ユフィで楽しい FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE

実績を解除するためと、ユフィを操作したかったので。

lastline.hatenablog.com

PS 版にはなかったユフィの前日譚。内容はコンパクトで、戦闘など本編よりも爽快感があった。

ユフィは近接と遠隔が、物理と魔法攻撃に対応している。状況に応じて使い分けることで戦闘の幅が広がる。属性が付与できるのも便利だ。また、ソノンがプレイアブルとしではなくサポートに徹しており、連携してアビリティを繰り出せるのも楽しい。本編でも合体技とかあればよかったのに。ソノンを操作できないのは FF7 の主要キャラクターではないからだろう。

マップも、本編よりも空間が広く感じられる。基本的に一本道ではあるが Chapter 1 では縦に長く、Chapter 2 は高さがある。これに比べると本編はやや窮屈に感じる。本編もミッドガルの窮屈さを体現しているといえば、そうなのだろうが。

ただし、ミニゲームの出来はあまりよくない。コンドルフォートは PS 版に比べると豪華だが、戦法が単純。戦術的には速攻が最適解だ。特にハードモードでは速攻でないと勝つのも厳しい。
神羅クラッシュボックスも操作性の悪さがあいまって、イライラしかなかった。

INTERGRADE クリアで挑戦権を得るヴァイスは作業というか、攻略サイトを見たのもあるが達成感はなかった。ELDEN RING のマレニアもびっくりな仕様のため萎えたのが大きい。
自分で攻略方法を探せばとは思うものの、やれることは限られている。レベルは50が上限で、有効なマテリアも限られているので取れる手段は少ない。逆に言えば、勝てるように調整されている。縛るにも、ヴァイスに挑戦する時点で、レベル50でHPアップなどの必要なマテリアは揃っているはずである。

実績解除のために、ハードモードで二周したが短いので割とあっさり。本編の Chapter 17 は長過ぎる印象。

プレイステーションが勝者になったのは FINAL FANTASY VII のお陰なんだっけ?

岩崎夏海・稲田豊史両氏による「ゲームの歴史」が話題である。多くのツッコミが入っているが、ハドソンでPCエンジンに関わった岩崎啓眞氏の反論が読み応えあって、いっそ出版してくれ!と願う。しかし、両者とも「岩崎」でややこしい・・・・・・。

反論シリーズの一本である 書籍「ゲームの歴史」について(7) | Colorful Pieces of Game にて、以下のような記述がある。

セガの『バーチャファイター2』は、いわゆるPS1とサターンの次世代戦争のど真ん中、1995年の冬の目玉ゲームで、実に100万本以上を販売したミリオンセラーで、一時的にサターンが台数でPSを突き放す原動力となったソフトだ。

私の記憶としても、バーチャファイターをプレイしたくてセガサターンを買おうと悩んでいたのと一致する。ジャンピンフラッシュでプレイステーションを選んだのは、格闘ゲームがうまくなかったのと、バーチャファイターならゲームセンターでプレイできる点も大きかった。
その後に、FINAL FANTASY VIIプレイステーションで発売されることが発表されるので歓喜したものである。
記憶としては、FINAL FANTASY VIIプレイステーションの普及に大きく貢献したと考えているが、本当にそうだろうか。
そこで、現在ネットで確認できる情報から確かめてみた。
主に、本体の累計集荷台数、タイトル本数および価格の推移を調べた。また、データは特に断りがなければ、日本での推移である。

本体台推移の推移

セガサターンプレイステーションの出荷台数の推移は、ネットで確認できる手段がほぼない。日本でインターネットが発達する以前である1994年末発売であったことも一因だが、ジオシティーズなどに掲載されていた情報が消失した可能性も高い。

現在ネットで確認できるのは、東洋大学学術情報リポジトリにある「テレビゲーム機の変遷--ファミコンスーパーファミコン、プレステ、プレステ2Wiiまで」と「ゲームハードの売り上げ Wiki*」である。

両者の数値は異なるよう見えるが「ゲームハードの売り上げ Wiki*」は累計台数の推移で、「テレビゲーム機の変遷--ファミコンスーパーファミコン、プレステ、プレステ2Wiiまで」は各年の出荷台数でまとめられているため数値としは同じである。
恐らく、同じソースを用いているのだろう*1

セガサターンはなぜ失敗したのか?当時のCEOが語る まとめだよ - 顔面ソニーレイなの! にあるグラフも、同じデータを元に作成されているようだ。

1997年までの累計集荷台数を以下にまとめた。

セガサターンプレイステーションの累計集荷台数

セガサターン プレイステーション
1994年 84万台 60万台
1995年 250万台 245万台
1996年 480万台 650万台
1997年 560万台 1,145万台

