聖剣伝説3 TRIALS of MANA が楽しくて6周した

聖剣伝説3 TRIALS of MANA がすげぇ楽しくて、6周して全主人公を制覇しました。
SFC版の頃からして、主人公によってラスボスが3パターンに分かれていますし、後戻りできないクラスチェンジなども相まって周回するのを意識した作りだったように思います。ただ、毎回レベル1からなのは結構しんどいです。リメイク版では「つよくてニューゲーム」のお陰で、お気楽に3周できちゃいます。トロフィーや実績が追加されているので、全実績を解除するには最低でも3周する必要がありますが、それでも大体50時間くらいあれば事足りるでしょう。

ストーリーやセリフ回しなどは当時のままに、ボイスの追加に伴い、道中でのキャラクター同士の掛け合いが追加されているので、パーティーの組み合わせを考える楽しみが増えています。女性三人で魔法王国アルテナに行くと楽しいですよ。
それにしても、声で聞くと ケヴィンの しゃべりかた ちょっと きつい。なんで、ほかの獣人は ふつうに話してる。どうして、ケヴィン かたこと。
逆にシャルトットは再現度がすごいでち。さすが せいとうぇんでるの びしょうじょでち!

各キャラクターを主人公にして思ったのは、リースが一番主人公っぽいなと。もちろん、聖剣伝説の正統派主人公は剣士であるデュランで、リメイク版にも特別なイベントがあります。ただ、リースは序盤のローラント城奪還や、フラミーの名付けなど、ストーリーに直接関わることが多いです。また、エンディングまで、そしてその後の目的も他のキャラクターと比べると一貫しており明確でもあります。

聖剣伝説3といえば、菊田裕樹さんの音楽ですが、リメイク版ではSFC版の雰囲気を保ちつつ、いい感じにアレンジされています。オプションでオリジナル音源でもプレイできるようになっていますが、当時の音源のままで遜色なくプレイできるのが末恐ろしいです。

3つのプラットフォームがありますが、Steam版を購入しました。Nintendo Switchだと手持ちで気軽に遊べるのですが、リングフィットと平行しているのと、Steam版の推奨環境を見たら、そこそこスペックが必要だったので、それなら美麗グラフィックで遊んだ方が楽しいのではと思い、Steam版にしました。MODも導入できるしな!(結局、導入してない)
Steam版だとスペックが許すなら4K 120FPSも可能のようですが、私の環境では快適に遊ぶには 2K 60FPSが限度でした。

ブラシュアップされた戦闘

戦闘システムは、SFC版の手触りをもとにブラシュアップされています。できることが増え、SFC版の頃にあった理不尽さがかなり軽減されています。ただし、ぬるくなったと感じる人もいるでしょう。リメイク版は難易度選択ができハードモードもありますが、そこまで難しいとは感じません。

リメイク版では、弱攻撃、強攻撃、回避にジャンプとSFC版よりもできることが大幅に増えています。間合いを取って敵を攻撃し、必殺技ゲージを貯めてそれを撃っていくスタイルはそのままに、敵の必殺技や魔法を回避できるようになりました。敵の得意技は、その範囲や軌道が予め赤く表示され、タイミング良く回避すればダメージを受けません。黄金の街道のダーツやルガーの必殺技だって回避できます。SFC版では操作を受け付けず、なすすべもなく、ただ見守るしかなかったなかった敵の攻撃群も、回避のための予備動作にとって代わり理不尽さが減っています。ただし、ジャンプにより空中が加わったことで、飛んでいる敵の対処が厄介になっていますが……。
敵の得意技の発動を阻止することもできます。SFC版でも敵を怯ませるなどして可能ではありましたが、積極的に狙うのは困難でした。リメイク版では強攻撃を織り交ぜ積極的に怯みを誘発し技の発動を阻止できるので、戦闘面での爽快感が増しています。

SFC版で不遇だった魔法はショートカットにより使い勝手が向上しました。魔法によって追尾だったり、範囲攻撃だったり、あるいは特定の軌道をもっていたりと、使って楽しくなっていますCPUも適度に魔法を使って攻撃、回復、サポートをしてくれるので雑魚処理が捗ります。ただ、物理攻撃はもっとして欲しいですけど。
また、SFC版では魔法や必殺技をかますとカウンターをしてくる敵やボスが多かったので、結局それらを使わないプレイになりがちでしたが、リメイク版では予備動作から回避できるようになったので、バンバン使えます。これに加え、リメイク版で新たに追加されたアビリティとクラス4へのクラスチェンジで、SFC版では不遇だったアンジェラが最強キャラになりました。

