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ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドとSkyrimを敢えて比べる

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの手触りをダシにSkyrimについて語りたいだけ。

やさしいオープンワールド

ゼルダの伝説 BotW の何が新しくて何が新しくないか
switch ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド ファーストインプレ 島国大和のド畜生

ブレズ オブ ザ ワイルド(以下BotW)を既存のオープンワールドと比較すると、塔に昇ってマップを解放していくのは、UBIソフトっぽい。野焼きできたり狩りをする当たり、任天堂風に味付けされたマイルドなFar Cryだろうか。このマイルドさにより、全体的にやさしいオープンワールドになっている。オープンワールドにありがちな素材集めはシンプルで、同じ効果を有する材料同士を混ぜれば効能が強化される。錬金術のように組み合わせに頭を悩ませる必要は無い。地図は等高線まで表示される本格的なものだ。道も示されているが、クライマーならばアタックしやすい尾根や谷を見極めることもできる。このやさしさは、easy だけでなく kind の意味も含む。崖でもドンドン登れるので、様々なルートが用意されている。どんなルートを使っても良い懐の深さがある。ゲーム内で外道プレイする心理的障壁を下げているのもやさしさを感じる。ゲーム内と言えども人間相手に外道プレイするよりも、モブリンのようなモンスターの方が心が楽だ。

オープンワールドになり、ストーリーというルートは薄まってしまったが、自分としてはゼルダそのものだなと感じる。私はこれまでゼルダをプレイする際は、行ける範囲を巡り尽くしてからダンジョンに挑んでいた。BotWだと、これがゲーム全体に広がっただけだ。プレイヤーが何かアクションを起こせば、どんなつまらないことでも世界が反応を返してくれるのがゼルダだ。例えば、特に意味は無いけど剣で草を切ったら刈れるし、壷を持って投げたら割れる。 BotWでは世界が広まったのと同様に、世界に対する反応も多種多様になった。草に火を付けたら燃え広がり、すると上昇気流が起こり、空に浮き上がれる。常にピタゴラスイッチみたいなことができる。

紛れもなく「新しく」「自由度」の高いオープンワールドだろう。ただ「新しさ」や「自由度」でオープンワールドを計ってもあんまり意味が無いかなと思う。

Skyrimのすごさは膨大なテキスト量

正直Skyrimより凄いといわれても、もにょる

私はSkyrimが好きだ。PS3でプレイし、その後PC版でやり直し、さらにSpecial Editionもやり遂げた。Nintendo SwitchSkyrimが出たら買うつもりなくらい好きである。流石に2011年のゲームなので戦闘などのシステムが古くさいが、それでも好きである。
Skyrimが未だに遊ばれている要因として、modの存在を無視できない。そして、modを加味し出すと「自由度」でゲームの面白さを語るのが馬鹿らしくなってしまう。modを導入すれば、Skyrim内でスプラトゥーンもできるし、MMDでキャラクターを踊らせることもできるし、機関車トーマスだって空を飛べる。故に「自由度」でオープンワールドを計っても仕方が無い。

[http:/dragonporn.ldblog.jp/archives/8308507.html :title]
Skyrim Danceとは (スカイリムダンスとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
Skyrim - Really Useful Dragons MOD - YouTube

Skyrimのすごさは、その圧倒的なテキスト量にある。NPCの会話に留まらず、数多くの「本」がSkyrimならびに、TESシリーズの世界観を支えている。TESシリーズはロマンシングサガに似ている。どちらもフリーシナリオで、そのためか進行上のバグが多い。システム以外にも、神話などはの世界観の作り込みは「ロマサガ1」に近い。宗教や国や民族のあり方がよく似ている。ゲームの中にある神話や歴史、そしてそこから作られる「社会」こそがロマサガSkyrimをロールプレイングたらしめている。

オープンワールドとは世界にアプローチするゲームだ

オープンワールドとは、つきつめればゲームとは、プレイヤーが世界に対してアプローチするものである。ゼルダはプレイヤーのアプローチに素直に反応を返すゲームであろう。BotWでは物理エンジンのみならず化学エンジンにより、プレイヤーのアプローチに対してダイナミックな反応を返す。
Skyrimは社会力学の中に身を投じるゲームである。同じベゼスダのFalloutも同様だ。 ベゼスダはゲームで社会における対立を描こうとしている。Skyrimでは帝国と反乱軍の対立があった。システム的にはどっちについても大して変わらないし、ストーリーとしても頭がすげ変わっただけでやはり大した変化はないけども。一方でFallout 4では4つの勢力があり、プレイヤーはそのどちらか一つを選ばなければならない*1。ゲーム内で、クリーチャーのみならず、それぞれの勢力NPCが争っている光景を目にすることができる。Skyrimに戻れば、それぞれのギルドとの関わりが社会力学に身を投じることになるだろう。
Skyrimは社会にアプローチするオープンワールドであり、そのために重厚な世界観が用意されている。一方で、ゼルダシリーズのストーリーは薄い。サーガではあるけども、シリーズ毎にゲームの内容に適した世界観が用意されている。BotWの厄災がノンやシーカーストーンなどはオープンワールドのために用意された仕組みだ。ストーリーが薄いが故に、ゲーム毎に適した世界を用意できるとも言えるので、これは利点でもあるし欠点でもある。メタルギアなどはサーガに雁字搦めにされているため無理が生じている。Skyrimもテキストが多すぎる。そのため、日本語訳がおかしいこともしばしばだ。

「新しさ」は陳腐化する

「新しさ」や「自由度」だけでゲームを語っても仕方が無い。世界に対してどのようにアプローチさせたいのか、できるのかを見極める必要がある。
ゼルダはプレイヤーのアプローチに対してダイナミックに応答するゲームだし、Skyrimは社会に対してアプローチしていくゲームだ。
BotWでは詳細なマップが見られるので、旅路をしっかり計画できて楽しい。Skyrimは社会に対するロールプレイを楽しむゲームだ。「新しさ」や「自由度」のみに着目しても、ゲームの「面白さ」はイマイチ伝わらないものだ。

*1:厳密には一つだけを潰し、三つの勢力を共存させることは可能