セガサターンは1994年11月22日に発売され、プレイステーションは同年の12月3日に発売されている。初年度の1994年は早くに発売したセガサターンが84万台と、プレイステーションの60万台よりも多く、スタートダッシュを決めた形だ。
1995年の出荷台数はセガサターンが166万台で、プレイステーションが185万台であったが、累計ではセガサターンが250万台、対するプレイステーションは245万台と僅差でセガサターンが上回っている。
しかし、1996年にはプレイステーションが累計650万台、セガサターンは480万台とプレイステーションに追い越され、1997年にはセガサターンは560万台、プレイステーションは1,145万台とダブルスコアを喫してしまった。

ちなみに、1996年6月に NINTENDO64 が発売されているが、プレイステーションの勢いが落ちることはなかった。最終的な出荷台数も約550万台(2001年)と、セガサターンの約580万台(1998年)よりも売れていない。

ゲームタイトル数の推移

1996年から1997年にかけてプレイステーションが大幅に売れた理由は、FINAL FANTASY VII に一因があるとの見方が多い。発売は1997年1月だが、発表は前年の1月であった。ただし、1995年の出荷台数はプレイステーションの方が多かった点を考慮すると、FINAL FANTASY VII の発表がなくても、1996年には累計集荷台数はプレイステーションに抜かされていた可能性が高い。
ちなみに、FINAL FANTASY VII の体験版が収録されていた「トバルNo.1」(1996年8月)は、世界累計92万本である。

セガサターンがスタートダッシュを決めた要因はバーチャファイターバーチャファイター2の人気であろう。バーチャファイター2は130万本も売れている。しかし、セガサターンでミリオンを超えたのは本作だけである。つまり、バーチャファイター2以降にヒット作を送り出せなかったのが、セガサターンが苦しんだ点であろう。

ゲームのタイトル本数を比較すると両者に大きな違いはない。初年度の1994年こそプレイステーションが17本と、セガサターンの14本よりも多いが、翌年の1995年ではセガサターンが144本でプレイステーションは132本とセガサターンの方が多かった。
その後は、セガサターンが1996年に319本、1997年は351本で、対するプレイステーションはそれぞれ415本と468本とプレイステーションの方が100本近く多いが、セガサターンも特段に少ないわけではない。

第二、第三世代で発売本数が多かった年と比較すると、ファミコンでは1990年で157本、スーパーファミコンだと1994年の370本と、セガサターンスーパーファミコンの全盛期に引けを取らないゲームタイトルを送り出している。

セガサターンプレイステーションで発売されたタイトルの本数

セガサターン プレイステーション
1994年 14本 17本
1995年 144本 132本
1996年 319本 415本
1997年 351本 468本

価格推移

価格は、プレイステーションの方が安かった。プレイステーションは39,800円と4万円を切っていたが、セガサターンは44,800円(正式には49,800円)であった。 もちろん、3DO REAL の79,800円(実売は54,800円)と比較すれば安いのだが・・・・・・。
セガサターンプレイステーション共に値下げが行われたが、1996年の4月と5月を除き、基本的にはプレイステーションの方が価格は低く設定されていた。
セガサターンは1995年7月に34,800円、1996年4月に20,000円と値下げされるが、プレイステーションは1995年7月に29,800円、1996年6月には19,800円である。
プレイステーションが1996年に405万台も出荷されたのは、この値下げも大きいだろう。

セガサターンプレイステーションの価格推移

セガサターン プレイステーション
1994年 44,800円 39,800円
1995年6月 44,800円 29,800円
1995年7月 34,800円 29,800円
1996年4月 20,000円 29,800円
1996年6月 20,000円 19,800円

北米で売れなかったセガサターン

セガは第四世代においては、北米で健闘していた。北米では、メガドライブジェネシス)がスーパーファミコンSNES)と同程度の2,000万台を売り上げていた。しかし、セガサターンは累計で130万台程度しか売れていない。セガサターンは日本よりも北米での失敗が大きく響いていそうだ。

ソースは不明だが N64 x PS1 Sales War in America | Page 4 | NeoGAF によると、北米における第五世代ゲーム機の売上げ台数推移においては、セガサターンプレイステーションの出荷台数に勝った時期はない。むしろ、NINTENDO64 が健闘していることが見て取れる。NINTENDO64は、日本では最終的に約550万台とセガサターンよりも振るわなかったが、北米では約2,000万台を売り上げている。

