ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドでマップの達成率が100%になったので感想を書く

コンプリート要素は大体やり切って、ひと区切りがついた。 攻略サイトの力も借りて大体270時間くらい。他のオープンワールド系に較べれば早い方かな。クエストが少ないからだろう。
マップの達成率100%、防具の強化も完了し、大事なものも全部集まった。図鑑は取り逃しもあったけど、ルピーの力で埋めることもでた。そういえば、お金に関してはボウリングで一万ルピーくらい稼いだのだけども結局使い切れなかった。装備の購入や大妖精の泉などお金が必要になるシチュエーションはあったけども、その都度こまめに採取していたコハクなどを売れば乗り切れた。

一番大変だったのはやはりマップの達成率。コログの実はもちろんのことロケーションを埋めるのに苦労した。それに比べると、防具強化の素材集めは楽なもの。というか、コログの実を集めてる間に結構貯まっていたパターンだけども。
ゲームとしてはコンプリートをめざすよりも何度もやり直したい方が面白いんじゃないかなと、二週目をやり始めて思う。RTA向きだし、tipsを知っているため効率的にすすめられるし。

武器の破壊に関しては、雑魚と戦う機会が減るので、徐々に気にならなくなった。ポーチの数がたくさんあってもあんまり意味が無いし、むしろ十字キーの簡易装備変更が面倒になる。十字キーにはお気に入りの武具や薬などに割り当てられれば良かったのにと思う。

マップの達成率100%は本当に大変

マップの達成率はクリア後にマップの左下に表示されるパーセンテージで、神獣、祠、ロケーション、コログの実と連動している。日本で乱立するあんまり役に立たない攻略サイトは図鑑なども含むとか、条件がはっきり書かれてないけれど、マップ左下の達成率はマップに関わることのみが条件。一つ当たり0.08%増加し、120個の祠を全部巡っても10%程度で、要するにコログが7割方を締めている。普通にクリアしても20%くらいで、行っても50%くらいではなかろうか
ロケーションは訪れると明記される地名で、数が表示されるわけではないので取り逃しを判別しづらい。コログの実を全て見つけた後に0.3%ほど残ったので、攻略サイトとゲーム内の地図を交互に見比べながら、ゲーム内の方に載っていない地名を探し出した。さながら間違い探しで、捜索の結果、近くは通ったはずだけども通過してない地点ばかりだったのが驚いた。コログの実と関係の無い地域や橋、集落跡地なんかが見落としやすいかも。

コログの実は、300個までは攻略サイトを見ずに探索。一旦クリアしてから、いくつか気にはなっており、怪しいけども取り方が分からなかった場所の解法を攻略サイトで確認してから、650個くらいまではがんばった。そうこうしてる内にDLCでコログの面が発表され、夏頃まで待っても良いかなと思ったのもつかの間、もう一度マップ中を巡るのもそれはそれでつらいので、攻略サイトを使ってコンプリートすることにした。攻略サイトのおかげで探索はスピードアップしたものの、それでも2個ほど取りっぱぐれてしまい、ロケーションの際と同様に間違い探しをする羽目に。結局、二つともゲーム内の地図からも判別できる石並べだったので早くに発見できたのだが、攻略サイトを見る前に発見できそうな場所でもあったので、真剣に探してるつもりでも全然見逃しちゃうのだなと。

コログ集めは神トラ2のマイマイ探しに近いのだが、マイマイと異なりコログは鳴かないし、なによりもマップが圧倒的に広すぎる。さらに三次元なのできちんと上下左右を見渡さないといけない。岩陰に風船があるかと思えば、足下の岩も確認しないといけないし。裏に回って風車をさがしたり・・・・・・。恐らく最も多いのは岩の持ち上げだけども、その岩が崖の上からも下からも見辛い出っ張りにあると本当に発見しづらい。もちろん、地図で確認できる出っ張りが殆どだけども、それこそ無数にあるし、全部に岩があるわけでもなし。

