VRヘッドセットで180度エロ動画を試してみた

具体的なエロ動画やサービスの紹介はありません。なので、パンツを下ろした人は履き直して下さい。

Oculus Questにて180度や360度動画のアダルドビデオを見たらどんな感じかと、FANZA や海外サービスのサンプルを試してみました。端的述べれば、没入感はすごいですが、ちょっとした要素で下がってしまいます。また、自分の好みに合致しないと萎えるのですが、数が多くないので探すのも手間です。好みの問題ですが、私にはゲームの方が向いているかなと感じました。

解像度が高ければ没入感も高い

先ず、解像度が低いとお話になりません。これはエロに限りませんが、解像度が低いと見るに堪えません。
解像度が高ければ、臨場感がはんぱないです。相手が目の前にいる感覚があります。そのせいなのか、VRでは選り好みが激しくなりました。VRでないビデオであれば、より広いストライクゾーンでも大丈夫なのに、VRだとそのストライクゾーンが狭まっています。
高解像度が必須なので、ファイルの容量も大きくなります。10分で2GBくらいになります。回線が貧弱だとストリーミング再生は難しいでしょう。

モザイクで気が散る

ストライクゾーンが狭くなる以外にも、没入感を下げる要素が多々あります。先ず、モザイクが視界に入ると非常に萎えます。局部が見たいわけではなく、モザイクがあると現実に引き戻され賢者タイムが発動します。モザイクがチラチラと目立つのもあり、気になって仕方なく、そのため没入感が圧倒的に低下しまう。せめて、ぼかしにして欲しい。攻殻機動隊のように脳内ハックされ、局部にモザイクが強制的にかけられるシチュエーションを想像することも可能ですが、ちょっとレベルが高過ぎる妄想でしょう。一方で、男性の局部が見えても自分のものとは異なるのでやっぱり没入感が下がります。

視点が固定される

個人的に嫌なのはキスシーン。顔を近づけられると焦点が合わなくなるので、やめて欲しいです。私はメガネをかけており、さらに乱視が入っているのですが、裸眼なら近距離でも焦点が合うんですかね?あるいは、自分が近視だからキスをするくらい近くても焦点が合うだけで、普通は合わないのかな?
視点が固定されているのもいただけません。体勢が固定化されるため、自分がマグロになる必要があります。騎乗位や後背位が好みならいいのかもしれません。男性が動く場合は様々な障壁が考えられます。ビデオ内の動きと自身の動きが同期するとは限りませんし、視点が動くため酔いやすいと考えられます。

好みの問題

個人的にはCGの方が好みですが、多くは同じ動きの繰り返しで動画も短いのが残念です。その中でも、壁に掛けられた鏡での後背位は、同じ動くの繰り返しでありながら色々な視点が見られて上手い演出だなと思いました。
視点やモザイクに好みの問題を考えると、180や360動画よりも、VRを主体としたゲームの方が満足できそうです。180や360動画は臨場感はあるので、ライブやGoogleストリートビューなどには向いているのですが、ややアクティブな要素のあるアダルトビデオには不向きに感じました。体勢を変えたり、色んな角度から見たりすることを考えるとゲームの方が合っているでしょう。しかしながら、Oculus Quest 単独で動作するものはほとんどありません。現状では、Oculus Linkl で「カスタムオーダーメイド3D2」や「VRカノジョ」などが最適なのでしょうが、PCに接続するのがやや手間です。
あるいはインタラクティブ=双方向性のコンテンツも向いているでしょう。最近、アダルトチャットで活躍するVTuberが海外で爆誕、人間のポルノ配信者が嫉妬に怒り狂うほどの人気ぶり - GIGAZINE なんて話題もありました。VR風俗もあるそうなので、この辺の分野はまだまだ発展しそうですね。

解像度は正義だが、没入感を下げる要素が多すぎる

解像度さえ高ければ没入感があり興奮しますが、萎えさせる要素が多すぎると感じました。視点は固定されているし、モザイクがあると気が散るし、なくても局部は自分のものではない。臨場感がありすぎるせいで、自分のストライクゾーンが狭まってしまう。そもそも、二次元の方が好きなので向いてないってのあるんでしょうが、まだまだ喰う分の余地がある分野だなと思いました。
これはエロに限らず、180や360動画を用いた映像演出全般にも共通することだと思います。例えば、演者の視点で演劇を見ることも可能で、現状では物珍しい演出ですが、それが面白いかは別問題です。縁者視点でやるならば、アクロイド殺しが面白そうです。
演劇であれば、観客席の色々な位置から見られる仕組みの方が単純ですが楽しめると思います。その点で、ライブなどと相性が良いと感じました。
動画に関しては、ジェットコースータなど視点が固定されいて、風景がめまぐるしく変わるものが向いてます。この点でオリエント急行も向いているでしょう。