まとめ

セガサターンバーチャファイターを引っさげてプレイステーションよりも10日程早く発売され、また1995年の年末にはバーチャファイター2が待ち構えていたことで、1995年まではプレイステーションよりも累計集荷台数が上回っていた。しかし、1996年には逆転されてしまう。

FINAL FANTASY VII の発表と発売の影響もあるが、1995年の時点で年間の出荷台数はプレイステーションの方が勝っていたため、FINAL FANTASY VII がなくても、セガサターンの出荷台数は伸び悩んだであろう。たとえば、バーチャファイター2以降にキラータイトルがない。

発売されたタイトル数を比較するとセガサターンは健闘している。1995年まではセガサターンの方が多く、1996年にプレイステーションは約400本もリリースしたが、セガサターンも約300本と、スーパーファミコンの全盛期であった1996年の約300本と同程度である。
価格の面では、プレイステーションの方が安く有利であった。セガサターンも値下げを行うが、プレイステーションの方が安い状況が続いた。1996年にプレイステーションが爆発的に売れたのは、価格が2万円を切ったのが大きいだろう。

セガサターンは北米での出荷台数が最終的に130万台と全く振るわなかった。第四世代のメガドライブジェネシス)は北米ではスーパーファミコンSNES)と同程度の2000万台を売り上げた点を考慮すると、なぜそこまで売れなかったのか。むしろ、日本ではプレイステーションに対して健闘した方だろう。

追記:流通網の変化

本稿では詳しく記述しないが、プレイステーションはこれまでの流通とは異なる展開がなされいた。3DOパナソニックが扱うなど、ゲーム機がおもちゃから家電へとシフトしていった時期である。また、スクウェアによるデジキューブにより、1997年1月、つまりFINAL FANTASY VII の発売以降はコンビニエンスストアでゲームソフトを入手できるようになった。
ちなみに、デジキューブコンビニエンスストアでのゲームの取り扱いへの道を切り拓いたが、残念ながら倒産に至り、スクウェア・エニックス誕生のきっかけの一因ともなった。

*1:もしくは、どちらかが一方をソースとしている可能性もある

仮面ライダーよく知らないけど庵野作品好きなのでシン・仮面ライダーは楽しかった

のっけから PG12 とデデーンと表示された後にスピルバーグの「激突!」が始まり、その後に流血の惨事に発展するので、PG12 指定で大丈夫なのかと疑問に思いました。

仮面ライダーとしてはブラックの世代ですが、ほとんど見ていません。仮面ライダーは、009 が好きなので石ノ森章太郎関連として知っている程度です。原作は未読。

構成としてはシン・ウルトラマンと同じで、前半にテレビ版のオマージュを詰め込んで、後半にやりたいことをやっている。庵野秀明は観客の見たいものを作っていると述べているが、その観客ってどのあたりを想定しているのだろうか。
名優たちを雑に使い捨てるあたりが、ショッカーっぽい。特に、長澤まさみの使い所よ。庵野秀明の実写作品ではお馴染みの市川実日子はなるほどの配役。
そして、唐突なキカイダーのぶっ込み。つまり、キカイダーも映画化してくれるんでね?

終戦は賛否があるようですが、私は好きです。量産型で死後爆発解禁なあたりが、殺しに来ている感が際立ってイイ!
見所は、変身前の森山未來の所作でしょう。流石、ダンスやっているだけあります。森山未來はうさんくさい教祖やらせたら抜群。実行力のある教祖。まぁ、誰もあの世界に行くことを望んでいないんですけど。
変身前の所作があって、変身後は0号の圧倒的パワーに1号と2号が圧倒されるからこそ、泥臭い取っ組み合いに繋がって行くわけです。

そもそも、量産型の仮面ライダーが登場するあたりからは、シン・エヴァンゲリオンでしたね。また人類保管計画かよと。ライブ・ア・ライブの未来編と通じることがあり、つまりは「ブラッドミュージック 」(未読)なんですが、ルリ子が地獄と表現したのは、お互いの全てが分かっても通じ合わないからで、むしろガンダムニュータイプでしょうか。石ノ森章太郎だと「リュウの道」になりますが、島本和彦は読んでそうだけど、庵野秀明は読んでなさそう。

印象に残ったのは、ハチ・オーグとの戦いで、演出がゲームっぽいなと感じました。一人称視点やゲームの三人称視点が多い、つまり FPS と TPS なあたりがゲームっぽさを感じる理由かなと自己分析。

