Ryzen の 7040 シリーズが思ったほどつよつよではない件

7940HS, 6800U, 5825U の比較

bilibili 動画で Ryzen 9 7940HS/780M のベンチマーク結果がリークされていました。
Ryzen 6000 番台は RDNA 2 ベースの内蔵 GPU で、7000 番台は RDNA 3 ベースとバージョンアップしているようですが、GPU の性能は大差がなさそうです。
もちろん、最適化によりさらなる性能の向上は可能性も考えられますが、内蔵 GPU が Vega ベースの 5000番台から、RDNA 2 ベースとなった 6000 番台ほどの飛躍はないでしょう。
RDNA 3 により Radeon Super Resolution (RSR) や FidelityFX Super Resolution (FSR) がより超解像になる可能性も考えられますが、果たして。
DDR5 が速いとはいえ、GPU 用のメモリ速度に比べると遅いため、メモリ共有型の内蔵 GPU ではこれ以上の性能向上は難しいのかも知れません。

Ryzen 9 7940HS/780M, Ryzen 7 6800U/680M, Ryzen 7 5825U/Vega8 の TDP 25W における 3DMARK Time Spy の結果をまとめておきます。比較として 6800U と 5825U での TDP 15W の結果も掲載しました。
6800U は私が所有している AOKZOE A1 で測定した結果です。

CPU GPU TDP Score Graohics Score CPU Score ソース
R9 7940HS 780M 25W 2780 2486 8448 https://t.bilibili.com/758309109477933061
R7 6800U 680M 25W 2519 2277 6326 AOKZOE A1
R7 5825U Vega 8 25W 1420 1246 6823 AYANEO NEXT https://www.youtube.com/watch?v=ppdf89yzdYI
R7 6800U 680M 15W 1924 1766 5982 AOKZOE A1
R7 5825U Vega 8 15W 1182 1038 5530 Inspiron 16 https://www.youtube.com/watch?v=ppdf89yzdYIhttps://tabletpcnavi.com/inspiron-16-20221016/9

UMPC 向けでは TDP が 20W 未満でも高い性能を発揮すれば 7000 番台の意義があります。6800U では 18W まではTime Spy のスコアが 2200 台ですが、15W だと 2000未満になります。モバイル向けの 7000 番台が 15W で 2000以上でれば嬉しいのですが。
あるいは Stem Deck 2 が RDNA 3 ベースなら、強力なハンドヘルド UMPC が誕生するかも知れません。

ハンドヘルド UMPC は 6800U が買いでは?

AYANEO が NEXT II で 7000 番台を搭載すると予告していましたが、現状では CPU と GPU の性能向上は大幅には期待できなさそうなので、6800U 搭載機を購入しとけば良さそうです。

幸いにも、6800U を搭載したハンドヘルド UMPC はラインナップがかなり多いです。スライド式キーボードが欲しいなら、GPD Win 4 か、AYANEO Slide。AYANEO 2 か OneXPlayer は 7 インチで画面サイズと本体の大きさのバランスが良いです。8 インチでバッテリー容量も本体も大きい AOKZOE A1 は案外持ちやすいです。
OneXPlayer 2 は NINTENDO Switch のようにコントローラが外れますが重いのが気がかりです。軽さを求めるならバッテリーは持ちませんが、AYANEO AIR Plus など魅力的です。