が当たらなくなりました。穴の落下判定がよりシビアになり、2マス飛び越えるのが難しくなりました。ペガサスの靴なしで飛び越えられた場所も、ペガサスの靴が必須になっています。この辺は、本来実現したかった仕様にも思えます。
また、仕掛け扉は一旦開くと、部屋を出ても開いたままです。そのため、ダンジョンの攻略方法がちょっとだけ変わりました。地味に嬉しい変更として、ナイト駒のころがりがランダムではなくなりました。揃えるまで何度も振る必要はありません。

フックショット、マジックロッド、ブーメランなどが弱体化しています。元が強すぎた・・・・・・。それでもブーメランはスパークを倒せますし、魔法使いを倒せるようになっているので後半のダンジョンの攻略が楽になります。また、ブーメランと交換したアイテムを買い戻せるようになってます。ひみつの貝殻を取り尽くしたら、スコップとか無用の長物ですけども。
レベル2の剣や盾が強くなっています。レベル2の剣でツボが壊せるのは便利。レベル2の盾は敵の弾をはねかえ跳ね返して反撃できます。普通の盾も攻撃を防ぎやすくなっています。それにともない、一部の敵は盾で攻撃を防いでから反撃しないと倒すのが大変になりました。

パネルダンジョンは作業感が・・・・・・

パネルダンジョンは、ダンジョンの部屋をパネルとして配置して、お題に沿ったダンジョンを作るパズル感覚のミニゲームです。私は、最終的に最適化したダンジョンを作ることに精を出してしまったので作業感が強かったです。

パネルダンジョンにはスタート視点とゴール地点であるボス部屋を配置する必要があります。ボスの部屋に入るにはボスの鍵が必要で宝箱から取得します。宝場を配置すると、鍵の部屋がある場合は鍵が、その他はルピーが取得できます。そして、最後に明けた宝箱からボス部屋の鍵が出てくルールです。つまり、パネルダンジョンをクリアするには配置した宝箱を全て開ける必要があります。逆に言うと、必要最低限の宝箱を最短ルートで配置すれば、通過しなくてもよい部屋を作れます。ダンジョンとしてはつまらなくなりますが、制限時間内にクリアするダンジョンを作るお題なんかもあるので、この方法でダンジョンを作った方が効率的です。
amiibo で自分で作ったダンジョンを渡せるのですが、私はamiibo を持ってないし、交換する相手もいないしで、凝ったダンジョンを作るモチベーションが湧いてきません。

ハイラルへの帰属意識が強いリンク

夢をみる島は、神々のトライフォースの後日譚であるとされます。夢をみる島のラスボスがガノンやアグニムへと形態変化するのも、神々のトライフォースの記憶を読み取っているからなのでしょう。それを踏襲しているかは定かではありませんが、夢をみる島のGB/GBC版では神々のトライフォース同様に主人公にはデフォルト名が存在しません。Switch版も名前を好きに変更できますが、デフォルトとして「リンク」の名が表示されています。また、Switch版の盾にはハイリアの紋章が描かれています。この二つの相違は、Switch版の主人公が明確にハイリアへの帰属意識があることを表現しているように感じられました。

夢をみる島は、ちょっとおかしな世界観です。他のゼルダシリーズでは珍しく、任天堂のキャラクターがスピンオフで登場していますが、それがおかしな世界観を支えています。スマブラ以前のリンクが他の任天堂のキャラクターを知るよしもありませんが、プレイヤーはそうではありません。「夢」の仕掛けがプレイヤーと操作キャラクラーの境目を曖昧にしています。夢の夢の中で後にゼルダの伝説の象徴となるオカリナを手に入るのもなんだか示唆的に思えます。
散々語り尽くさせてきたことですが、夢だけを覚めたくないのが夢をみる島の根幹でしょう。ゲームをクリア目前になったら急にやりたくなくなる。マンガやアニメの最終話を見たくない。夢=フィクションの世界を終わらせたくない気持ちは、みなさんも経験したことがあるんじゃないでしょうか。クリアするためには夢を終わらせなければならない。その選択をするのはプレイヤーです。クリアしなくたっていいんです。Switch版のキャッチコピーである「その島はどこにもないけど、確かにある」は秀逸だなと思いました。

そんな「夢をみる島」ですが、基本的に主人公は異物として扱われています。それ故にマリンからは好意の対象として見られるのですが、序盤はその疎外感が島からの脱出につながります。しかし、冒険を続けていく内に島から脱出してもいいのか、つまり夢を覚めさせていいのかと悩んでいくことになります。特に、オオワシの塔のボスは主人公を夢の中の存在のようなセリフを吐きます。夢を覚めさせたいいのか、あるいは自分自身も夢ではないかと惑わせるための言葉でしょう。
ただし、先にも述べたようにSwitch版はGB/GBC版よりも主人公の心にあるハイリアへの帰属意識が強いように感じました。つまり、主人公自身が夢から覚めることを強く思っているかのような演出です。またゲームの仕組みとしてクリアデータを作成できるようになっているのも、その意図を感じます。ただ、この点はGBC版のエンディング同様に主人公が晴れやかな顔をしているので、夢から覚めること自体の葛藤は結局の所、プレイヤーへの仮託でしかないのでしょう。つまり、ゲームをクリアしたくない意思はプレイヤーからの発露であって、ゲーム内の主人公とは別物であるということ。ゲームのクリア自体がプレイヤーと操作キャラクラーである主人公の離別である、という当たり前のことではあるのですが、Switch版はGB/GBC版よりもそれが少しだけ強調されているのかなと。

