亀田興毅の功罪は、分かり易い試合が出来なかった点

亀田興毅の世界戦については、あんまり触れないでおこうかなと思ったんだけども。今回の件で一番の問題は、アレだけのビックマウスを叩いておきながら、誰もがスカッとする内容で勝てなかったことだろう。
そもそも、亀田興毅は大口を叩くが、試合ではすっきり勝つというというキャラクターで売ってきました。亀田の試合を見る人は、圧倒的な強さで亀田が勝つのを見たいのです。そして、その圧倒的な試合を見てすっきりしたい。多くの視聴者はそんな亀田が見たいので、格下としかやってないとか、やらせだとか、そんなことはどうでも良いのです。
現代の日本において何が求められているかと言うと「分かり易さ」で、それは先の小泉純一郎が大勝した2005年の衆議院選挙を見れば明らかです。つまりマスコミをはじめとし、人々は「分かり易い」試合を求めていたのでしょう。しかし、今回の微妙な判定。ボクシングは微妙な判定の場合、ホームが有利とも言いますし、それ故亀田が勝てたのでしょうが、それはマスコミをはじめとする人々が求めたものじゃなかった。折角試合を見たのに、すっきりしない試合を見せられたことによるモヤモヤこそが、今回の騒動の一因だとも思うのです。だから、TBS以外のテレビ局が疑惑の判定を検証したり、ワイドショーで話題になるのだろう。
亀田ならすっきりと白黒はっきりした、さらに素人にも分かり易い試合を見せてくれると期待した人々の失望が今回の件なんじゃないかなぁ。負けるなら負けるで、壮絶に負ければ良かったのさ。恐らくその方が、今の状況よりもチヤホヤされたんじゃないかなー。
ネットでの批判はまた別物かなと思うのだ。