コログは注意して探してても見逃しやすいし、攻略情報を参照してても尚取り逃しが発生する。攻略情報を用いる場合では、きちんと番号をつけて管理した方が良いと思う。それほどまでに900個という数は多い。攻略本買ってコピーしてそこに書き込むとかが手っ取り早いかも。

大事なモノ集めはミニゲームがな・・・・・・

モンスター討伐はコログ集めのついでに完了。夜にしか現れないスタルノヒックスを見逃してた。
ミニゲームでは流鏑馬が一番面倒だった。爆弾矢を使って力業でクリア。繰り返して遊びたいミニゲームが無い感じ。釣りがやりたかったし、虫取り網も欲しかったなぁ。これまでのシリーズにあるのに、本作にはないものの筆頭としてフックショットがあるけども、今回は崖登りがポイントだけに、あると全然ゲーム性が違ってしまうだろう。登場させるにしても、シーカーストーンのアイテムだと祠の謎解きに組み込む必要があるため、武器になるんだろうけど。

防具強化のための素材集めもコログのついでにそれなりに収集できたので、そんなに苦労しなかった。意識して集めたのは古代のコアやガンバリカブトくらい。ヒケシアゲハはテリーから買い付けたけども。ガンバリカブトはウオトリー村の近くにたくさんいるので、夜にシーカー装備でセンサーもつければすぐに集まる。コアもガーディアンで盾パリイの練習してると集められるし。
ドラゴン狩りも行ったが、赤い月に関係なく毎日同じ場所を同じ時間に通過するため、割とすぐに集めらる。コログ集めの後にやったので拍子抜け。星のかけらも赤い月の度に武具を集めるためにライネルを狩ってたら結構貯まってた。

最終盤になると強い敵がいなくなるというか、折角集めた強い武具を披露する相手がいないのが残念というか。こちらが縛って相対的に敵を強化したり、あるいは敵に強い武器に与えたりすることはできるんだけど、手に入れた強い武具を試す相手が不足している。カースガノンなんかも再戦できたり、ガノンも英傑の支援無しで挑めたらよいのになぁと。その辺はDLCに期待したいものの、第一弾はちょっと違う感じ。

印象に残った祠ねぇ・・・・・・

祠の説明として「ゼルダの醍醐味であるパズル要素を詰め込んだ」としばし言われるのだけども、どうにもピンとこない。ゼルダの醍醐味は世界を巡ることだと思っていているので、オープンエアことオープンワールドこそが正当な進化だと感じる。スカイウォードソードなどは広いようで、各地点は断絶しているしマップの使い回しもあるし。試練は結構楽しくはあったんですが。

印象に残った祠の謎解きはあんまりない。解けずに悩むこともほとんど無かったからだろう。携帯モードで遊ぶことが多かったので、ジャイロ機能を使ったカラクリが面倒だった記憶はある。コントローラーを本体から外し、テーブルモードなりTVモードに切り替える必要があるからだ。切り替えても、動きがもどかしいし。あんまり数がなくて良かった。

双子山の二つの祠や、星座の数を使った、物理エンジンをあんまり使っていない祠の方が謎解き感があって楽しかった記憶がある。物理エンジンを利用した謎解きは、解けないもどかしさではなく、先のカラクリ同様に物理エンジンを制御できないもどかしさだからかもしれない。ビタロックは上手く飛ばす方向を制御できないし、物体を叩いていると武器が壊れちゃうし。
あるいは、序盤に訪れてしまった「極位」の試練の間の方が達成感はあった。よくあんな装備で倒していたなと思う。

神獣としては、一番最初に訪れたゾーラの象が記憶に残っている。象の鼻を動かせるのはなんだか楽しかった。未だに正式な解法が分からない端末がある。それぞれの神獣の仕掛けが楽しかったのだが、リトの鳥は、結構簡単に解けちゃったなぁという感じ。

