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マクドナルドがメニュー表を撤廃したのはなぜか考えてみた

マクドナルドがレジの台に置いてあったメニュー表を撤廃したようだ。消えたマックのメニュー表【怒りの声続出!】 - NAVER まとめ など、ネットではメニュー表をなくさないでほしいという声が見受けられる。また、マクドナルドさん、メニュー表を無くさないでください - lessorの日記 において語られるようにコミュケーションに難のある人々が注文しづらくなるとの指摘もある。
メニュー表の撤廃はお客に不便を強いるため、客にとっては改悪でしか無い。しかし、お客の苦情よりも優先すべき事項が日本マクドナルドにはあるのだろう。

回転率は上昇するか?

本日からなぜメニュー表を撤廃?マクドナルドに理由を聞いてみた。|| ^^ |秒刊SUNDAY の電話取材によるとマクドナルドの意図は、お客にあらかじめレジ上部のメニューで注文を決めてからカウンターに向かって欲しいとのことだ。記事では回転率を上げるためにメニュー表を撤廃したと推測している。マクドナルドの店舗の椅子は決して座りやすくはない。これは恐らくお客に長居してほしくないからだろう。つまり、マクドナルドにとって回転率は無視できない要素である。しかし、メニュー表を撤廃すると回転率は上がるだろうか?

現在マクドナルドではハンバーガーの作りおきはしておらず、注文が入ってから作っている*1。そのため直ぐに商品が用意できず、精算後に商品待ちのお客がレジ横に退避させられている店舗もある。これはドライブスルーでも同様である。つまり、レジの回転率を上げても厨房がボトルネックとなり客が商品を受け取るまでの回転率は上昇しない。むしろ、商品待ちの客を増やすことになる。現状、注文前の行列よりも商品受け渡しに混乱が見られる。今回の改定により商品待ちの客が増えると、さらなる混乱が発生する恐れもある。
また、これまでに行列ができやすい店舗では並んでいるお客にメニュー表を配布し、あらかじめメニューを決めさせる工夫を行なっていた。レジでの回転率を上げるならばメニュー表を無くす必要はないのではないか。

客単価上昇が課題

回転率を上げるためにメニュー表を撤廃したのは少々疑わしい。
以上のことをツイッターで呟いた所、おすすめ商品を紹介されたら断りづらかったとのリプライを頂いた。マクドナルドのクルーの笑顔で言われると断りづらいものがある。以前なら、これとメニュー表を指させばよかったが、メニュー表が無いので回避手段がない。言われるがままに注文してしまいそうだ。

追記:上のメニューを見ると店員と目が合いやすくなるとの指摘があった。なるほど、目があった上でおすすめ商品を紹介されるとますます断りづらそうである。マクトナルドのシェイクは母乳のスピードで吸わせる様に作られていると言われる*2マクドナルドならば店舗上のメニュー表を店員と目が合う用に調整しているかもしれない。角度とか。

これは要するに、客単価を上げたいのだろう。マクドナルド経常益15%減 1〜6月、客単価下落 :マーケット :日本経済新聞 との発表もあり、日本マクドナルドにとって客単価を上げることが現在の目標である。よって、メニュー表の撤廃は客単価を上げるためと解釈したほうが良さそうだ。また、おすすめ商品を紹介することで厨房の負担も減るだろう。

メニュー表の撤廃にはさらなるメリットがある。日本マクドナルドには、期間限定メニューと定番メニューがある。期間限定メニューで話題を作り客を呼び込んでいる。2010年にはアメリカをテーマにしたビックアメリカシリーズが評判となり、2011年、2012年にもキャンペーンが行われた*3。2012年の夏には世界のマックキャンペーンを実施した*4。最近のマクドナルドでは期間限定商品がめまぐるしく変わる。その度にメニュー表を作り変え全店舗に行き渡らせるのもコストがかかる。メニュー表をなくせばそのコストをカットできる。
また、先の述べたがおすすめ商品を紹介することで、期間限定商品の在庫管理もしやすくなるのではないか。

以上により、メニュー表の撤廃は回転率よりも「客単価」を上げるために重きを置かれていると考えたほうがすっきりする。

メニュー表の撤廃による効果まとめ

  • 回転率は大きく変化しない
    • 決済の回転率は上昇するが、厨房の回転率がボトルネックとなるため。
  • 客単価の上昇
    • メニュー表を撤廃することで選択肢を狭める。
    • おすすめ商品を紹介されると断りづらい。
  • メニュー表の作成のコストカット
    • 期間限定商品が多いので毎回作り変えるのは大変だろう。
  • 在庫管理
    • 期間限定商品を推すことで、在庫を減らす効果があるかもしれない。