地味な変更として、必殺技ゲージを次の戦闘に持ち越せます。また、必殺技の打ち分けも戦闘中に可能です。レベル3つ分の必殺技ゲージがある場合に、全部をレベル3に使い切ってもいいですし、レベル1を放って、レベル2の分だけ残すこともできます。
必殺技を含めた雑魚対処
としてはリースが優秀です。槍のリーチが長く、強攻撃時の範囲攻撃も広い上に、突進力があります。怯ませやすいので、敵の攻撃をキャンセルさせやすい。また、レベル1の必殺技が空中を含めた敵を巻き込みやすく、多段ヒットするので、使い勝手がいいです。闇ルートだとレベル2の必殺技も範囲攻撃なので、連発してれば雑魚を一掃できます。

集めると楽しいアビリティ

SFC版は、レベルが上がるとステータスを選んでアップさせるシステムで、ステータスが特定の値に達したら得意技が使えるようになる仕組みでした。レベルアップしても、一つずつしか覚えないので、クラスチェンジしてステータスが十分でもレベルアップする必要がありました。
リメイク版はそのシステムを踏襲しつつ、スキルポイント制に切り替わりました。スキルポイントを各種ステータスに振り分けると、一定値ごとにステータスアップや、得意技やアビリティを取得できます。予めスキルポイントを振っておけば精霊を手に入れた瞬間から、その精霊に対応する魔法を使えます。
新しく追加されたアビリティは、取得したキャラクターしか使えないものと、パーティー全員で共有できるものがあります。また、特定のイベントをクリアして貰えるアビリティもあり、それらは「つよくてニューゲーム」で引き継げます。戦闘毎にレベル2の必殺技ゲージが溜まっているアビリティや、経験値が3倍になるアビリティなどがあるので、周回がますます捗ります。

魔法の強化とアビリティの追加で、アンジェラがバカみたいに強化されています。どれくらい強いかと言えば、リメイク版で追加された裏ボスも、SFC版にも登場するブラックラビも闇闇ルートのクラス4アンジェラがいればそれで事足ります。自身や仲間のHPを削りながら戦う必要があり、ピーキーではありますが、その威力は絶大です。

広くなったフィールド

戦闘は従来通りのシンボルエンカウント形式ですが、フィールドがエリア毎ではなく、一つの地域やダンジョンで一つのマップになり、大きく広がっています。敵に接近すると戦闘エリアが設定され、その中で戦うことになります。SFC版の一区画に近く、そのエリアから出ようとすると逃走できます。

さらに、マップとミニマップが追加されました。目的地も表示されるので、ジャドの町の出口が分からなくて困るなんてこともなくなりました!SFC版って、全体的に出入り口のグラフィックが分かりづらいんですよね……。
フィールドマップは原作を踏襲しつつ、それを3Dに興した感じになっていて地味ですが作り込みに本気さが窺い知れます。リメイク版の後にSFC版でも遊んだのですが、リメイク版のマップ構造に助けられることが何度もありました。それくらい、再現度が高いです。
ただ、3Dになったことで弊害もあります。特にマナの聖域でラスボスの配下達が入り口で律儀に待っているのが見えるのはおかしみがあります。

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律儀にリース達を待つ美獣と邪眼の伯爵

黄金の女神像が増えています。ボス前の道中には必ず配置されています。SFC版では、マップによっては黄金の女神像のあるエリアを通らずにボス戦に突入する、なんてこともありました。

UIなども大幅に変更され、使い勝手がよくなりました。そもそもSFC版のステータス画面が独特すぎです。装備変更やアイテムの下取りがSFC版に比べると格段にスムーズです。回復アイテムも倉庫から勝手に補充してくれるので助かります。ただ、そもそもアイテムが多いので倉庫からリングコマンドへの入れ替え面倒です。アイテムはカテゴリ毎に分けられてるとはいえ、数が多いので見つけるのが大変です。また、新たに追加されたアビリティも数が多いので、目的のアビリティが見つからないことがしばしあります。
リングコマンドも改善されていますが、これは廃止してもよかったんじゃないかなぁという気もします。十字キーの上下でアイテムと得意技を切り替えますが、結局最後まで上下のどちらが対応しているのが覚えられませんでした。

とてもよいリメイクでした

聖剣伝説2 SECRET of MANA の評価がイマイチだったので、本作は発売日には手がだせまんでした。しかし、TwitterにてSFC版の手触りがありつつ、それがブラシュアップされてるとの感想が多数見られ、自粛要請中のゴールデンウィークに特にやることもなかったので購入したのですが大正解でした。
手触りも良く、SFC版を踏襲しつつ遊びやすくなっていますし、周回もお気楽にプレイできるので、SFC版をやっていても、やっていなくてもお勧めのゲームです。