「俺の嫁」という言葉面白いですね。初見はいつかは忘れましたが、「長門は俺の嫁」あたりかなと。たまごまごさんは、「○○は俺の嫁」と叫んでみよう。 にて「萌え」以上の言葉であるとおっしゃってますが、まさにその通り。また、「俺の嫁」というフレーズにはオタ会話の中にある、キャラ独占欲とキャラ共有感 が介在していると考察しております。
ところで、二次元はどんだけ多夫一妻制なんだと「俺の嫁」発言を聞く度に思います。
嫁と妻の語源
ただ、「俺の嫁」って言い方が嫌い な人もいるらしい。増田 曰く
- 「妻」=パートナーじゃなくて
- 「嫁」=自分の家に嫁いできて家事育児セックス介護など何でもしてくれる、自分の付属物であるところの存在
ただこの考えは、増田 にとっての「妻」と「嫁」の言葉のイメージの違いによるので、ちゃんと元の意味および語源に当たってみないといけないかな。
辞書的な意味は
- 妻
- 配偶者である女性
- 「つま(夫)」と同源
- 嫁
- 息子と結婚した女性を親の側からいう語。息子の妻。
- 結婚する相手の女性。
語源は、妻(つま) - 語源由来辞典 によると、「つ」は粘り気のある、「ま」は身が転じたもので連れ添う夫婦、あるいは「連れ身」の転じたもの。元々、配偶者の意味であったが現代は女性のみに使われる。
嫁は 嫁(よめ) - 語源由来辞典 によると息子の妻を迎えるので「呼び女」、姑よりも立場が弱いので「弱女」。あるおは、「良女」、「吉女」、夜の殿に使える「夜女」と諸説ある。
辞書的な意味、および語源から考えるに、「妻」=パートナーは納得。「嫁」に関しては、嫁=息子の妻であるから、自分の付属物というよりも、家の付属物が正しいのかもしれない。ただ、嫁=息子の妻であるので、つまり「俺の嫁」=「俺の息子の嫁」と考えた方が個人的には面白く、そう考えると 「俺の嫁」って言い方が嫌い な 増田 の嫌悪も分からないでもない。
ただ、「俺の嫁」は完全に語呂が良いから使われてるだけだろうけど。
キャラへの「俺の嫁」の発祥
ところで、「俺の嫁」が使われ始めたのは一体何時なんだろう。ネットで使われ始めたのは、ふたば☆ちゃんねる - Wikipedia によるとふたばのテレビで、女性アイドルに使われていたフレーズのようだ。ただ、僕の周りには既婚・未婚を問わず、自身のパートナーを「嫁」と呼称する人が多いので、別にネットだけの言葉ではないのだろう。
はてブ では関西弁説もあるようですが。
むしろ元々は、普通の日常会話で使われていたのが、ふたばでアイドルへの独占欲を表す言葉として使われ始め、いつの間にか2次元のキャラクターに使われるようになったと考えるのが自然かしら?「萌え」とは完全に逆の過程。そもそも、嫁=結婚という発想が、三次元に興味の無いオタクから生まれるとはあまり思えない。キャラクターに対して「俺の嫁」が使われ始めたのが、いつかなのか分かりませんが、古くてもココ2,3年前、広まったのは1年前くらいじゃないのかなと勝手に想像。ただ、あまりにも資料が少なすぎるので断定できませんが。逆に、資料が少なすぎるのが、ここ最近できた&広まった言葉であることの証拠か。
二次元ですから
さて、「俺の嫁」って言い方が嫌い 曰く、
自分の欲求や欲望で、架空(実在もいるか)のキャラを支配したいんでしょ?
妄想の中で、自分の幼稚な欲望に奉仕してくれるキャラににやついてるんでしょ?
「俺の嫁」って言い方が嫌い より
であると。ただ、この考察は当たらずとも遠からず。ですが、自分が勝手に妄想することに何か問題があるのでしょうか?自分の妄想に他人が口に出す権利なんて無いわけで。まぁ、「俺の嫁」発言=妄想してますよと宣言してるのはキモイかもしれないけど、それは「萌え」と発言するのも同じ。ただ、「萌え」は元々キャラに対して一方通行的に使われていたのが、三次元へと使われるようになった言葉だが、「俺の嫁」はそれとは逆の過程を踏んでいる。二次元と三次元の違いは、あなたの「二次元」判断度チェッカー。 でチェックしていただきたいところ。
「萌え」はキャラに対して「好きだ」と言えないがために、オタク仲間に自身は「○○が好きだ」という意味で「萌え」を使う。同様に、「俺の嫁」はキャラに対して使う場合は対象はオタク仲間であり、「○○は俺が独占したい」という意味で使われ、そしてその「独占欲」を「共有する」ためのフレーズでもあるのだろう。
「萌え」と「俺の嫁」は発生過程は違うものの、キャラに対して使う以上、ある第三者に自分の状態を伝える言葉である。