Dishonored 2でオカルトスチームパンクを駆け抜ける

端的に説明すると、超能力が使えるステルスゲーム。高低差をものともせずに飛び回ることができる。ゲームの感触としては、超能力が使えるアサシンクリード。ただ、アサシンクリードはTPSなのに対して、DishonoredFPSである。
プレイアブルキャラクターの姿が見えないため不都合が多い。特に、上下移動のためクライミングっぽいことをしていると、自分の位置が良く分からなくなってくる。小さな窓に身体が引っかかることもある。

PS4版を紹介してますが、私はSteam版でプレイしました。

世界観は、スチームパンク + オカルト。舞台はブリテン風な群島国家。動力の多くは鯨油から得た電力である。機鋼兵と呼ばれる、殺戮ロボットも登場する。建築物が欧州風なため、どことなくスナイパー エリートV2っぽくある。マップ構成や広さも似ているように感じた。

マップは適度に広く高低差があるため、こそこそ隠れやすい。超能力で上下に高速移動できるので、ステルスプレイに徹しやすい。というか、この手のゲームにはありがちだが、多勢に無勢の無双プレイはかなり辛い。
建物が入り組んでいるため、繰り返しプレイしても気がつかない通り道や場所を発見できる。ミッション数が少ないのも、繰り返しプレイするのに向いている。周回毎に異なるプレイスタイルで楽しめるように構成されている。
非殺傷プレイだと、グッド・エンディングとなる。暗殺対象であっても社会的に抹殺することで、命を奪わずミッションを完了できる。ただし、死んだ方がマシな状況に陥った人もいるけど。

このゲームにおける殺傷判定が良く分からない。落下や巻き込みなどの偶発的な「死」を殺数に含めないゲームが多い中Dishonored2では、敵が死ねばプレイヤーが殺したと皆して、殺数にカウントすることがしばしばある。
暴走させた機鋼兵殺した敵がカウントされるのは、プレイヤーの選択なので仕方が無いと思うが、何かの拍子に落下死したり溺死した敵まで殺傷数に含まれるのは、やや理不尽かなぁと感じる。
その代わり、クイックセーブ&ロードもでき、殺傷数や見つかった回数を適宜確認できるた。小まめにセーブし確認しておけば、完全ステルス非殺傷を目指すのも、そう難しいことでは無い。
殺傷数の判定が厳しいのは、プレイヤーが為政者サイドだからとも解釈できる。権力を失ってはいるものの、敵兵の多くは元部下である。権力を取り戻した暁には、敵ではなくなる。部下を殺すのは王の道からは外れている。

プレイアブルなキャラクターとして、父であり王室護衛官のコルヴォか娘である王女のエミリーを選択できる。取得できる能力が異なっており、エミリーの方がステルスプレイ向きである。特に敵兵を一掃できる「ドミノ」は暗殺プレイにも非殺傷プレイにも相性が良い。

能力は街中に散らばっている「ルーン」を取得し解放することで利用できるようになる。同じように「ボーンチャーム」という能力を向上させる装備アイテムも街中に置いてある。
序盤に、水を飲むと能力を使用する際に必要な「マナ」が回復するボーンチャームを入手できれば、プレイが随分と楽になる。ただし、ミッション中に拾えるボーンチャームは完全ランダムのため、最初の方で入手できることもあれば、終盤になってしまうこともある。マップ上に回復アイテムが散らばっているので尽きて困ることはそうそうないであろう。

初期バージョンでは周回プレイしても特典は無かったが、バージョンアップ後は、クリアすると能力を解放したり、ボーンチャームを作成するために必要なルーンの持ち越しなどができるようになった。序盤から能力全開で行けるので、中々楽しい。ただし、最初のミッションは能力が使えないので、いつも辛い。
ちなみに、能力を利用しないプレイも選択可能で。完全ステルス、非殺傷プレイも可能である。ただし、高低差のありすぎる場所に入れないため、一部のアイテムなどを取得できない。

ステルスゲームが好きな人にはお勧め。そうでなくても、周回を意識しなければ20時間くらいでクリアできるお手軽さながら、異なる能力を使いながら色んな攻略ルートを検討できるので、結構骨太で遊び甲斐のあるゲームだと思います。