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サマータイムの導入に断固反対したい

毎年サマータイムの導入が検討されますが、蓮舫氏、サマータイム導入検討…電力不足に備え だそうです。長崎県出身としてはサマータイムの導入には断固反対したい。

夏時間 - Wikipedia によるとサマータイムの導入により、以下の三つの効果が期待できるようです。

  1. 省エネルギー。つまり、節電効果。
  2. 余暇の充実
  3. 交通事故や犯罪発生の低下

結論を先に述べるならば、

  1. 真夏は日中に電力需要のピークが来るため1時間程度送らせても省エネ効果は期待できない。
  2. 実施方法によっては就業時間がまちまちに。また、九州は21時なのに明るいなどの影響も。
  3. 一長一短があり、交通事故や犯罪発生の低下のためにサマータイムを導入するメリットはないのでは。
  4. その他システム変更が必要で、この夏までに間に合うのか。
  5. 時刻を動かすのではなく、人を動かすべきである。

ちなみに、東京の人がサマータイムを実施するとどうなるかを体感するには、日の出と日の入りが40分くらい違う長崎に来ればいいと思います。現在の時刻そのままに朝の遅やさ日中の長さを実感できるでしょう。

1. 節電効果は本当にあるのか

節電効果は明るい時間を有効に利用できるためだとされますが、建物によっては日中でも電灯を点けないと暗い場所もあります。この辺は、現在節電している関東の方は実感できるのではないでしょうか。地下街や地下鉄は日中など関係なく電灯を点けなければなりません。

また、真夏における1日の電気の使われ方の推移 によると真夏の電力需要のピークは14時から16時頃です。ヒートアイランド東京 の実態を探る (PDF) の29枚目からも明らかなように、一日の気温は13時〜14時頃に最も高くなります。気温の高い時間帯に冷房が使用されるため、電力需要も増えるのでしょう。仮に、サマータイムを導入してこの電力需要のピークを1時間送らせるだけで、省エネ効果はほとんど期待できないでしょう。それどころか、日中が長くなるため冷房の使用時間が増える可能性すらあります。

2. 余暇は充実するのか?

サマータイム導入が検討され、余暇の時間が増えると宣伝されますが、痛いニュース(ノ∀`) : 蓮舫氏、「サマータイム」導入検討…電力不足に備え のように残業時間が増えるだけとの懸念の声も必ず挙がります。労働時間に関してはサマータイム以前に労働基準法をきちんと運用するのが正しい対策なのでしょうが、現状では理想論に過ぎないように感じられます。

日本人の夏の余暇といえば、夏祭りと花火大会なのではないでしょうか。祭りはともかくとして、花火大会は暗くなければ開催できません。仮にサマータイムを導入すると各花火大会の開催は何時からになるでしょうか。全国花火大会900連発 花火カレンダー2010 - Walkerplus によりますと、隅田川花火大会は19時5分から、江戸川花火大会は19時15分からとなっています。サマータイムが実施されると20時以降からの開催となるでしょう。東京より西にある沖縄の海洋博公園花火大会が20時からなので、妥当な時間帯ではないでしょうか。

それでは、20時から開催の九州や沖縄の花火大会はサマータイムが実施されるとどうなるでしょうか。当然21時からの開催になるでしょう。実際に確かめてみましょう。
Rising, Setting, Transit of the Sun (Nagasaki - 2011/07-09) によると長崎県における2011年7月1日の日の出は5時16分で、日の入りが19時33分。一方、Rising, Setting, Transit of the Sun (Tokyo - 2011/07-09) によると東京都における2011年7月1日の日の出は4時28分で、日の入りが19時01分。長崎県は東京都に比べ日の出では1時間弱、日の入りでは30分強も遅いことが分かります。夏における、長崎の日の入りが19時半だとしても、実際暗くなるのはもうちょっと先です。サマータイムを実施したら、長崎では20時半〜21時くらいまで明るいため、21時を過ぎないと花火大会はできないでしょう。良い子は寝る時間です。ねないこだれだ
ただし、今年は震災の影響により、東京湾大華火祭が中止に…東京都中央区、震災に配慮 などをはじめ、多くの花火大会が中止となっていますが。

また、サマータイムを何月から実施するかにもよりますが仮に4月の始めから導入すると、長崎県の日の出は6時頃なので、冬のように7時なのに真っ暗になるでしょう。そのため、地域によってサマータイムを導入する時期を変更するとの考え方もあるでしょう。しかし、サマータイム本当にいいの? 省エネ、余暇増加へ疑問の声も などによりますと、全国的に取引のある企業は相手側の時間に合わせる可能性もあり、サマータイムを実施しても結果として余暇が増えず、むしろ残業が増えるかもしれません。
サマータイムを実施するなら日本全国一律に行う必要がありますが、地震の影響による電力低下対策のための省エネ効果が期待できないのに実施する意味があるのでしょうか。

3. 交通事故や犯罪発生は低下するの?

計画停電:信号消灯で交通事故相次ぐ 神奈川や埼玉 などの報告もあり、夏場も計画停電が実施されるのであれば、サマータイムを導入すれば計画停電による交通事故の発生は抑えられそうです。一方で、九州や沖縄では朝方が暗くなるため、小学生の登校が心配です。
治安に関しても計画停電が実施されるのならば明るい内は安心感があります。その一方で、遅くまで未成年が外出する懸念もあります。交通事故や犯罪率の低下は一長一短があり、そのためだけにサマータイムを導入するメリットにはなりそうもありません。

その他の影響など

現代は様々なサービスがコンピュータにより制御されています。この各種システムは内蔵された時計を元に動作しています。アメリカなどでは自動的にサマータイムに切り替わるように設計されていますが、それでも 3週間早い夏時間切り替えでIT製品に問題多発 しています。日本の場合はサマータイムの導入が想定されていないため、システムの更新が必要になってきます。果たしてこれから実装して間に合うのでしょうか?

省エネを考えるならば、時刻をずらすのではなく時間差通勤など、人間が働く時間をずらした方がズムーズに運ぶのではないでしょうか。ただし、この場合も足並みを揃えないと残業代が増える懸念がありますが・・・。