高度にARやVRが進化した時代が生むのはコミュニケーションの断絶か共有か

それでも私はブログを書く(副題)

副題を覚えておいて欲しい。

Twitterでは「見せたい」と「見たい」でアンケートを取っていたが、「見る、見られる」と「見せたい、見たい」とではややニュアンスが異なるように思う。どちらにせよ、それぞれ異なり権利であり、どちらが優先されるべきかはケースバイケースであると考える。今のところは、プラットフォームの管理者に委ねられる問題であろう。ただし、深津氏が指摘するように、この関係性はテクノロジーの進化によって「見る」、「見たい」側の権利も確立できるようになっていくため、これから顕在化していくように思われる。

基本的には、VR、AR、MRによる空間においても、人間同士のコミュニケーションならばパブリックな場として扱われるであろうから、公序良俗に反する姿は「見せたい」側にしても「見たい」側にしても、アウトとして規定されるだろう。つまり、現実世界の倫理観が踏襲される。

深津氏は「裸眼で見ることが失礼」なるかも知れないと予測しているが、私は「見たい」側も「見せる」必要があると考える。「見せたい」と「見たい」は一方向ではなく、相互関係の上で成り立つものだ。「見たい」側もまた「見られる」存在である。これまでは「見せたい」側が、その姿によって信頼関係を築いてきた。これからは「見たい」側が、どのようにどのように「見たい」かを明かすことも、信頼関係を築く上で重要になってくるように思う。

「見せたい」権利のためのツール

「見せたい」権利や、それに対応するツールの方がありふれている。化粧やファッションは、「見せたい」権利のためのツールである。美容整形は、その延長線上で発展したと捉えることもできよう。最近ならば、写真の加工も巧妙になっているし、動画であってもフィルタを通せばリアルタイムで美少女として配信できるようになっている。
これらのツールは「見る」側にとって不可逆性のフィルタとして機能していた。Adobe は加工された顔を検知してさらに元に戻す技術を提供しているし、化粧を無効化することだって可能である。これらは「見たい」権利のためのツールである。

「見たい」権利のためのツール

VR、AR、MRによって「見せたい」自分を実現できる。その一方で、見る側も世界を「見たい」ように見ることができる。
VR、AR、MRは、「見せたい」ツールにもなり得るし、「見たい」ツールにもなる。「見せたい」と比較して「見たい」ツールの少なさから考えると、「見たい」ツールとしての比重が大きいように思う。つまり、フィルタを通して世界を「見たい」ように見ることができるようになる。しかし、人は元々個別のフィルタを通して世界を見ているのではなかろうか。皆が同じ世界を見ているわけでは無い。「赤色は赤か」という哲学的な問題以前に人は見たいものを見るわけで、VR、AR、MRにより、その違いが一層際立つだけとも言える。ディズニーリゾートへ行っても、同じような体験をするわけではない。ショーが楽しみな人、アトラクションに乗りたい人、建物に興味がある人などなど、人によって様々だろう。同じ花を見ても、名前を知っている人、詳しい生体を知っている人、のように前提知識による解像度も異なってくる。
逆に、VR、AR、MRを通して相手の見ている世界を共有することで、逆に相互理解が深まる可能性だってある。現在でも人がどこに注目しているかを検知できるし、また画像から花の名前などを検索できるようになっている。何を見ているのか、どのように見ているのか、つまりフィルタによってお互いの解像度を近づけることも可能になるだろう。
例えば、私だったら色覚異常フィルタを通して世界を見たいし、その権利は阻害されるものではないと思う。仮に、色覚異常フィルタを通されて見たくない!と言われたところで、私はその人が「見せたい」ようには「見て」はいないのだ。あるいは、私は著しく目が悪く、メガネ無しではものがはっきり見せない。「見られる」権利としてメガネを通さないことを主張されても、メガネ無しでは私はその人が「見せたい」ものを見ることができない。

