アメリカ車を日本で売るメリットって何?
外車が売れないと言いつつ、アメリカの車、つまりフォード、GM、クライスラーが売れないと言ってる記事で、ヨーロッパ車に関する記述はありません。
アメリカ車が日本で売れないことへの吐露なのですが、アメリカの自動車メーカーが日本で車を販売するメリットが殆ど無いように思えます。そのため、この記事の位置付けがイマイチよく分かりません。
さて、日本では外車と言えば、VWやBMWにメルセデスとドイツ車が売れているイメージです。アメリカ車に比べればヨーロッパ車は、まだ普及している気がします。
一方アメリカは日本車は健闘しているものの、ヨーロッパ車は全然売れてないイメージ。
では、ヨーロッパではアメリカ車は売れているだろうか?
というわけで調べてみた。
アメリカ車が検討しているヨーロッパ
- 自動車販売・新車登録台数 メーカー別シェア ランキング(2010年) - ヨーロッパ ACEA
- 欧米に於ける2012年度の日本車販売番付はこうなっている ! 2012年度 欧州 自動車販売台数ランキング - clicccar.com(クリッカー)
ヨーロッパでは、アメリカのメーカーであるフォードやGMがそれぞれ10%弱のシェアです。対して日本車は、トヨタでも4%程度とあまり振るっていません。次いで、日産が高くなるのはルノー傘下だから。スズキが1.4%なのは、ハンガリーに工場があるからでしょう。
ヨーロッパではVWでのシェアが最も高いです。それでも10%強のシェアで、一つのメーカーが市場を独占しているわけではありません。これはヨーロッパ全体で見ているため平均化されるというわけでもなく、イギリスやドイツなど国別で見ても最大で10%強のシェアしかありません。フランスは国内メーカーで50%を占めていますが、それでも半分は国外メーカーです。
- 自動車販売台数速報 英国 2013年 - マークラインズ 自動車産業ポータル
- 自動車販売台数速報 ドイツ 2013年 - マークラインズ 自動車産業ポータル
- 自動車販売台数速報 フランス 2013年 - マークラインズ 自動車産業ポータル
ヨーロッパはアメリカ車のシェアが高いものの、フォードのヨーロッパ部門は、アメリカ部門とは異なる方向性で販売しています*1。つまり、ヨーロッパ向けに戦略を立てて販売しています。また、元々ヨーロッパのメーカーであたマーキュリーやボルボはフォード傘下、オペルとSAABはGM傘下となっています。
つまり、ヨーロッパでアメリカ車が売れるのは、ヨーロッパ向けの車を販売店しているからでしょう。
日本のメーカーは健闘しているが、ヨーロッパは振るわないアメリカ
アメリカで最もシェアが高いのは17%のGMで、次いで16%のフォード。3位に14%のトヨタ、4位が12%のクライスラー、5位がホンダで10%。日産も8%と検討しています。
対してヨーロッパ車はBMWが2.8%、VMが2.5%、とシェアはかなり低いです。ルノーは二度参入にし二度とも撤退しています。BMWやVWのシェアはは、昨今アメリカでシェアを伸ばしてきた韓国の現代の4.7%にも及びません。
日本のメーカーが検討しているのは、アメリカの工場が生産しているから。
ヨーロッパのメーカーがアメリカで振るわないのは昔からで、ルノーなどはアメリカへ二度進出し、二度とも撤退しています。