エストなど

エストはもうちょうと欲しいというか、長めのお使いイベントがあっても良かったんじゃないかなぁと。
ウツシエの記憶は良かった。色んな地点を巡る中でアングルから特定の地点を探し出すのはかなり面白い遊びだった。水曜どうでしょうの絵はがきの旅みたい。
また、ストーリーの仕組みとしても上手く機能している。ただ、ウツシエをきちんと見ないと、ゼルダがヒロインとして輝かないのだけども。

メニューは改善の余地があるよね

オープンワールドなのでメニュー周りがゴチャゴチャしてるのはしょうがないものの、もうちょっとなんとかならなかったのか。ただし、終盤になるにつれメニューを頻繁に開かなくなるためどうでもよくなる。 武器に関しては取りあえずたいまつとコログのうちわと、ライター代わりの炎の剣、および強い剣があればそれで十分とな感じ。

コログ集めやモンスター討伐の段階になると、そんなに敵と戦わなくなるため武器も盾もそんなに消耗しなくなる。イワロックは面倒なのでウルボザの怒りで処理してた。ヒノックスは弓矢を使い、コログ集めでも弓矢が必要なので弓矢の補給の方が重要。そのため赤い月の度に、ライネルとゾーラの里付近のリザルフォスが狩られる。

ポーチの容量はたくさんあるのに、武器も盾も消費されないため破壊要素がほとんど気にならなくなった。そもそも白銀の雑魚を相手にするのも面倒になってくるので見逃すし、人助けもしないし、面倒くさいガーディアンはレーザーのパリイで倒せばいいし。
ポーチの容量が増えるよりも、武器、盾、弓を大量に保管できる倉庫があった方が嬉しいなぁといった感じ。ポーチの容量が増えると十字キーでの簡易装備変更はあんまり快適じゃないし。中盤にかけて武具にも追加効果が加わってくるため簡易メニューバーではじっくり探せないし。矢のつけ替えだけはずっと便利ではあったが、十字キーはもっと有益な使い方があったのでは。
武器のつけ替え頻度は減るものの、防具のつけ替えは頻繁にやってたので、十字キーにお気に入り防具セットなどを割り振れてもよかったのでは。ただ、個人的にはメタルギアソリッド3のカモフラージュの変更が好きだったので、防具のつけ替えはむしろ楽しい部類だった。
料理や調合も改善の余地ありだけども、徐々に頻度が低下していった。面倒というよりも、序盤は装備が充実してないのもあって色々な効果の料理や薬が必要だけど、装備で暑さや寒さを回避できるようになり、防御力も整ってくる終盤では全快と攻撃力アップだけあればいいかなと。場合によってはミーファがいるから回復アイテムを意識して使わないことも。
素材に関しては、薪と火打ち石はアクセスしやすくして欲しい。まぁ火は火炎の剣で着火しちゃうんだけど。

結局、二週目を始めた

ほぼコンプリートしてしまったので、試しに二週目をスタートしたのだが、これまた楽しい。tipsを知っているので、色んなことがスムーズに進む。序盤は雑魚の体力が低いので、とりあえず爆弾だけでなんとかなる。tipsを知ってるとメニュー周りもそんなに気にならないというか、開発陣が全員で何度もプレイし直したと言うけども、UIは修正段階で後回しにされやすい項目になるよなとも。

JRPGとは少年ジャンプである

JRPG」と「洋ゲー

「JRPG」という括りを適切だと思ったことが正直一度もない: 不倒城
JRPGはどうなるべきなのか?RPGを愛する海外デベロッパーに聞く、JRPGの現在地と未来 | AUTOMATON
JRPG」とはなんぞや。海外で生まれた言葉のため、日本人には分かりづらい。似たような概念として「洋ゲー」があるだろうか。

海外産のゲームを「洋ゲー」と呼ぶことがあります。古くから使われていますが、Xboxのリリース以降に頻度が増えたように感じます。「洋ゲー」の中にも、色んなジャンルがあり、一括りにすることはできませんが、なんとなく個々人に「洋ゲー」のイメージがあるんじゃないでしょうか。色んなイメージはありますが「日本で爆発的に売れることがない」ってのは共通しているように思います。