終戦よりは1号と2号の戦いがちょっと拍子抜けというか、飛び回る戦いはいいんだけど、ちょっと小粒感がありました。ただ、2号のキャラはいい。なので2号のカードがあたって嬉しかった!三枚目かつ、よくしゃべるあたりが柄本佑の役柄にあっていると感じました。庵野作品だとシン・ゴジラに出演していた柄本明の長男。
最初はうさんくさいのですが、最終的に1号である本郷猛やルリ子の遺志を継いでいくのがいい。次回作を期待したくなります。

個人的には十分に楽しめたので、庵野秀明が想定する観客とは、庵野作品が好きな人向けなのかもしれません。

AMD Software Adrenalin Edition が起動しなくなった

Radeon Software の頃から起動できなくなる不具合には遭遇していたが、今回は、以下の記事にある CN フォルダを削除する方法で解決した。
今回問題が起きたのは、AOKZOE A1 で、OS は Windows 11、APU である Ryzen 7 6800U が搭載されている。

C:\Users\<Username>\AppData\Local\AMD

もしくは

C:\ユーザー\<Username>\AppData\Local\AMD

にある「CN」フォルダを削除すると、起動するようになった。ただし、「CN」フォルダ内にはインストールしているゲームのパフォーマンス設定なども保存されているため、これらが全て消える点は要注意。

SD カードを VHD マウントし、そこに Steam のゲームをインストールしているのが一因っぽい。VHD にインストールしたゲームを読み込めずにスタックしているようだ。
新しい SD カードを購入し、古い方をクローンしたことによる弊害かもしれない。横着せずに再マウントすべきだろう。

ドライバの不一致ではなさそう

Windows 10 を搭載した Lenovo M75-q1 tiny で Radeon Software を使用していた際は、Windows アップデートによりドライバが上書きされ、ドライバの不一致により起動できなくなる不具合にしばし遭遇していた。

[完全解決]「Advanced Micro Devices, Inc - Display」が勝手に上書きされる問題 | KALMIA-WORKS

ドライバが不一致の場合、起動時にエラーメッセージが表示される。ドライバを再インストールすれば解決していたが、今回はエラーメッセージが出ずに何度クリックしてもうんともすんとも言わない。AMD からダウンロードできるドライバを新しい順から試したが、どれもダメだった。
ドライバを確認すると、バージョンは一致している。そもそも、起動時にスタートアップで起動しシステムトレイにアイコンが表示されるはずだが、表示されない。

【AMD Software Adrenalin Edition】起動しない時の対処法 - Driver Easy にて紹介される方法を上から試すも、全然解決しない。4番目の「ファイルを削除する」を実行すると、ようやく解決。

1.キーボードで「Win」+「R」を同時に押して、「%localappdata%/AMD/CN」を入力して、「Enter」を押します。

2.「gmdb.blb」というファイルを右クリックして削除します。

3.PCを再起動してAMD Software Adrenalin Editionが起動できるかどうかを確認します。

4.まだ修復できなかったら、「CN」ファイルの中のファイルを削除します。

海外のサイトを見ると、「CN」フォルダ内の「gmdb.blb」を削除する方法が一番目に紹介されているケースもあるため、この手法を先ず試してみた方が良さそうである。

ミッドガルの補完だが最後が冗長な FINAL FANTASY VII REMAKE

Steam 版 FINAL FANTASY VII REMAKE のハードまでクリアしたので感想を。インターグレードは未プレイです。

良いリメイクだと思うが・・・・・・

オリジナルの FF7 はミッドガルが一番好きで、街中をもっと歩き回りたいと思っていました。REMAKE ではその夢が適い満足です。次は、VR かな。

ただ、クリア直後の感想としては、端的に冗長。エアリス救出後の神羅ビル脱出が無駄に長い。連戦に次ぐ連戦でセーブをする間も息をつく暇もない。ラストはイベント戦闘のため長い演出をカットすることすらできない。そして、CRISIS CORE FinalFantasy7 REUNION に続くことが分かっているので全然スッキリしない。

戦闘はアクション風で爽快感がある。演出もスピード感があり豪華。しかしながら、避けられそうで避けられない攻撃などがあって理不尽に感じる。また、混戦になると敵の前動作が見えないし、攻撃が飛んでくる方向も分からない。ハードだとザコ敵が多いだけで、分けの分からんピタゴラスイッチで死ぬことがある。
コマンドバトルなら敵の攻撃を避けられないのはお約束ですが、アクション風の戦闘のため避けられなさに理不尽さが増しているのでしょう。

