コーエーを訴えたカプコンの特許ってどんなもの?

カプコン戦国BASARAが、無双シリーズのコーエーから訴えられたのかなと思ったら逆でした。
無双シリーズの猛将伝などがカプコンの特許を侵害するとの主張のようです。

さて、今回争点となるカプコンの特許とはどのようなものなのか。恐らく 161164号 システム作動方法 - astamuse(特開平8-161164)がその特許だと考えられます。特許は出願日から20年間有効なので、この特許は2014年の12月9日に切れます。つまり、特許が切れるギリギリで裁判を起こしたわけです。
特許 第3350773号 システム作動方法 - astamuse

コーエー猛将伝は、信長の野望三國志のパワーアップキットの流れをくむシステム用に思われます。パワーアップキットが、カプコンの特許出願前に当たり前の技術であれば、コーエーは特許が無効である主張できるように思われます。
ゲーム本編にシナリオやキャラクターを追加する拡張パックは、恐らく1992年12月にPC-9801用に発売された信長の野望覇王伝のパワーアップキットが最初だと考えられます。パワーアップキット自体の発売日はよく分かりませんでしたが、続編である天翔記の発売が1994年12月のためそれ以前でしょう。つまり、カプコンの特許出願前だと考えられます。
ちなみに、拡張パックが発売された経緯は、三國志IIIのデータ改造ツールの販売元を訴えた 三國志III事件 - Wikipedia によるものとも言われています。

パワーアップキット≠猛将伝

拡張キットの概念は、カプコンの特許出願前ですが、カプコンの特許はそもそも拡張キットにあたるのでしょうか?

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上記制御プログラムは、たとえば「○○シリーズの☆☆☆のCD−ROMをお持ちの場合は、ゲーム機に装填してください。」といったインストラクションを画面に表示させ、ユーザに対して第1のCD−ROMの装填を促すようにすることもできる。この場合、第1のCD−ROMの装填後、再度第2のCD−ROMを装填したときに、上記キーがゲーム機に読み込まれていると判断され、標準のゲーム内容と拡張されたゲーム内容とが作動させられることになる。

カプコンの特許は、それぞれ単体でプレイ可能なゲーム1と2があった際に、2を起動させた後に1のディスクを入れると追加要素が遊べるというモノです。これは、パワーアップキットとは異なる概念になります。つまり、信長の野望のパワーアップキットでは、特許が無効であるとは主張できません。
カプコンの特許は1999年11月18日にVol. 1が発売された パンドラMAXシリーズ - Wikipedia のコンバートに近いでしょう。

パワーアップキット - Wikipedia における「動揺の概念」でも解説されていますが、コーエーのパワーアップキットと猛将伝の違いは、単体でゲームをプレイできるか否かにあります。ゲーム本編がなければパワーアップキットのみを購入しても遊べません。一方、猛将伝猛将伝のみでプレイできます。つまり、コーエー猛将伝カプコン特許権を侵害しています。
ちなみに、ビーマニシリーズのアペンドディスクは、アペンドディスク単体ではプレイできないためカプコン特許権を侵害しないと考えられます。同様の理屈でDLCなどもカプコンの特許には該当しないでしょう。セーブデータなどを参照することで追加要素やおまけが遊べる概念がカプコンの特許に抵触するかは素人判断ではよく分かりませんでした。