「硫化水素発生なんて教科書に載ってる」というツッコミは的を射ていない

硫化水素の発生法の書かれた書き込みを削除するように京都府警がプロバイダに要請した件に対して、「硫化水素発生なんて教科書に載ってる」は的を得ているのか。
硫化水素を発生させて「腐卵臭」を確認する実験は中学校でやります。中学生レベルです。しかし、混ぜれば硫化水素を発生させる製品名までは書いていない。そもそも、科学に興味の無い人なら製品に何が入っているかなど先ず知らないし知ろうとも思わないだろう。
硫化水素の発生方法は確かに教科書に載っている。しかし、具体的な製品名や発生方法、ましてや効果的に自殺できる方法までは教科書には書かれていないわけでだから、「硫化水素の発生方法は教科書に書かれている」とは言えない。

また、上記のように硫化水素発生による巻き添え被害も報告されている。また、やろうと思えば殺人にだって使える。何かいても良いけど、書いた本人はそこまで考えて書いているのか。このような被害が出ても、硫化水素の具体的な発生方法の削除要請を言論の自由の侵害だとか、言論統制だとかいえるのか。

何というか、ハサミの使い方をきちんと教える事の方が重要で。リテラシーというか倫理観も教育しないとダメだね。また、硫化水素自殺の被害を防ぐには? で書かれるように実際にはそんな楽に死ねるわけではないので、「楽に死ねるよ」なんて最初に書いた奴は本当に悪魔だと思うね。

硫化水素は火山付近で稀に中毒者が発生するように中和なんて考えずに逃げるしかない。発生意中の部屋に知らずに入る訳ですから逃れようが無いのですよね。
ちなみに、中和で思い出したけど酸とかアルカリを被った際に「中和しなくちゃ!」って人がいますけど、中和する暇あったら大量の水で流しましょう。