JOJOが科学雑誌の表紙に!?

JOJOこと、荒木飛呂彦先生の描かれたイラストが、アメリカの生物系科学雑誌である「Cell」のVolume 130 Issue 5: September 7, 2007の表紙を飾ることに。ちなみに、権威はかなり高い。学術論文にはインパクトファクターと呼ばれる指標がある。インパクトファクター=論文の引用件数 / 論文の本数 で計算され、引用された論文が多いほど高くなる。つまり、引用される数が多い=参考になる、基礎となる、要となる論文が多いというわけで、与えた影響が大きいのでインパクトファクターと呼ばれるわけです。
Cellの2006年のインパクトファクターは29。一度は聞いたことがあるだろうSCIENCEは30で、NATUREが27。医学・生物系はインパクトファクターが概して高くなる傾向にありますが、それを差し引いても十分に権威のある雑誌です。

自然科学研究機構 生理学研究所瀬藤光利准教授 らの論文が表紙を飾ることになり、荒木先生のファンだった准教授が知人のつてて、描いてもらったとのこと。
准教授らは神経伝達に直接かかわる他のたんぱく質を分解するたんぱく質を発見。そのたんぱく質を壊し屋を意味する「スクラッパー」と名付けた。荒木先生はそれを受け、スクラッパーをスタンド化した模様。
きちんと、CellのCover Captionにも、説明が書かれていて吹いた。

Japanese manga artist Hirohiko Araki created the cover image with scientific direction from Drs. Setou and Ageta.


表紙はなんかアメコミ風。ページをめくると、JOJOが始まりそうな雰囲気だ。専門は全然違うけど、この号だけ欲しいなぁ。
ちなみに、論文の内容については 脳内の壊し屋タンパク質を発見 が詳しく、図4. SCRAPPER(壊し屋)がRIM1にユビキチンを付加するモデル図(漫画家・荒木飛呂彦氏によるCell誌カバーデザイン) でモデル図として利用。