FF のファンでしたが、もういいかなぁという気にさせられます。

ミッドガルの再現度がすごい

再現度ってなんだ。

オープニングのエアリスから引いていきミッドガルの全景が映し出させるムービーを見られただけで満足です。その後のクラウドが壱番魔晄炉を見上げるシーンも素晴らしい。

CG 技術の向上によるミッドガルの作り込みは、実在するかのような「再現度」を感じました。裕福で整然とした上層だけでなくごちゃそちゃとしたスラムや、上層とスラムをつなぐ中間層を歩くことで、ミッドガルを実感できます。テロによる被害もよりクッキリとなっており、それがティファやジェシーの心の内をよりクリアにしてもいます。
マップの構成は、FF10FF13 のような一本道ではありますが、クエストを適度にまぶし夜と昼とで別の顔を見せるなどの工夫もあり、歩き回るのが楽しい。

神羅ビルの大きさは更に際立ち、お金がかかっている感が半端ない。階段を実際に59階も昇らせるとは思わなかったけども。そして、トレイのあるゲームはやはりよいゲームだ。

補完されたストーリー

ストーリーはオリジナル版を補完しつつ、オリジナル版の結末をヴィジョンとして見せる演出になっている。

本筋はより濃厚になりつつ、枝葉も抑えている。ビックス、ウェッジにジェシーなどオリジナル版にも存在したキャラクターに深みが増している。ジェシーはよりかわいさと強さが増しましたね。生きているといいなぁ。

コルネオ関係ではキャラクターが増えており、コルネオの館へ女装して潜入するイベントも盛りだくさんとなっている。
ただ、アニヤンとのダンスはもっと他に方法がなかったのか。音ゲーになっているが、音ゲーに集中するとダンスが見えないし、ボタンを押すタイミングも分かりづいため、あまり褒められたミニゲームではない。
全体定期にミニゲームの作り込みはイマイチで、バイクイベントも不自由さが目立ち爽快感がない。スノーボードが心配だ。

しかし冗長

バイクイベントに限らず、補完が過ぎて冗長なシーンが多々ある。
チャプター15「落日の街」は落下した七番街を目に焼き付ける重要なシーンではあるのだが、一つのチャプターとする必然性がないように思う。

個人的に冗長すぎると感じるのは、冒頭でも述べたとおりエアリス救出後の神羅ビル脱出イベント。連戦に次ぐ連戦で休む暇がない。ルーファス戦後のエアリスとバレットとでハンドレッドガンナーと戦う前に、X 長押し*1によるメニュー開閉ではなく、確実にメニューを開かせるタイミングを作って欲しかった。
その後は、長いバイクイベント。流石に、制作陣も冗長と判断したのか周回時にはスキップできるようになっている。

最終章はほぼイベント戦で、そのためにムービーシーンをスキップできない。ただただ、操作できない時間が流れてつまらない。
オリジナル版とは異なる展開を匂わせる点で必要なイベント戦闘ではあるが、脱出して終わりと思っていたのもあり、ダラダラと続くなぁという印象しかなかった。これはハードで周回しても感想は変わらず。根本的に冗長なのどだと考えられる。

FF16 もこのバトル形式なら嫌だぜ?

全体的にボス戦はイベントバトルっぽくて自由度が低い。形態変化を必ず経由する必要があるため、HP を一気に削ることはできない。バーストを狙っていくのが基本戦術だけども、形態変化するとバーストがリセットされるため理不尽さがすごい。

理不尽さで言えば、避けられそうで避けられない攻撃が多いこと。一方で、魔法が避けられるのはどうかと思う。サンダーはほぼ必中のようだが。
また、カメラアングルも理不尽さを際立たせる。自由には動かせないし、混戦ともなると敵の攻撃がどこから飛んでくるのか全然分からない。
敵が多いとターゲットを固定化するのもままならない。神羅ビル脱出時に出現するハンドレッドガンナーは弱点を晒すが、ターゲットが多く操作性も悪いため、弱点に狙いを付けるのも難しい。

インターグレードをクリアすると挑める裏ボスは攻略方法を見る限り、ELDEN RING のマレニアっぽいのだが、このバトルシステムでマレニアと戦うのは理不尽さが半端なさそう。

後味が悪い

ムービーシーンの多いゲームは、もう自分向きではないのだろう。以前ならムービーのすごさに引きつけられていたが、CG のすごさだけでは自分の心は動かないし。むしろ、その中を自由に歩かせろと。

小島秀夫作品もムービーシーンが多く、さっさとキャラクターを操作させろ!と感じるのですが、それを超える自由度がワクワクさせられるからこそプレイしている。

FINAL FANTASY VII REMAKE はミッドガルを探索する楽しさはあったし、ストーリーも原作から補完されていてワクワクするけれども、最後の最後で冗長さが気になってしまった。最後の最後で冗長だし、本作で完結するわけでもないため後味が悪いので当然だろうが。

*1:PS の □ に相当