「見せたい」と「見たい」の信頼関係

「見せたい」、「見られたい」側が、「見る」側のフィルタを制限した場合、必ずしも「見せたい」ものが見せられるわけではない。その点で「メガネ」は目が悪いことの象徴であり、「見せたい」側も目が悪いのだと判断できる。「色覚異常フィルタ」を使用しているのを見ることができれば、「見せたい」側も私が色覚異常であることがわかるであろう。

コミュニケーションは信頼の上で成り立つ。人は見た目で判断されるという。VR、AR、MRならば、エバターの姿で判断されるわけで、公序良俗に反する見た目は信頼関係を構築しづらいだろう。一方で、「見ている」側も、世界をどのように見ているかをある程度オープンにした方が信頼関係を築きやすいのではなかろうか。相手をそのまま見ているのか、特定のフィルタを通しているのかなどで、「メガネ」や「コンタクト」は現実世界ではそのようなフィルタとしても機能している。インターネットも同様で、Twitterならば、フォロー数や、鍵なのか、実名なのか、ブロックされているのかなどによって、信頼性をある程度判断できる。つまり、VR、AR、MRにおいても、ステータスや使用しているフィルタを表示することで、お互いの信頼性を担保できるだろう。
もちろん、全てのステータスやフィルタを表示する必要は無い。どのようなアバターを選ぶかと同じようにそれらのステータスも「見せたい」権利であろう。また、パブリックな場で管理者が禁止したとしても、過激なフィルタを通して「見る」ことは可能だ。それは内心の自由だろうし、口外したりしてばれなければ問題にはならないだろう。ただし、フィルタを通して見ている以上、態度などに現れてくるだろう。その時に、どのような信頼を勝ち得るのか。

ライブラの世界

VR、AR、MRは神山健治の「東のエデン」のようにステータスを表示できる世界でもある。否が応でも見られる世界だ。一方で、そのステータスをどこまで表示すべきかは問題である。また、そのステータスがどこまで正しいのかもリテラシーであったり、情報管理の問題でもある。
「見たい」と「見せたい」で考えれば、ステータスをどこまで「見たい」のか、どのように「見せたい」のかの問題でもあるし、結局は相互問題である。「見たい」側も見せる必要があるし、「見せたい」側だってどのようにどのように見られているかをより一層意識せざる得ない。
VR、AR、MRは個人間を断絶する技術のように思えるが、どのように見ているかを共有、あるいは示せれば、世界をどのように見ているのかを共有できる可能性もある。私は、どのように見ているかを共有したい。だから、ブログをずっと書いてきたし、読みもするのだ。

Skyrim VR をやったら、膝に矢を受けたら冒険者を続けられないと異世界転送を実感した

春節の項、Steam にてセールありて、Skyrim VR を購入す

Oculus Quest を手に入れたところ、ちょうど Steam で春節セールが始まって Skyrim VR が2,400円くらいだったので気がついたら購入してたんですよ。Beat Saber ですら買うの躊躇してるのに。
何度目だ Skyrim というわけで、PS3版から数えて5個目の Skyrim です。

長年ゲームの中に入りたいと思ってきました。それは多くのゲーマーにとっても夢だったでしょう。Skyrim VR で遊んでみて、それに大きく近づいたなと体感しました。これまでもグラフィックの向上でその壁は何度か越えてきましたが、VRはとても大きな二次元の壁をぶち破ったと実感できました。

Skyrim VR異世界転送

Skyrim は何回もやってますが、VR だと全くの別ゲーですね。全然違う体験。これまでモニター越しに見ていた世界へ入った感覚でまさに異世界転送。
ゲーム内のカメラが頭の動きに追従するだけなんですが、たったそれだけのことで馬車で処刑場に連行されるオープニングが「ぶらり馬車からの旅」に早変わりですよ。行き先は処刑場ですが、上級王フルフリックと一緒に馬車に揺られるのも乙なものです。
自分が処刑される順番が回ってきて、絞首台に首を垂れたら目の前にさっき斬られた囚人の首が落ちててびびります。落ちてるのはモニター越しで何度も体験してるけど、VRで見るとやばさが際立ちます。処刑される直前にドラゴンがやってきて九死に一生を得ますが、これがまぁデカい!ドラゴンの騒ぎにかこつけて逃げ出すところでようやく自由に動き回れるようになりますが、塔の壁をぶち破ったドラゴンとにらめっこしたり、翼をかいくぐったりと、滅茶苦茶スペクタルです。ニューゲームの度に繰り返してきましたが、こまで映画さながらだったとは。

