- 作者: 伊藤計劃
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
- 購入: 26人 クリック: 817回
- この商品を含むブログ (333件) を見る
本作を読んでると、作者さんは映画好きで、ゲーム好きでオタクなんだろうなと思った。特に、ゲームはMGSとかFPSが好みなんだろうなーと。つーか作中にさらっと、あの方を登場させたところは吹いた。実際、どんな人なのかと裏表紙の作者プロフフィールを読んだら、ブログ(伊藤計劃:第弐位相)が紹介されていた。で、作者さんのブログを読んでたらやっぱり映画好きで、MGSというか小島秀夫作品原理主義者だった。さらに、END_OF_SCAN - 伊藤計劃先生&円城塔先生トークショー を呼んで納得。特に「小島さんのゲームの続編のSSを書こうと思っていた。」と言う部分。
本作での、戦争を商売と言うか、民間が請負いビジネスの一環としてコントロールしているのはMGS4でも同じ事。また、テクノロジーとして生体のホルモンや脳内麻薬をコントロールするナノマシン群。メタルギア月光に使われているような人工筋肉。そして、オクトカムのような環境迷彩など、MGS4的世界観を基にしたSFと感じた。というわけで、小島秀夫作品原理主義者は本作を読むべきだ。
ところで、本作のツッコミは インタラクティヴ読書ノート別館の別館 - 伊藤計劃『虐殺器官』(早川書房) (当然ネタバレ全開)が手厳しい。僕はあのラストで良いと思うけどね。主体性の無いビックボスみたいな感じで。いやむしろ、雷電かな?
何はともあれ、次作に期待したい。