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射性物質拡散予測が公表されないのは政府による隠蔽か

関連:Togetter - 「本当に4月5日、6日に放射能が日本を覆うの?」

放射線物質飛散予報が出たとして貴方はどのように行動しますか?

新聞記事からして、政府は情報を隠蔽しているって感じの論調で、はてなブックマーク - 日本で公表されない気象庁の放射性物質拡散予測 でも海外では発表されているデータを日本政府の隠蔽体質は問題だ!との指摘も見られます。

日本の気象庁も予測を行っているようですが、問題はその精度でしょう。精度が悪いなら発表する意味がありません。現状では原発から放出される放射性物質の量がわからないので、花粉予測よりも精度は低いでしょう。また、仮に発表したとして、放射性物質拡散のシミュレーション結果 に示された放射線物質が飛散すると予測された地域で貴方はどのような行動を取りますか?あるいはその地域の野菜を食べますか?って話でしょう。
気になる人は予測に関係なく外出を控え、外出するならマスクをしたり、雨に濡れるのを抑えればいい話ですし、野菜に関しては基準値を超えれば現状では出荷されません。この辺は、野菜を取り扱う方々を信頼するしかありませんが。また、逃げるとして日本全国がほとんど彩られる中で何処へ逃げるのですか?という話。
また、各地で放射線量はモニタリングされています。予測よりも過去のデータの推移を見ることの方が重要です。福島原発の事故は長期化が予想されるので一日だけのデータを見て一喜一憂しても意味がありません。

データの意味を読み解く

さて、読売新聞の画像はドイツの気象局 Wetter und Klima - Deutscher Wetterdienst -- Startseite によるデータですがこの情報がどのような意味があり、どこまで信頼できるのでしょうか。
元画像である、放射性物質拡散のシミュレーション結果 をよく見ると、右下に英語で注意書きがされています。

Important note: The illustration does not allow conclusions on the real concentration of radioactive paticles in the air, because the strength of the source is unkown. It is only shown how a fictive emission is distributed at the reactor and diluted depending on current weather conditons.

適当に意訳すると「注意! 放射性物質の量が明らかではないので、このアニメーションは実際の空気中の放射性物質濃度を考慮したものではありません。実際の気象条件を元に原子炉から放射性物質がどのように噴出し、広まっていくかを示したものに過ぎません。」って感じ。

つまり、ドイツのデータは福島原発から放出された放射性物質の量が分からないので、気象庁による天候データを元に福島原発から微粒子が噴出したと仮定してどのように拡散していくがシミュレーションした結果でしょう。福島原発から微粒子が出続けたと仮定して、4月4日からの天候に基づき拡散をシミュレーションしたデータとしては正しいですが、放射性物質の量は全く考慮されいません。つまり、実際にどの程度の放射性物質が空気中にあるかまでは語っていません。
福島原発から放出される放射性物質の量が分からない以上、憶測でしか語れないわけですが 各地の放射線量 などの過去のデータを見る限り原発から300km以上離れた地域は、平常時とほとんど変化がないと考えて良いでしょう。注意すべきは、濃い色の地域でしょうが、福島原発が現状のままであれば、これまでに観測された程度の量を推移するでしょう。原発が今以上に危険な状態になったら分かりませんけども。気象庁が公開するなら、東日本をクローズアップしたデータの方が良いかもしれません。

現状で我々にも可能な予測など

福島原発から放出される放射性物質の量が分からない限り、正確な予測は出せません。ドイツのシミュレーション結果ではあたかも九州や韓国まで飛散するかのようなアニメーションになっていますが、現状のままなら西日本にまで関東のような量の放射性物質が飛散することはないでしょう。もちろん、福島原発の状態次第ですが。
NHKなどでは、原発周辺 5日午前中は西風に NHKニュース など気象庁による福島原発周辺の風向きや強さの予報を発表しています。現状では、福島県やその周囲に住む人々は、NHK天気予報 - ウェザーニュース などから風向きや強さの予報を仕入れるだけでも十分に推測できます、また、気になるなら風上にある県の放射線量を定期的にチェックすればよいでしょう。例えば東京の人は、 茨城県>東日本大震災関連情報>随時提供資料>東日本大震災関連情報茨城県 │ 関係道府県のモニタリングデータと防災情報 から茨城県放射線量を見れば良いではないでしょうか。

追記

って結局公表するんですかい。公表するなら風向きの変遷と共に、実際の結果と各地点でのモニタリングデータもまとめてくれると助かります。
てっきり、モニタリングデータと予測データを検証して精度上げてから発表するのかと思ってましたよ。

追記4月6日

気象庁によるシミュレーションが発表されましたが、分解能が100kmと非常に粗く、値もnBq/m^3と非常に小さなオーダーで、予想通りほとんど当てにならないデータ。公開しろと騒ぎ立てるほどのデータではないでしょう。
現状では各地でモニタリングされた放射線量の推移をチェックするほうが確実です。