その後、戦闘のチュートリアルを兼ねた脱出劇が始まります。コントローラーを振ると武器も一緒に動きますが、その動きや当たり判定は割と大雑把です。Skyrim の戦闘はもともと大味なので、VRの戦闘が大雑把でも許される感じがあります。Skyrim では主に弓矢で遊んでいたのですが、VRだと弓矢の狙いが難しくなってるので、早く「鷹の目」を取得したい。
砦の地下から洞窟を抜け「へ スカイリム」。外に出ると、Skyrim こと山の稜線がよく見えます。Skyrim はその名の通り、山の稜線が常に視界に広がって……いるはずなんですが、モニターだとなかなかそこまで目が行きません。VRだと視野角が広く、遠近感もあるので遠くの方に Skyrim があるなと感じられます。

VRで驚いたのは、色んなもののサイズ感。ドラゴンの大きさもですが、そこら辺に生えている針葉樹の大きさがよく分かります。自分の等身と比較できるので、大きさが分かりやすいのです。巨人もマンモスもめちゃくちゃでかいのはモニター越しでも分かるのですが、ドラゴンズリーチの天井がすごく高いとか、宿に飾られている鹿の首がものすごいでかいとか、VRで実感してびっくりしました。

まさに世界の中に入ったような感覚で、すっごく楽しいのですが、基本的には立ってプレイするように調整されてるので、膝に矢を受けたら冒険者を続けるのは大変でしょう。そりゃ衛兵になるなと実感できました。思ったよりVR酔いはしませんが、予想してない小さな段差につっかえた時や、階段を登る時に段差をガン見してると覿面に酔います。ヘッドセットが重く首に負荷がかかり、顔に密着させる必要もあるので長時間はプレイできません。

VR用ではないがVR向けのコンテンツ

SkyrimVR 向けに作られたゲームではありませんが、VR に向いた環境型のコンテンツだと思います。
オープンワールドの世界が作り込まれているので、その世界にカメラを置きVR用に出力すれば中に入り込めます。もちろん、移動とか戦闘などをVR用に調整する必要はあったでしょう。その一つが移動方法で、VRコンテンツによくあるテレポートか、スティックによる直接移動が選べます。身体の回転もスティックで行いますが8方向毎の回転か、シームレスに回転する方式を選べます。私は、スティック移動のシームレス回転を選びました。テレポートの方がスムーズですが、ちょと味気ないと思います。
VRの恩恵として感じたのは、錬金素材の蝶を採取しやすかったこと。飛んでいるのでコントローラーだと取るのが難しいですが、VRだと手を伸ばすだけです。ちょっとした工夫ですが、トラッキングもゲームの中にいる感覚を醸し出すには重要でしょう。弓だと実際に射るようにコントローラーを動かす必要があるので楽しいです。サイトがないので、全然鹿が狩れませんけど。

モニターを超えて

常々ゲームの中に入ってみたいなと思っていました。ゲームシステムの工夫や、特別なコントローラーの使用、あるいはグラフィックの向上により、ゲームへの没入感を高めることはできますが、これまでに完全に中に入ったなと感じるまでには至りませんでした。たとえばシーマンはテレビの中で飼っている感があり、モニターを超える必要はありません。
もちろん、想像力をかき立てることはできますが、眼前にある圧倒的なリアリティの前には無力です。その点で、VR は本当にゲームの中に入った感じが高いです。

昔からゲームの中に入ってみたかったので、ゲームセンターではバーチャコップなどのガンシューティングをよく遊んでいました。ただ、これはゲームの中に入っているというよりも、実際の所は的が動くよくできた射的です。レースゲームやらDDRなども同じで、プレイヤーの動きをゲーム内に反映させゲームの中に入っていくアプローチです。Wii などもこのアプローチであり、Switchのリングフィットアドベンチャーもそうでしょう。これらはどちらかというと、拡張現実のアプローチかなとも思います。

これまでにゲームの中に入っていく壁を越えたなと感じたゲームは、PS の「ジャンピングフラッシュ」や「メタルギアソリッド」、PS3の「アサシンクリード2」に「Skyrim」です。当然のように、Switch のゼルダの伝説である「ブレス・オブ・ザ・ワイルド」もそうです。

