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MGS4を待ち望む人々に送る「虐殺器官」

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

この作品を知ったのは実家に帰って読んだ長崎新聞の書評。その書評には「地獄の黙示録と功殻機動隊をあわせたようなSF」と書かれており功殻好きな私としては非常に興味をひかれた。で、実際読んでみた感想は功殻というよりも完全にMGSじゃないかってこと。しかも、PS3で今冬発売予定と言われるMGS4の世界観的。実際、そんな未来もありそうだなと。
本作を読んでると、作者さんは映画好きで、ゲーム好きでオタクなんだろうなと思った。特に、ゲームはMGSとかFPSが好みなんだろうなーと。つーか作中にさらっと、あの方を登場させたところは吹いた。実際、どんな人なのかと裏表紙の作者プロフフィールを読んだら、ブログ(伊藤計劃:第弐位相)が紹介されていた。で、作者さんのブログを読んでたらやっぱり映画好きで、MGSというか小島秀夫作品原理主義者だった。さらに、END_OF_SCAN - 伊藤計劃先生&円城塔先生トークショー を呼んで納得。特に「小島さんのゲームの続編のSSを書こうと思っていた。」と言う部分。

本作での、戦争を商売と言うか、民間が請負いビジネスの一環としてコントロールしているのはMGS4でも同じ事。また、テクノロジーとして生体のホルモンや脳内麻薬をコントロールするナノマシン群。メタルギア月光に使われているような人工筋肉。そして、オクトカムのような環境迷彩など、MGS4的世界観を基にしたSFと感じた。というわけで、小島秀夫作品原理主義者は本作を読むべきだ。

ところで、本作のツッコミは インタラクティヴ読書ノート別館の別館 - 伊藤計劃『虐殺器官』(早川書房) (当然ネタバレ全開)が手厳しい。僕はあのラストで良いと思うけどね。主体性の無いビックボスみたいな感じで。いやむしろ、雷電かな?
何はともあれ、次作に期待したい。