お手軽感はあるけど、やや物足りないかも。

勢い余ってVC版もプレイしてしまったのですが、ゲーム自体は大きく攻略法も変わっていませんし、ボリューミーでもないのでサクッとクリアできるかと思います。一方で、昨今の重厚なゲームと比較すると、物足りなさもあります。ただ、個人的にはこれくらいでクリアできるのがサックリと楽しめてよいですね。

*1:スーパーゲームボーイを使えばテレビで遊べるけど

「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」があまりも残念だったのでスマホ版ドラクエ5をクリアした

lastline.hatenablog.com

オリジナルはSFCなのもあって、サクサク進みますね。
オラクルベリーに到着直後、カジノに入り浸り、ちょくちょく寄り道をしてたのにラストダンジョン突入までで、大体20時間くらい。その後、キラーマシンとかヘルバトラーを仲間にして、エスタークを15ターン以内で倒して、そこそこやり込んでも50時間。これくらいのボリュームでいいんだよなぁ。
嫁は、新しく追加されたデボラを選びました。専用装備が充実はしていますが、最終的には耐性のあるモンスターの方が役に立ちますね。まぁ、男の子である勇者よりもモンスターの方が強いので仕方ない。

lastline.hatenablog.com

PS2版をベースにしたDS版の移植で、移動はスマホ版でおなじみの仮想キー。相変わらず操作性はよくないです。ドラクエ4の際は気になりませんでしたが、5は落とし穴が多めで、それを避けるために微妙な操作を求められるのは最悪。特に封印の洞窟で石版を動かすのが凶悪。斜め視点とあいまってイライラに拍車がかかります。開発元が全くテストしてなさそう点もイライラを増長させます。この仮想キーはリメイク版から追加された「すごろく」との相性がすこぶる良くないにも腹が立ちます。

ただしスマホ版ならではの利点もあって、モンスターが仲間になる確率の上がる装備が追加されています。そのため、キラーマシンなどを仲間にしやすくなっています。それでも、遭遇率も低い上に倒しにくいはぐれメタルを仲間にする気力はありませんでした。

ドラクエ4と比べると追加要素が少ない気がしたんですが、仲間にできるモンスータが圧倒的に増えています。ただ、全モンスターを仲間にするにはあまりにも大変です。基本的に、試行回数を増やすだけですし。すごろくも基本的には試行回数を増やすしかないので、やり込みとしてはあんまり達成感がないです。

Android 10 にすると ATOK が起動しなくなるが再インストールすると復活する

Android 10 にしたら ATOK が起動しなくなる問題は。

  1. Google Play から 端末にインストールしている ATOK を探す
  2. 「アンインストール」をタップ
  3. アンインストールが完了したら「インストール」を選択
  4. ATOKを開く
  5. それでも起動しない場合は電源を長押ししてから「再起動」を選択

ATOKの提供する辞書をインストールしている場合、それも全てアンインストールする必要なこともあるようです。
また、アンインストールしなくても、ATOK Sync の再同期、あるいは設定メニューからテーマの編集でキーボードを呼び出せたとの報告もあります。

Android 10 リリース

japanese.engadget.com

アメリカ時間の9月3日、日本では4日の未明にAndroid 10 がリリースされました。日本では、Pixel 3 と Essential Phone が対応しています。
早速 Essential Phone に導入して先ずは Pokemon GO の起動が問題なく起動することを確認。ジェスチャー機能などを設定していたら、なぜか「ATOK PRO」が起動しない。キーボードも切り替えられないので「設定」からメインのキーボードを変更する必要がありました。ATOK が使えるから Android 端末を利用している面もあるので、ATOK が使えないのは非常に困ります。
Twitter で検索すると同様の症状で困っている人がいる模様。すると、を再インストールしたら使えるようになったとのツイートがあったので試してみたら、再度使えるようになりました。
その後、TwitterATOK を起動できずに困っている人に再インストールを促してみると、使えるようになったとのリプライを頂きました。AndroidATOK アプリは数種あるので全部が同じ対応可は不明ですが、とりあえず再インストールを試して見て下さい。私は「ATOK Pro」を使っており、再インストールして契約の有効化を行うと問題なく利用できました。

認証周りの問題のような気がするので、もしかしたら「契約の有効化を行う」で「別の契約で有効化を開始する」を選択す、元の契約を入力すれば復活するかも?Pixel 3 はまだ Android 10 にしていないので、試したら追記します。

Android 10 のアプリ対応情況

以下に私が確認したアプリの起動の可・不可をまとめておきます。Twitter とか Amazon などの大手は特に問題ないと思うのでわざわざ書きませんけど。

  • 起動不可(2019年9月4日現在)
    • FGO
    • Puzzle & Dragons
  • 再インストールで復活(2019年9月4日現在)