「ジャンピングフラッシュ」はウサギ型ロボットで三次元空間を飛び跳ねるシューティングゲームで、その跳躍感に魅了されPS本体を購入したほどです。特に高所からの落下がリアリディがあり、恐怖すら感じます。「メタルギアソリッド」ではステージの作り込みに圧倒されました。
アサシンクリード2」では、実在する都市の再現と、圧倒的落下感に驚かされました。先の「ジャンピングフラッシュ」と「メタルギアソリッド」足し合わせた感じ。フィレンツェとかベネチアをテレビや絵画で見る度に既視感があり、そこの通りを曲がると大聖堂があるなどと位置関係が分かってしまうのです。
これらのゲームにおいて中に入ったなと感じられたのは、世界の作り込みもありますが、視点の移動とキャラクターの状態を把握しやすかったからってのもあります。キャラクターの状態とは、「アサシンクリード2」ならば立っているのか、壁に張り付いているのかなど。「ジャンピングフラッシュ」ならばウサギ型ロボットがどこを向いて、どの方向に弾を撃てるのかなどがそれに当たります。二つのゲームは、視点がそれぞれFPSとTPSに当たりますが、それぞれに一長一短があるためゲームの中には完全に入り込むには至りません。

遠隔操作しているにすぎない

「ジャンピングフラッシュ」はFPSというか、コックピット風の視点です。実際はロボットの鼻先あたりにカメラを付けた視点です。古いゲームなので、視点を動かしながらの移動はできませんが、そのようにしか操作できないロボットであると考えれば納得感はあります。納得感はありますが、結局はモニター越しに遠隔操作しているのと何ら変わりません。

FPSやコックピット視点は、一見するとプレイヤーの視点と一致していそうなのですが、ズレがあります。このズレは視野角の狭さや視覚の追随性の低さなど、プレイヤーの身体性とゲーム内の動きが同期していないため生じます。
FPSでは、古くはカメラが固定されていましたし、現在もカメラをコントローラで動かす必要があります。視野角も狭いので、カメラを意識して振らないと視野を確保できません。現実世界では簡単にできる横を見ながら前に進む、頭を振って周りを確認する、なんてことをゲーム内でやろうとすると途端に困難で面倒になります。FPSでは主に視点の追従性がプレイヤーについていかないため、ゲーム内の動きとプレイヤーのやりたい動きがマッチしていないのです。また、キャラクターの状態を今一つ把握できません。例えば、FPSではキャラクターの位置関係を把握しづらいため、建物のヘリや崖っぷちに立っていると、落ちないように移動するのが骨ですが、TPSならその心配は減ります。また、立ち、しゃがみ、匍匐と三つの状態がある場合、FPSでは視点の高さの他、アイコンでその状態を示すのがスタンダートですが、TPSならキャラクターを見れば一目瞭然です。TPSの方が、キャラクターや機体の向きや状態を把握しやすく、FPSよりも広い視野を確保できます。しかし、常に車体や人のケツを眺め続けるため没入感はFPSよりも低くなります。
FPSにしてもTPSにしても、キャラクターの身体性とプレイヤーの身体性がシンクロしないため、初代バイオハザードのリモコン操作のようにキャラクターを遠隔操作している感覚から抜け出せないのです。

視線と動作の追従

ゲームの中に入り込むには目からの情報の質を向上させなくてはなりません。そして、プレイヤーの動きをゲーム内と同期する必要があります。VRならば、カメラと視線は同期していますし、コントローラの動きもトラッキングできます。外部センサーを使えば、身体の動きすらもトラッキング可能。画質も重要です。VRで360動画を見ても画質が高いほど没入感があります。当たり前ではありますが、これが既存のゲームとは違うところだなと実感できました。
VRゲーム、面白くはあるんですが長く続けるのは結構つらいです。身体が疲れるのは、リングフィットアドベンチャーで鍛えるにしても、VRを見続けるのが辛いです。また、ヘッドセットが重く、顔にくっつけるように装着するので、長時間プレイするのは向きません。まだまだ、一般に普及するには時間がかかるかなぁという印象。
また、無線化は必須でしょう。Oculus Quest で Stema VR 対応ゲームを遊ぶ方法として、ケーブルで繋いだ Oculus Link と無線で利用できる Virtual Desktop があります。Virtual Desktop で Steam VR を利用できるようにするのがやや手間ではありますが、一度セットアップしてしまえば、起動も簡単でケーブル無しで遊べる Virtual Desktop の方が快適です。