一方「JRPG」は、海外で使われ始め、元々は「日本産のRPG」という意味でしたが、現在はやや批判的な文脈で使われることが多いようです。「Japanese RPG」が「JRPG」と略されるようになったのは、2006年から2007年頃のようで、PS3Xbox oneの頃にあたります。2006年に「JRPG」としてはFF12幻想水滸伝5、ディスガイア2ポケモンダイヤモンド・パールがリリースされています。ゲーム市場がグローバルになっていった頃で、日本で「洋ゲー」が頻繁に使われるようになった時期とほぼ同じです。「JRPG」に対して、 欧米産のRPGを「Western RPGWRPG」と呼びますが、こちらは「JRPG」以後の言葉で「洋ゲー」に対する「和ゲー」みたいなものでしょう。「WRPG」はしばし「リアリティのある」みたいな説明が書かれているのですが、何を「リアル」に感じるかは、それこそ文化問題でして。

JRPG」が単に「日本産のRPG」に留まらずたくさんの意味を内包してしまったのは、日本産のRPGに特有な性質があると、欧米のゲーマーが感じ取ったからでしょう。現在では「ストーリーが重厚でターン製のコマンドバトルのクラシカルなコンピュータRPG」といったイメージがあるようです。日本における「洋ゲー」のイメージと同じく「当地では受けないゲーム」の意も含んでいます。批判的な意味の根本は日本人にとっての「洋ゲー」と同じく、文化背景の差異から来ています。日本で「洋ゲー」が受入れられにくいのも、「JRPG」が批判的な文脈で使われることが多いのも、生まれが違うから。日本の文化を知らない人が「JRPG」を遊んでもストーリーを理解しづらいし、同様に西洋の文化を知らない人が「洋ゲー」をプレイしても、何が面白いのか分からない。差異の根本が文化背景に当たるので、「洋ゲー」とか「JRPG」と呼称するしかない、とも言えます。また、日本人が「JRPG」なる言葉に違和感を覚えるのは、当たり前とは当たり前で、同じ文化に属するため「違い」を認知するのが難しいからです。

文化の違い

文化の違いとして、 「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」を例にしてみます。「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」には日本人ならすぐに分かるけど、海外のプレイヤーには分からないネタが散りばめられています。元ネタを知らなくてもプレイに支障はきたしませんが、分かると愛着が湧くものです。
例えば、祠の名前は開発者の名字が元ネタです。リト族の名前は鳥の肉の部位なので、ちょっとひどいなと思います。祠をはじめとする古代文明のイメージは縄文式土器からインスパイアされています。ガーディアンは茶器のイメージを含んでいるそうです。これらの元ネタは、日本人ならば、自然と気づく場合もあるし、指摘されても直ぐに元ネタを思い浮かべることができます。けれども、日本人以外では名前の元ネタを理解するのも難しく、ましてや「縄文式土器」と説明されてもイメージすら沸かないでしょう。開発者も、世界的にはあまり知られていないことを逆手にとって採用しているようですし。

ドラクエとFF

欧米における「JRPG」のイメージは、やはりFFやドラクエでしょう。どちらかというと海外展開の早かったFFに寄っている気がします。「JRPG」としてはディスガイアやゼノシリーズもコアな人気があるようです。一方で、デモンズソウルやダークソウルをJRPGに含めるか否かで白熱した議論が交わされています(皮肉)。ところで、海外でリリースされていない日本のRPGは「JRPG」として認知されていないでしょう。ヘラクレスの栄光ミネルバトンサーガ、moon、メタルマックスサンサーラ・ナーガ、星をみる人、天外魔境元祖西遊記スーパーモンキー大冒険頭脳戦艦ガルは海外リースされていません。ロマサガiOSAndroidアプリはWorld Wideとして、ミンサガも北米でリリースされてますが、スーファミ版は日本のみの販売です。つまり、日本国外においてこれらのタイトルが「JRPG」という俎上で議論されることはないはずです。

