ニューヨークで熟成肉を食べてきた!

月刊 専門料理 2011年 12月号 [雑誌]

月刊 専門料理 2011年 12月号 [雑誌]

熟成肉食べたい欲

月刊専門料理で熟成肉の特集を読んで以来、熟成肉を食べたくて仕方がないところへ、ゆかい食堂の 堂島の熟成肉のお店で「肉屋のステーキDON!!」を食べる - ギャラリークラフト がさらにその欲望をかき立てていました。

そんな中、先日ニューヨークへ行くことになったので、本場の熟成肉をトライすることに!
お店や肉の部位などは 誰もが大好き♪NYのステーキ特集 | ニューヨークナビ でお勉強。

ピーター・ルーガー・ステーキハウス は一度は行くべきと書かれているが、ブルックリンにあるのと電話予約が面倒そうだったのでパス。
ベン・アンド・ジャック はピーター・ルーガーでシェフをやっていた人が開店したのと、Webから予約できたので、そこへ行きました。めちゃくちゃおいしかったです。

僕にくらふとさんほどの絵力と漫画力があればおいしさがもっと伝わると思うのですが、テキストで伝わるようにがんばりたいです。

ベン・アンド・ジャックへ

名前と予約した旨を伝えると最初にバーに行くか、料理を食べるか聞かれる。どうやら食前酒を嗜むのが普通らしいのだけど、お腹が空いてたのですぐにテーブル席へ。
店内は薄暗く、壁には印象派のレプリカなどが飾られており19世紀終わりから20世紀初頭のアメリカって感じの内装。でもウェイターはイタリア系。ウェイター同士もイタリア語で会話してたので、イタリア人が切り盛りしているのかもしれません。


ステーキはフィレとストリップの部位が楽しめるポーターハウスを注文。焼き加減はミディアムレアにしたのですが、食べ進めると徐々に火が通ってきたのでレアでも良かったかも。
サイドデイッシュはサラダのみ注文。肉が600グラム位あり、ポテトとかは食べられそうにないので。メニューには書かれていなかったけど、グラスワインも注文できました。ウェイターがカルベネソーピニオンをお勧めしてきたので言われるがままに。パンは注文前に持ってきたので席料に含まれているのでしょう。ちなみにこれをすぐ食べてはいけない。お腹いっぱいになる罠です。


焼きあがるまで結構時間がかかるのなかなぁと思っていたら、サラダを食べたら直ぐにステーキが出てきました。日本のファミレスでステーキ頼むより出てくるの早い気がするが大丈夫かと心配になる。

ポーターハウスは骨がついているせいか、始めから切り分けてあります。最初はウェイターが肉から溢れ出た肉汁と脂をかけてフィレとストリップをそれぞれ一切れづつ取り分けてくれました。
表面は黒こげになるほどカリカリですが、厚さが2, 3cmはあるので中心部はレアのまま。レアの部分から仄かな発酵臭がして味わい深いです。厚みは有りますが柔らかい。それでいて、しっかりと肉の噛みごたえがあります。噛んでも噛んでも噛み切れない安い肉とはちがいます。肉を食べてる!と実感できます。噛めば噛むほど味が出てくるのはお米を食べているような感覚と言えば伝わるでしょうか。また、肉の味が十分あるのでソースは必要ありませんでした。
フィレは随分とあっさりしています。ストリップの方が適度に脂があって旨いなと感じました。脂もしつこくないのでたくさん食べても胸焼けしませんね。ポーターハウスは二人前なのですが、男性なら十分一人でも食べきれる量かと思います。

粗方食べ終わった後に骨の中心部をこそぎ落としたら殆どレアの部分が残っており、それを口に含んでみると鼻に抜けるような発酵臭がしました。香しいワインやチーズ、あるいは吟醸酒を飲んでいるような感覚で、味はすごくねっとりとしていました。次回食べる機会かわあるなら外はカリカリだけど中は冷たいままのブルーレアという焼き加減で食べてみたいです。

レアの方が臭いもあり味も濃いので、ウェルダンから徐々にレア方向へと食べ進めるのとよりおいしく食べられそうだなと思いました。なかなか贅沢な食べ方ですが。

日本の米とアメリカの牛肉

熟成肉を食べて思ったのは、アメリカ人は牛肉のおいしい食べ方を知っているなと。熟成肉の作り方は やまけんの出張食い倒れ日記:【完全版アップ!】NYドライエージングビーフ視察ツアー にも少しだけ紹介されていますが、熟成部屋は日本の酒蔵みたい蔵付きの菌がいそうな感じ。

熟成肉は噛めば噛むほど味がして、レア部分は鼻に抜けるような発酵臭がするので、日本の米と日本酒の関係に似ているかなと感じました。兎に角、機会があればまた食べたいです。