日本だと、VRを遊ぶためのスペースを確保するのも大変です。アメリカだと部屋が広いので、その点が問題になることはないでしょう。「起きて半畳、寝て一畳」とは言いますが、VRだと 1.8 m × 1.8 m の最低「二畳」で、快適にプレイするなら、床に何も置いてない「四畳半」は欲しい所です。高速回線があって、そこそこ広いスペースを一時的に借りようと思っても案外無いなぁと。

3Dモデルや結晶構造をOculus Questで見る

追記:改定版:3Dモデルや結晶構造をOculus Questで見る - 最終防衛ライン3 を新しく書いたので、参考にして下さい。

先日、Oculus Quest を購入しました。以前から、自分で作った3Dモデルとかタンパク質などの結晶構造をVRヘッドセットから見たかったので、環境を構築してみました。
とりあえず3Dモデルを見るだけなら、Oculus Quest から Oculus Link 経由で、Blender XR を使うのがお手軽でした。Oculus Rift の他に HTC Vive や WindowsMR にも対応しているので、これらのヘッドセットでも同様のことができるはずです。

Oculus Home にインポートしたり、Unity を利用したりする方法もありますが、見るまでに少々手間がかかります。

私の環境

VRヘッドセット:Oculus Quest

モデル名 Aero 14 ( i7-7700HQ) Gigabyte
CPU i7-7700HQ 7th Gen Kabylake
GPU GTX 1060 6GB VR
ストレージ SSD 512GB M.2 SATA
メモリ DDR4 2400 16G 32GBまで可

3Dモデルの閲覧:Blender XR | MARUI-PlugIn https://www.marui-plugin.com/ja/blender-xr-2/
CIF/PDBファイルの変換:UCSF Chimera Home Page http://www.cgl.ucsf.edu/chimera/

Blender XRで3Dモデルを見る

Blender XR の利用は、MARUI-PlugIn から Blender をダウンロードし、対応するVRヘッドセットのDLLファイルを Blender と同じフォルダに格納するだけです。ちなみに、Blender のバージョンは 2.8 となっています。

ダウンロードした Blender を起動し、モデルを読み込み、Window から New VR Window を起動します。Blender 以外で3Dモデルを作製した場合も、Wavefront OBJ (.obj) や Collada (.dae) で出力し、Blender へインポートするだけとお手軽です。

Blender XR で結晶構造を見る

タンパク質などの結晶構造は非常に複雑で、三次元画像をディプレイで見られるようになった現在でも全容を理解するのが骨です。その点、VR内だと立体的に見え、角度や大きさも変えられるので、全体から細部までつぶさに観察できます。きっと、VRを利用した結晶構造解析に関する研究とか進んでいるのでしょう。

今回はお試しで、美しき毒タンパク質・ヘモリシン : 有機化学美術館・分館 を見てみました。
先ず、Protein Data Bank (.pdb)ファイルを RCSB PDB - 7AHL: ALPHA-HEMOLYSIN FROM STAPHYLOCOCCUS AUREUS からダウンロードします。
Protein Data Bank (.pdb) は、Blender には対応していないので変換が必要です。
そこで UCSF Chimera Home Page を利用して、Collada dae (.dae) へと変換しました。Collada dae (.dae) を Blender でインポートすれば、VRヘッドセットで閲覧できるようになります。Crystallograhic Information File (.cif) も同様の手順で変換できます。
UCSF Chimera は Wavefront OBJ (.obj) の出力に対応しているはずなのですが、なぜか上手くいきませんでした。

研究者のためのCG作成術②(VESTA編) | Chem-Station (ケムステ) では Crystallograhic Information File (.cif) を Blender で読み込むために VRML file (.wrl) へ変換する方法が紹介されていますが、Blender 2.8 が VRML file(.wrl) のインポートに対応していないので利用できません。一応、プラグインもありますが、表面情報なども失われるので、お勧めしません。