ドラクエやFFはウルティマウィザードリィといったコンピュータRPGを日本向けにアレンジしたゲームです。日本の代表的な「RPG」で、また多くのゲームが影響を受けているため日本人としても、ドラクエやFFにそれに類するRPGを「JRPG」と呼称するのに、あまり違和感がないのでは。ドラクエのターン制のコマンドバトルなどは「クラシカル」で「古くさい」と感じられるかも知れません。システム面の発展が見られないのも「JRPG」の批判の的となっています。ただ、FFなどはターン制を打破するために試行錯誤を繰り返してきました。FFが「JRPG」の文脈で批判されるのは「ムービーが多い」とか 「ストーリーのためにゲームが一本道になっている」などで、日本でも同様の批判がなされています。FF13にはこれらに加えて「無駄な特殊用語が多い」 とか、ホープの声優にも批判が集まったそうですけど。
ドラクエのクラシカルな部分や、FFの一本道な点は日本のゲーマーでも、「JRPG」として批判されるのは理解できるでしょう。しかし、おそらくそれ以上に日本以外のゲーマーは「JRPG」を肌に合わないと感じているのだろうと思われます。日本のゲーマーが「洋ゲー」を好みでないと切り捨ててしまうように。

少年ジャンプ的なるもの

【全文公開】伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話
ドラクエにもFFにも共通し、日本人にしか分からない「JRPG」に特有な文脈は「少年ジャンプ」でしょう。ドラクエ堀井雄二週刊少年ジャンプに連載を持っていましたし、その関係もありキャラクターイメージを鳥山明が努めています。ドラクエの誕生には編集をやっていた鳥嶋和彦が関わっていました。一方でFFは当初はジャンプと関わりが無く、週刊少年ジャンプの紙面で取り上げられたのは5からです。ただ、それ以前のFF4において、鳥嶋和彦の感想を受けて、坂口博信は魅力のある適役であるゴルベーザや四天王など生み出しています。ゴルベーザはどう考えてもダースベイダーなのですが、四天王などは少年ジャンプ的なるものでしょう。この少年ジャンプ的なるストーリー展開は以降のFFシリーズにも受け継がれています。
そして、 鳥嶋和彦により堀井雄二鳥山明坂口博信の三人が関わったクロノ・トリガーが企画されるわけですが、少年ジャンプそのものですよね。
もちろん、ジャンプ的なるもの以外にも日本特有の文化的背景が存在します。ただ、日本のRPGとしても古参でナンバリングが10以上も続いているドラクエもFFもジャンプと関わりが深く、また「JRPG」のストーリー展開などを語る上でも外せない文化背景を少年ジャンプが有してるのは間違いないでしょう。
ちなみに、ナンバリングこそないものの、テイルズオブシリーズは核となる作品が16作もリリースされており、FFよりも多いです*1。派生を含めるとFFやドラクエの方が多いですが、濃さで言えばイースシリーズもかなりなものだなと。

所変わればシステム変わる

個人的に、最近プレイしたなかでウィッチャー3はコマンド選択式ではありませんがストーリーの運びなどが「JRPG」っぽいなと感じました。小説が原作で、その世界観を再現するためにゲームが作られたと推測され、そのため「JRPG」的なものになったのかもしれません。

文化背景が違えば生まれるゲームが違うのはRPGに限った話ではないわけで、シムシティなどもよくよく考えると非常にアメリカ的なゲームです。渋滞解消のために、やたらと一方通行を進めてきて、私としては違和感があったのですが、アメリカの都市部に行くとやたらと一方通行に出くわすので理解できました。道路の保守なんかも、日本に比べると市の財政状況がもろに反映されますし、スラムができるとやばいレベルで治安が悪化してます。市民が執拗車通勤したがるのもアメリカ的です。

