諸君 私はキャベツ太郎が好きだ

諸君 私はキャベツ太郎が好きだ
諸君 私はキャベツ太郎が好きだ
諸君 私はキャベツ太郎が大好きだ

朝食に
昼食に
夕食に
夜食に
おやつに
間食に
栄養補給に
携行食に

自宅で 学校で
職場で 出先で
道端で 電車で

駄菓子屋で コンビニで
スーパーで 通販で

この地上で行われる ありとあらゆるキャベツ太郎行動が大好きだ

包装袋を斜めに掲げて一気に口の中に流し込むのが好きだ
口からこぼれ落ちたのとちょいとつまんでほうばる時など心がおどる

業務用スーパーで小袋30個入りを買い漁るのが好きだ
奥の方に残ったのをガサガサと音を立てて 根こそぎ食べ尽くした時など胸がすくような気持ちだった

手が汚れないようにハシで蹂躙し食べ尽くすのが好きだ
五本の指先をそろえて袋の中を何度も何度もまさぐって舌の上に運ぶ様など感動すら覚える

すっかりさびれて駄菓子屋で吊るし売りされている様などはもうたまらない
サックサックの食感が私の咀嚼運動とともに金切り声を上げるうまい棒のようにぐしゃぐしゃにつぶれるのも最高だ

哀れな食べず嫌い達が雑多な言い訳で健気にも立ち上がってきたのを甘いソース味でその固定観念を木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

志那の爆買いに滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に売るはずだったキャベツ太郎らが廃棄される様はとてもとても悲しいものだ

大食らいの食欲に押し潰されて完食されるのが好きだ
大手スーパーに追いやられて営業が地べたを這い回るのは屈辱の極みだ

諸君 私はキャベツ太郎を地獄の様なキャベツ太郎を望んでいる
諸君 私に付き従うキャベツ太郎品評会出席者諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なるキャベツ太郎を望むか?
情け容赦のない キャベツの入っていないキャベツ太郎を望むか?
やおきんの限りを尽くし 三千世界の駄菓子を殺す嵐の様なキャベツ太郎を望むか?

「Kohlkopf!! Kohlkopf!! Kohlkopf!! 」

よろしい ならばキャベツ太郎

我々は満身の力をこめて今まさにほうばらんとする口だ
だがこの隅田区で四半世紀もの間作られ続けたただのキャベツ太郎ではもはや足りない!!

キャベツ太郎を!!一心不乱のキャベツ太郎を!!

我らはわずかに一品評会 百人に満たぬ評価員にすぎない
だが諸君は 一騎食千の大食漢だと私は信仰している
ならば我らは 諸君と私で総胃袋10万と1個の軍集団となる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう

ほほをつかんで引きずり下ろし口を開けさせ放り込もう
連中に青のりの味を思い出させてやる
連中にサクサクとしたスナックの音を思い出させてやる
千葉と東京のはざまには 奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる

百人の吸キャベツ太郎鬼の品評会員で
キャベツ太郎を喰い尽くしてやる

「ゆるどみ兼キャベツ太郎品評会 しんざきより全評価員へ」

キャベツ太郎品評会 状況を開始せよ

征くぞ 諸君