Blender XR 以外の方法

VR向けの3DCG作成ソフトを利用する手もあります。Gravity Sketch は Oculus Quest にも対応しており、クロスバイなので Oculus Rift 版を Oculus Link からも利用可能とお得です。Wavefront OBJ (.obj) を読み込めますが、有料なので今回は見送りました。

3Dデータを glTF 2.0 (.glb) として出力して、PC の Oculus Home 内にある _Importフォルダへぶち込めば、Oculus Home の部屋にインポートして眺めることができます。ただし、ファイルサイズが 15 MB までなので、タンパク質の結晶構造だと容量削減などで一手間かかります。

Unity でも 3Dモデルを扱えますが、VR空間を体験するのには向いているけど、モデルを見るだけだと手間がかかりすぎるので今回は試しませんでした。そもそも、私が Unity を導入していないので、サクッと試す環境にない。Unity を含めてじっくりと遊んでみたい。

ちなみに、PlayAniMaker も興味あります!

センター試験は雪の特異日だったのか

平成2年(1990年)から始まったセンター試験も、31年目となる令和2年(2020年)で終了となり、来年からは大学入学共通テストに切り替わる予定です。センター試験と言えば雪のイメージがつきものでしたが、実際に雪は多かったのでしょうか。日本海側など普段から雪の多い地方で比較しても意味が無さそうなので、独断と偏見で、東京、名古屋、京都、大阪、広島、福岡の6地点において、センター試験の日に雪が降ったかを調べました。比較として、1月の雪が降った日も載せています。

降雪の有無は 気象庁|過去の気象データ検索 から試験に影響があると思われる昼間のみを集計しています。「みぞれ」は雪に含めていません。夜間を含めても確率はあまり変化しないと思います。試験日は 大学入試センター試験 - Wikipedia
から確認しました。センター試験は計31回で、日数はその倍の62日。2020年1月19日まで計上したため、1月の日数は31年と19日分で949日となります。

東京 名古屋 京都 大阪 広島 福岡 6地点
センター試験の降雪日 6 7 8 6 8 3 38
割合 (%) 9.7 11.3 13.0 9.7 13.0 4.8 10.2
1月の降雪日 36 69 121 50 140 111 527
割合 (%) 3.8 7.3 12.8 5.3 14.8 11.7 9.3

6地点で比較すると、センター試験および1月に雪が降った割合は10%前後でした。つまり、特にセンター試験で雪が降っているわけではありません。ただし、東京に着目すると、センター試験の日に雪が降ったのは9.7%で一月に雪が降る割合の3.8%よりも高いので、特異日と言えそうです。福岡はその逆で、なぜかセンター試験の日に雪が降っていません。以下に各地点の天気を載せておきます。