まとめに変えて

結論として「JRPG」が海外で議論される上では、日本のみでリリースされたヘラクレスの栄光ミネルバトンサーガにmoon、メタルマックスサンサーラ・ナーガロマサガ、星を見る人、天外魔境元祖西遊記スーパーモンキー大冒険頭脳戦艦ガルは「JRPG」として語られることはないってことです。キングスナイトは一応北米でリリースされてるけど古いので「JRPG」として議論の俎上に登ることはないんじゃないですかね。レーシングラグーンも海外でリリースされてないので「JRPG」として認識されていないでしょう。翻訳が無理だもの。

以下追記
冗談はさておき、海外における「JRPG」はFFやドラクエなど、あるいはそれに準ずる作品を意味するでしょう。日本に場合は、日本のゲーマーが「RPG」と聞いて思い浮かべる作品やイメージが海外における「JRPG」と割と重なるんじゃないでしょうか。

*1:JRPG」の文脈で語るには海外でのセールス数がFFと比べるとやはり少ないですね……

史跡のグルメ

二条城の国宝・二の丸御殿にカレー粉?警察が成分調査中:朝日新聞デジタル
「そういうのもあるのか。」
新聞を読んでいたら思わず大きな声を上げてしまっていた。周りに誰もいなくて助かった。寺ではやはりどうしてもベジタブルカレーになってしまう。肉を入れるなら城ということになろうか。江戸幕府を開いた家康が建造し、大政奉還が行われ江戸時代に終わりを告げた二条城。そこに明治海軍の象徴とでもいうべきカレーをあしらうとは、 素人の発想ではない。見事に明治海軍というスパイスで徳川臭を抑えてしまっているのだ。大政奉還が行われて今年で調度150年であるのも狙っているのだろう。 二重の堀に囲まれ、白い漆喰に彩られた二の丸御殿をカレーで喰らおうとは大胆不適。まさに皿に盛られたライスカレーでそのものある。ここに、それぞれ江戸、明治、昭和に整備された庭が一服の清涼剤としてカレーの辛みを抑えるサラダとして利いてくる。インドから一度英国に渡り、日本へと伝えられたカレーを和洋折衷な清流園が仲立ちしてくれている。そしてまた、黒書院と白書院の二つのペアがそれぞれ性格の異なる薬味として働くのも心憎い。
二条城にカレー。ただ者ではない。しかし、これでは折角の二条城の内装が残念である。狩野派による壁画を生かし切れていない。探幽も泣いているであろう。 狩野派は権力の御用達でアクが強いのは確かであり、どちらかというと関東の醤油ベースの方が合うだろうが、 やはり京都であるので、 出汁で頂きたいものだ。そのまま煮物でも悪くはないが、煮すぎると狩野派もでろでろになってしまう。うどんにしてさっと頂くのが美味しいのではなかろうか。関西はやはりうどんである。かの時そばも元々は上方の落語で時うどんとして演じられていたものらしい。うどんなら、鶯張りをさっと食べたり汁に浸したりと、二つの食感で楽しめる。二重折上格天井を潰すタイミングを慎重に見定めたものだ。これだけ多くの具を一度に楽しめわけだから、さながら煮込みうどんである。
ここまで夢想して、はたとカレーうどんもありではなかろうかと思い至る。なるほど、二条城にカレーはここまで深いものであったとは、恐れ入った。
しかし、幾ら史跡グルメマニアとはいえ、実際に凶行に及ぶとはマニアの風上にも置けぬ奴である。本当に調理して喰うことは適わぬのだから妄想ですますのが史跡グルメマニアの理ではなかったか。組み合わせの妙が素晴らしい故に残念な輩でもある。
それにしても、マニアの人数が増えれば、一般人と衝突する確率も上がるわけで、 一部の不届き者が目立ってくるということは、それなりにマニアがいるのかも知れぬ。同好の士で集まって、不届き者が出ぬよう協力した方が良い頃合いなのかもしれないな。

メルカリが現金出品を一時的に解禁し再度禁止した謎

「メルカリで現金が販売されている」←どういうこと?と思いきやそこには深い闇があった - Togetterまとめ などで話題になっていた、メルカリでの紙幣の出品ですが、メルカリ、「現金出品」に対策 現行紙幣の出品を禁止 - ITmedia NEWS と相成りました。

