現存する4つのスペースシャトルを全て見てきました。スペースシャトルは滑空試験のために作られたエンタープライズを含めると6機製造されましたが、チャレンジャーとコロンビアは事故で失われてしまったので4機しか残っていません。2011年にスペースシャトル計画が終了したことで、アメリカの博物館に展示されるようになりました。
アトランティスはフロリダのケネディ宇宙センター。ディスカバリーはワシントンのスミソニアン国立航空宇宙博物館の別館。エンデバーはカリフォルニアの科学センター。エンタープライズはニューヨークのイントレピッド海上航空宇宙博物館で見ることができます。
それぞれのスペースシャトルの展示方法と博物館の感想をランキング形式で紹介してみましょう。
アトランティス@ケネディ宇宙センター
宇宙開発好きならば、ケネディ宇宙センターは抑えておきたいところ。アメリカの宇宙開発の歴史を見ることができます。サターンロケットの実物大模型やスペースシャトルの発射台やロケット組み立て用の建物など、見所が多いです。
スペースシャトルの展示方法としては、4つの中で一番素晴らしいです。他の3つはバンカーに置いてあるだけですが、アトランティスはきちんと展示されています、ハッチが開かれており貨物室の中が見られるのもポイント高いです。
館の外には実物大のス補助エンジンの模型があります。展示室に入る前に流れる映画もスペースシャトル好きとしては感動もので、演出もばっちりです。
2階構成になっており、2階からはハッチの開いたスペースシャトルを、1階へ降りるとタイルの貼られた全面をなめ回すように見ることができます。その他、タイヤやエンジン、アストロバンなど見所が多いです。
じっくり見学する場合は、朝一番で宇宙センターに来て、いの一番にアトランティスを見に行くと、人がほとんどいません。
唯一の難点は日本からは最も遠い位置にあり、最寄りのオーランド国際空港からも車でしか行けないこと。バスツアーに乗るのが良いでしょう。
エンデバー@カリフォルニア科学センター
日本から最も近い場所にあるのがエンデバー。科学センターの入場は無料で、エンデバーを見学する場合も2ドルですむのでリーズナブル。
バンカーに置いてあるだけですが、スペースシャトルのみしか置いてないので全体をじっくりと見学できます。また、裏面のタイルを真下から間近に見ることができます。
カリフォルニアへ運んできた記録映画も中々面白かったです。スペースシャトルの全ミッションに関する展示があるのもよいですね。その他、ミシュランのタイヤやエンジンもあります。
発射台に見立ててスペースシャトルを立てて補助ロケットも装着した状態で展示する計画があるようで、これが実現した頃にまた見学に来たいですね。
ディスカバリー@スミソニアン国立航空宇宙博物館の別館
スミソニアン国立航空宇宙博物館の別館は、ナショナル・モールではなくワシントンのダレス国際空港の近くに位置しています。DCからは遠いので、空港によるついでに見学するのが良いでしょう。見学は無料ですが、飲食店はマクドナルドしかありません。
もともと、エンタープライズが展示されていましたが、現在はディスカバリーとなっています。
ディスカバリーの他にも宇宙に関する展示物がまとめてあるので少々手狭に感じます。そのため、スペースシャトルのみの写真を撮影するのが難しいです。しかし、館に入ってブラックバードの奥にディスカバリーが見えるのはぐっとくるものがあります。また、アトランティスやエンデバーと異なり着陸用のタイヤが出ている点が見所でもあります。
国立航空宇宙博物館の別館には、ボーイングB747、コンコルドや軍用機が所狭しと展示してあります。また、レストア中の機体も見学でき、運が良ければレアな機体が見られることも?
ちなみに、航空博物館としてはオハイオ州のデイトンにある国立アメリカ空軍博物館がもっともお勧めですが、アクセスが悪すぎです。シンシナティの観光ついでによれると良いですが、知人などがいなければレンタカーを借りるしかないと思います。
エンタープライズ@イントレピッド海上航空宇宙博物館
ニューヨークにある空母を博物館に転用したイントレビットの甲板の上に設置された展示室に置いてあります。現存するスペースシャトルで唯一宇宙へ行っていないため状態が綺麗です。綺麗ではありますが使用感がないのは、それはそれで残念に感じるかも。
エンタープライズしか展示されていませんが、展示室は非常に手狭です。また展示が暗いので写真撮影には不向きです。
博物館自体は空母そのものですし、ニューヨークの摩天楼をバックに展示された軍用機を見るのも乙なものです。その他、コンコルドや潜水艦も展示されており、その中を見学することもできます(ただし、コンコルドの見学には別途料金が必要。見学時間も決まっているようです)。