西暦 東京 名古屋 京都 大阪 広島 福岡
1 1990 13 曇一時雨後晴 晴一時雨 晴時々雨 曇時々晴一時雨 晴時々雨 曇時々晴
14 曇時々晴 晴後曇 曇時々晴 曇時々晴一時雨 晴一時薄曇 曇一時雨
2 1991 12 みぞれ一時曇 晴後曇 曇時々晴一時雨、あられを伴う 晴時々曇、雷・あられを伴う 曇時々雨後晴 晴一時雨、みぞれを伴う
13 晴一時曇 晴時々曇 晴時々曇 曇時々晴一時雪 晴一時曇
3 1992 11 快晴 快晴 晴一時曇
12 曇一時雨後晴 晴一時曇
4 1993 16 雨一時曇 雨後曇 曇一時雨後晴 晴時々雨
17 晴一時曇 曇時々晴一時雨 曇時々雨後晴 曇一時晴 雨後曇
5 1994 15 快晴 快晴 曇一時晴 晴一時曇
16 晴後薄曇 快晴 晴後一時薄曇 晴一時曇 晴時々薄曇
6 1995 14 晴一時曇 晴後曇時々雪 曇時々雪、みぞれを伴う 晴一時雪 曇時々晴一時雪
15 曇時々雪一時晴 曇時々雪一時晴 曇時々雨一時晴 晴後曇一時雪 晴一時曇
7 1996 13 晴後一時薄曇 晴後曇
14 晴一時薄曇 曇後一時雨 曇後時々雨 雨一時曇 雨一時曇
8 1997 18 曇一時雨 晴時々曇 曇後晴 晴一時曇
19 晴後一時曇 曇時々晴 晴一時薄曇 曇時々晴
9 1998 17 曇一時雨 晴一時薄曇 晴後曇 曇一時晴、霧を伴う 曇一時雨 曇一時雨
18 曇一時晴 雨後一時曇 曇一時雨 曇時々雨一時晴
10 1999 16 曇一時雨後晴 晴時々曇 晴後曇 晴時々曇 曇一時雨
17 快晴 曇後一時晴 晴時々曇 晴時々曇
11 2000 15 曇時々晴一時雨 晴後時々曇 晴後曇 晴後曇 曇一時晴
16 曇一時晴 曇後時々雨 曇後一時雨
12 2001 20 曇一時雪 曇後大雪 雪一時曇、みぞれを伴う 雨一時雪 雨一時雪、あられを伴う 雨一時曇
21 快晴 晴時々曇 曇時々晴一時雨
13 2002 19 晴後薄曇 薄曇 薄曇時々晴 晴一時薄曇
20 曇一時晴 晴後曇 晴後曇 晴時々薄曇 曇一時晴後雨
14 2003 18 晴一時曇 雨後晴 曇時々晴一時雨 曇時々晴一時雨 曇一時晴 曇時々晴
19 曇後一時雨 曇後時々雨 曇一時雨 曇後時々雨 雨時々曇一時晴
15 2004 17 曇時々雪みぞれを伴う 雪後時々雨 雨、みぞれを伴う 雪後雨 晴一時雨
18 晴一時曇 晴後一時薄曇 晴後曇 雨時々曇
16 2005 15 曇時々晴 雨一時曇 晴後曇 雨時々晴、雷を伴う
16 曇後雨 曇一時晴 曇時々晴 晴後曇、霧を伴う みぞれ後雨、あられを伴う
17 2006 21 曇一時晴 雨時々曇
22 晴後一時雨 晴後曇 晴後時々曇 晴一時曇 晴一時雨
18 2007 20 曇後雨あられを伴う 曇後晴 曇一時晴 晴一時薄曇 晴時々曇
21
19 2008 19 薄曇時々晴 薄曇時々晴 曇一時晴
20 曇時々晴 曇後雨 薄曇 みぞれ一時雨
20 2009 17 快晴 曇後晴 晴後時々曇 曇一時晴
18 曇一時雨 薄曇後雨 曇後時々雨 曇後時々雨 曇時々雨
21 2010 16 快晴 曇一時雪後時々晴、みぞれを伴う 晴時々曇
17 快晴 晴後曇 快晴
22 2011 15 薄曇 曇後一時雨 曇後一時雪、みぞれを伴う 曇後一時雪 雨後曇一時雪
16 雪一時曇 雪時々晴 雪一時晴
23 2012 14 晴後曇 曇一時みぞれ 晴後時々曇
15 曇一時雨
24 2013 19 快晴 晴時々曇 晴時々曇 晴一時曇 曇一時晴
20 快晴 晴時々曇 曇一時晴 薄曇 薄曇一時晴
25 2014 18 晴時々曇 曇時々晴 晴時々曇一時雨 曇時々晴一時雨 晴一時曇
19 快晴 快晴 雪時々晴 曇時々雪後晴 曇時々晴一時雨、みぞれを伴
26 2015 17 晴時々曇 晴後雨時々雪 晴後一時雨 曇一時雨 曇時々雨後晴
18 快晴 晴後一時曇 晴一時曇 晴後曇 曇時々晴
27 2016 16 快晴 快晴 晴後時々曇 晴後一時曇
17 曇一時晴 曇一時晴 曇後一時雨 曇後雨
28 2017 14 曇時々晴後一時雪 雪時々曇 雪時々晴 曇時々晴一時雨
15 雪時々曇後晴 雪一時晴 晴一時雪 大雪一時曇 晴時々曇
29 2018 13 快晴 曇時々雪一時晴 曇一時雪
14 快晴 曇時々晴 薄曇一時晴 薄曇
30 2019 19 晴一時曇 晴一時曇 晴後一時曇 晴後時々曇
20 晴一時曇 雨後曇 雨時々曇 雨後晴時々曇 雨一時曇後晴 晴時々雨
31 2020 18 雨時々みぞれ一時雪 曇時々晴 曇時々雨一時晴 晴一時曇 雨時々曇一時晴
19 晴後一時曇 晴後曇 晴後曇 晴後曇 曇一時晴 曇一時雨