現金を売る理由として、クレジットカードのショッピング枠をつかっての現金化が挙げられていますが、用途はもっと多岐に分かれていると考えられます。実情としては、広い意味での少額な資金洗浄マネーロンダリング)が行われていたのでしょう。メルカリは、以前から少額の資金洗浄の場として利用されてきました。 「換金しやすい家電などを購入し、質屋や中古品店にで売る」という昔ながらの手法があります。ネットオークションでも同じ手法が使われていましたが、フリマアプリはもっとお手軽。より簡単な方に人が流れるのは世の常です。メルカリでは、ポイントやゲームアカウントの売買をした人が現金化したいなどの需要があったのでしょう。


ただ、このメルカリの現金出品は謎が多いです。メルカリは、外貨を含む現行紙幣の出品を禁止していましたが、なぜか最近になって解禁しました。ネットで話題になったため再度禁止に踏み切ったようです。

2015年7月の記事である その商品大丈夫?メルカリで出品してはいけない禁止されている出品 – メルカリガイド によると外貨を含む現行紙幣の出品は禁止されています。
現行紙幣の出品が解禁された時期は正確には不明なのですが、恐らく2017年4月の初頭から中頃のようです。2017年2月にまとめられた 【悲報】メルカリに2千円札を3333円で出品した結果www - かれっじライフハッキング では禁止されているのを確認で聞きます。しかし、4月13日の書き込みがまとめられた 【!?】メルカリで斬新な発想の出品が発見されネット騒然 1万円札を… : ガールズ速報 がるそく! ではメルカリの運営が現行紙幣の出品を認めていることが確認できます。ネットで話題になったことを受けて、再度禁止にしたようですが、恐らく現行紙幣の出品が禁されていた期間は2週間くらいでしょう。

ITmediaの追記によると、二千円札や稀少硬貨売買のため2017年2月14日に出品可能にしたとありました(稀少とは言え、現行紙幣である二千円札の売買はマネーロンダリングを是正したいならば禁止にすべきでしょう)。
2月に解禁されたものの、大っぴらに一万円札が出品され始めたのは最近のことだと推測されます。

メルカリで二千円札を出品してる女がいます。メルカリの出品禁... - Yahoo!知恵袋 などを見れば分かるように、メルカリでの現金の出品は二千円札が主でした。出品者の主な理屈は「既に印刷されていないから現行紙幣ではない」というものですが、流通枚数こそ少ないですが二千円札は普通にお店で使えるので現行紙幣です。ただし、メルカリでの二千円札の出品は野放しだったようで、通報されてから運営が削除するという感じで、運営が積極的に対策しているような状態ではなかったようです。


ちなみに、二千円札と同じ現在は印刷されていないから原稿紙幣ではないという謎理屈で旧一万円が出品されていますが、当然色々アウトです。

二千円札以外にも、メルカリで売買される「iTunesカード」の謎 にあるように、2016年の初頭にiTunes cardが出品されていました。現在は出品禁止になっています。2015年に書かれた記事である メルカリがチケット類の販売を解禁!禁止出品には注意!:メルカリ簡単ガイド:So-netブログ などから判断するに、iTunes cardを含む商品券等も、今回の現行紙幣同様に、本来は出品禁止だったのが一旦解禁され、ネットで話題になってから禁止になった経緯があります。

メルカリは本来禁止していたはずの、現行紙幣の出品をなぜか解禁し、ネットに話題になってから再度禁止したのですが、なぜ一旦解禁したのかを明確に説明する必要があるでしょう。現行紙幣の出品は、禁止事項である「マネー・ロンダリングを目的とした行為」に該当するはずです。にもかかわらず解禁したのは、問題があると認識しながらユーザーの声に毅然とした対応をとることができなかった。また、世間が問題視しているという名目で禁止することで、現金のやり取りをしたいユーザーからの非難をメルカリの運営ではなく、世間に向けさせたかったのではないかと邪推したくなります。
追記:メルカリは二千円札や稀少硬貨の売買のためと説明していますが。