「ユア・ストーリー」でネタバレ祭になったのは、問題のラストシーンしか語るべきことがないからでは

私はネタバレされてもあまり気にしない。気にしない理由の一つは、叙述トリックものが好きだからってのはあるだろう。叙述トリックものはジャンルそのものがネタバレである。しかし、予め知って読むと構造を理解しやすい側面もある。東野圭吾作品なら、まぁ叙述トリックものだろうなと思って読むだろう。
もう一つは、子どもの頃にゲーム進度の速い人からネタバレされまくった経験があるからだ。耐性がついたというよりも、ネタバレで知った結末と、実際に過程を追って経験した結末とは、感じ方が全く違うことを知れたのが大きい。同じ物語でも、他人と自分の経験は異なる。ネタバレであっても異なるフィルターを通ることになる。
もちろんネタバレを知ると、初見の驚きは減る。その一方で驚きによって作品を冷静に読解できない場合もある。驚きがあっても、繰り返し体験すれば作品を咀嚼できる。しかし、繰り返すかは驚きよりも、繰り返し体験できる程の作品であるかの方が重要だ。つまり、何度でも楽しめるだろう、という期待感の方が大きな比重を占める。

もちろん、ネタバレを嫌う人がいるのを知っているので率先してネタバレすることはしない。ブログで感想を語るときもネタバレありきだが、それを明記するようにしている。というわけで、本稿は「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」について語っていく。その他の作品もネタバレを含むが、特に明記はしない。

ネタバレに耐性があろうがなかろうが、ネタバレをしないという暗黙の了解はあると思う。ただし、よく知られた作品はネタバレをしてもいいというコンセンサスもある。この、よく知られた作品は個々の判断に委ねられている。
ネタバレの是非に拘わらず、昨今はネタバレをシャットダウンするのは難しい。ネタバレを避けるなら、公開日に体験する他にない。話題作なら尚更だ。「君の名は。」や「カメラを止めるな!」の公開時に率先してネタバレを流す人はいなかったけども、Twitterを眺めていると大体分かってしまった。けれども、それを知っても私は十分に楽しめた。

さて、ユア・ストーリーである。賛否のあるラストのネタバレが問題になっている。ただ、これも決定的なネタバレを踏まなくても、メタ構造あることは察しが付くように思う。私自身は元々見る気は無かったがネタバレを知って、それを確認するために見に行った。自分で体験した結果、問題とされるシーンでは無く、構造そのものがダメという感想。あの構造にするならば、原作であるゲームを頑なに準拠すべきであると思う。我々の世界とは異なる世界戦のドラゴンクエスト5であるという解釈はありえない。主人公がいつも「リュカ」でプレイするのは小説版が存在するからで、そうでなければ「エル・ケル・グランバニア」にはならないだろう。

そもそもドラゴンクエスト5そのもはネタバレされまくっている。パパスは死ぬし、結婚イベントがあるし、主人公ではなくその息子が主人公であることも広く知られているだろう。ドラゴンクエスト5に限らず、古典はしばしネタバレだけそ知っている人がいるのではなかろうか。スターウォーズのダースベイダーがルークの父親であることは、マーク・ミハルにも伏せされたそうだ。しかし、現在は誰もが知っているネタバレだ。ミステリーならば「オリエント急行」や「アクロイド殺し」などなど。どちらもアガサクリスティだが、「アクロイド殺し」を再現したのが「ポートピア殺人事件」の「犯人はヤス」なのだろう。
メタ構造自体は、特に珍しくも無い。スピネル | 邦キチ! 映子さん - 服部昇大 | 珠玉の女性向け作品を集めた無料漫画サイト を例に出すまでもなく、代紋2やゲームではスターオーシャンなどがある。夢をみる島もある種のメタ構造だが、「ポートピア殺人事件」のように堀井雄二もメタ構造が大好きだ。ドラゴンクエストのりゅうおうの問いはもちろん、ドラゴンクエスト6はメタ構造そのものである。それ故に、ユア・ストーリーのプロットはむしろ気に入っている可能性があると思う。

ユア・ストーリーは他の新作映画作品よりもネタバレありきで語られる傾向にあるのは確かである。件のシーンまでは、文句はあるもののCGとしては及第点である。その点は遜色ない。序盤の駆け足や妖精の国など細かなシーンで気になる構成はあるものの、尺の都合で仕方ない面もある。
逆に言うと、件のシーンまではそこそこ無難である。また、それが無ければここまで感想が語られることもなかったであろう。むしろ、語るべき所がそこしかない。それ故に、ネタバレありきで語られるのだろう。

先にも述べたように、個人的にはネタバレは気にしないが、気にする人がいるのでTwitterなどでは基本的に控えている。ただし、完全にネタバレにならないように語るのは無理だ。各々がネタバレにならないと考えたツイートも、塊でみてい見ていくとネタバレが朧気ながらに浮かんでくる。ネタバレを完全にシャットダウンしたいならば、真っ先に作品を体験すべきだろう。