1日目

世界樹を探すため辺境の街であるタルシスにやってきた。一度来たこともある気がするがデジャヴって奴だろう。
探索を始めるにも仲間が必要だ。先ずは冒険ギルドへと赴き冒険者を募集する。ギルド名はColorsとし、冒険者のコードネームは色で統一する。とりあえず、各職業から一人ずつ気に入った女の子を見繕う。各個人の能力差を見極められないなら、見た目で選ぶしか無いだろうと言い訳をしておく。
スタメンとして、濃く明るい赤毛のナイトシーカーのクリム。元気な藍色メディックのアイ。金髪ツインテールのフォートレスのれもん。銀髪のスナイパーであるハク。濃紺な衣装をまとうルーンマスターのネイを雇う。状態異常で敵の動きを封じつつ、耐え忍ぶ戦略だ。火力と属性攻撃のためにルーンマスターを編成している。
サブメンバーには、落ち着いた雰囲気のソードマンのシアンと、ダンサーとしてモモを雇った。ソードマンは火力が足りない場合、ダンサーは長期探索のために雇ってある。

メンバーも揃った所で、統治院から冒険の許可を貰いに行く。街の西にある森の廃鉱から虹翼の欠片を持ち帰れば街の冒険者として認められるという。この程度のミッションをこなせないようでは冒険者としてやっていけないだろう。早速森の廃坑へと向かう。
っとその前に買い物だ。前金として成功報酬の半額である500エンをもらっていたのだ。装備も整えずダンジョンに赴くなど冒険者失格である。フォートレスのれもんのために盾を、ナイトシーカーのクリムに剣を購入し、余った金で防具を見繕う。回復アイテムはまだ必要ないだろう。

装備も整った所でうっそうと茂った森へ足を踏み入れる。モンスターが徘徊しているが、回復を怠らなければやられることはなさそうだ。楽勝だなと思って進んでいると何やら怪しげな男に話しかけられる。身構えていると彼は親切にも地図の書き方を教えてくれた。冒険者のマネジメントが私の仕事。地図を書くのも私の役割であろう。正直うと、冒険中にやることがなくて肩身が狭い思いをしていたのは秘密だ。
奥へ進むと、川の向こう側に虹翼の欠片らしきものが見える。川を渡るには深すぎるので、他の道を探さなくてはならない。
更に奥へ進むと、大きなヒヒのような動物がいるではないか。しかも我々に気が付き、近づいてくる。しかし、我々の力量で倒せるような相手ではない。咄嗟に逃げたが、目の前は行き止まりしか無い。絶体絶命であったが、周囲を見渡すと人が通れそうな獣道を発見し、難を逃れる。危ない所であった。
ヒヒにビビりながらも、何とか虹翼の欠片を手に入れる。早速街へ帰り辺境伯へ届けると冒険者として認められた。冒険者には気球艇が支給される。何という太っ腹。冒険者は大地を探索し新たな迷宮を探索するのが責務であるが、そのためにこの街に来た私にしてみれば願ったり叶ったりだ。気球艇は様々な色にちなんだコードネームの冒険者が集うという意味を込めてレインボウと名付けた。

冒険者として認めれ、成功報酬の残り半分を頂いたので今日は踊る孔雀亭で飲んだ後に宿屋で就寝だ。