俳優を声優に起用するならプレスコで

スカイ・クロラの声優が発表された。草薙水素菊地凛子函南優一は加瀬亮。「キルドレ」と考えると共に声が大人っぽ過ぎる気がする。
俳優を声優に起用する昨今の風潮については、Hollywood Express: 山寺宏一より今週の一言 にて山ちゃんも苦言を呈していますが、最大の問題は本当にその作品、キャラクターに合ったキャスティングが行われたのかである。今回のスカイ・クロラに関しても豪華キャストという書き方だと、話題づくりなんじゃないかと勘繰りたくなる。
日本の声優の大御所の多くは俳優さんが多いのだけど、昨今の声優の俳優起用は欧米の真似にしか見えない。
ただ、スカイ・クロラに関しては、作品的には大根棒読みで、キャラクターに声が乗ってない方が似合ってる気もしますが。
俳優を声優に起用する際の問題は

  1. 声のサンプルが少ない。
  2. 自分で演じるのと、アフレコするのでは全然違う。

という2点だろう。声のサンプルが少ないのはキャスティングする際に比較が難しいので、本当にベストのキャスティングが行われたのかが疑問。自分で演じる場合とアフレコする場合の違いは、自分で演じる場合は自分がなりきれば良いし、セリフも自分のタイミングで言えるのに対し、アフレコにおいてセリフはアニメのタイミングで、セリフの調子もキャラクターの動作に合わせなければならない点。役者として自分でキャラを演じる場合は、同じセリフでも大きな態度をとればふてぶしく、節目がちになれば弱々しい声になるし、実際そう聞こえる。一方、声優の場合はアニメありきなのでアニメのキャラに自分があわせる必要がある。アフレコの経験が全くない人に声優をやらせるのはリスクが高い。
俳優をアニメ声優に起用する場合はプレスコのほうが良いと思う。ただ、日本アニメーションの手法では実質不可能ですが。