メルカリは 「メルカリ」のゲームアカウント売買解禁が10代に与える影響 - CNET Japan などの経緯があり、かなり信用のならない企業だなと。

ゲームソフト交換屋の記憶

長崎にいた頃ですが、私の家の近所にもゲームソフトの交換屋がありました。しんざきさんの記憶と同様に、その店でもゲームソフトのランクがリスト化されており、新作が発売される金曜日に更新されていました。 自転車で通えるくらいの距離にあったので、そのリストを目当てによく通っていました。
私はスーパーファミコンの頃に交換屋を知り利用していたのですが、ファミコンの頃からあったのかはよく分かりません。いつの間に通わなくなり、PSが台頭してきた頃には閉店していたように思います。
名前はアルファベットのBから始まる3文字で「BUG」だったような気もしますが、今思うとゲーム屋さんにはあんまり相応しくない名前なので、違う店名だったかも知れません。小中学校よりは世界が広がった高校の友達の情報から判断するに、長崎市内とその周辺に同系列の店舗が3つくらいあったようです。 系列店では同じランク付けのリストが配られていたようです。
しんざきさんのブログのコメント欄に長崎県諫早市の方が、80年代後半にはあったが90年代にはなくなったと書いています。私が利用していた時期が違っています。
北九州にいた頃には中古ショップしかなかったと思います。ただ、その頃は友達の間でミニ四駆とかBB戦士などが流行っていたので、ゲームまでお金と時間が回っていなかったので、知らないだけかもしれません。

私の通っていた交換屋は買い取りもしていましたが交換が主でした。広さが三畳くらいでとても狭くおばあさんが一人で切り盛りしていました。偶に若いお兄さんがいましたが、今思うとその方が経営していたのかも知れません。ただでさえ狭い店にゲームソフトが並べられていたので、子どもが数人で一杯になります。大人が来るような店ではなかったので、広くなくてもやっていけたのかもしれません

毎週配布されるランクのリストを見ては自分の持ってるソフトを確認して一喜一憂していました。通常は発売された日数が経過するほどランクが落ちますが、時々上昇することもあり、また掲載されているソフトの数もかなり多かったので、眺めるだけでも非常に楽しめるリストだった記憶があります。残しておけば良かったなと後悔しています。

私は何度か交換したことがあります。微妙なゲームは交換屋で手に入れたものが多く、ほとんどは直ぐに他のゲームへと交換されていきましたが。「課長島耕作」に交換したことがありますが、なぜ小学生だか中学生だかが課長島耕作なんぞに興味をもったのか。我ながら謎です。コマンド式のアドベンチャーゲームで、出勤するもやることが分からず、そのまま窓際族になって終わるエンディング以外に記憶がありません。この「課長島耕作」は在庫数があまりなかったせいか、しばらくランクが下がらず、それなりに良いレートで交換できたのは不幸中の幸いだったかも知れません。
新作ソフトも取り扱いますが、人気ソフトはランクが高く、また数本しか入荷しないため、ほぼ交換できませんでした。この交換屋で手に入れたゲームで印象深いのは「ガイア幻想記」で唯一の当たりゲームじゃないかなぁ。

小中学生くらいだと、中古ショップでゲームソフトを売るには親の同意書などが必要で色々と面倒でしたが、交換屋は金銭のやり取りは発生するものの、交換という名目上、そのような書類が必要ありませんでした。今から考えると、グレーというかほぼ黒な業態だと思います。しんざきさんも予想するように、業態として問題になって無くなってしまったのでしょうが、私の記憶では4, 5年はやっていたような気がします。
私は親からゲーム交換屋で交換することに関しては特に注意されませんでした。中古店でゲームを売ることが特に禁止されていたわけではなかったと思うのですが、わざわざ親の許可を得るのはハードルが高かったので、交換屋は重宝してました。結果として、碌でもないゲームばっかでしたが。