進化論 VS インテリジェント・デザイン

自ニュF: 米国人の48%は進化論を否定』のコメント欄が面白かったので勝手に編集。
元々は、『スラッシュドット ジャパン | 米国人の48%は進化論を否定』に対する言及。スラドでは、多神教一神教などの宗教談義が花開いてますが、そちらも面白いので一読をお勧めする。

  • [#1] (NjNlY2Q3)
    • 日本人の7割は幽霊の存在を信じているという信じがたいアンケートもあるが、残念ながら(本アンケートの結果も)信頼性は高い。
  • [#3] (NjMxMGVh)
    • 問題は、幽霊や創造説を信じていることではなく、(検証可能性のある)他の説の存在否定をすることだ。この点で、幽霊を個人的には信じていようが、幽霊は存在しないという説に合理性を認めていればそれでいい。アメリカ人の創造説信奉者は進化論に合理性を認めているのか?
  • [#15] (NDMwODQ1)
    • 先進国で水準の高い教育を施しても非科学的な事を信じてしまうんだな。
  • [#16] (NWExMTFm)
    • 勉強できる奴が頭いいとは限らないということ?
  • [#11] (Y2U4NDk5)
    • 聖書の天地創造を信じるくらいなら、金持ちは天国にいけないとか、姦淫するなという教えも守れよな、と言いたい。
  • [#24] (YzcwY2Q5)
    • >>11 ホントそうだよな。どうもアメリカの聖書主義者ってのは、そういう自分に都合のいい解釈をしてるのが、傍目から見て苛立たしい。
  • [#27] (ZTUyZjlk)
    • 米国政府が神を語る時は、えらく政治的色彩の強いカトリック臭いし(参考pdf)米国が神を語る時は阿呆を笛で踊らせてるとしか。イラク侵攻とかでわざわざ宗教的対立を起こすし。こんな国が日本に政教分離を押しつけてもなー

  • [#17] (YmUyMmUz)
    • 進化論と創造のどちらも「人間はなぜ存在しているのか」という疑問の答えを出そうとしている点では共通している。しかし進化も「論」の範疇から脱せず、創造も「信仰」の領域。どちらも自らを証明するに至っていない。でも事実はどちらかだ。このふたつの間の溝は、根本的には神の存在を信じるかどうかによる
  • [#18] (NDMwODQ1) 上記の反論
    • 生物はどうやって誕生したのかという分からないものを、(神という)もっと分からないもので説明しようとしてるから駄目なんだと思うんだ。神が生物を創造して誕生させたのなら、神はどこから誕生したのかという、根本的で、答えようの無い疑問が残る。神は信じる事によってのみ存在を支えられているので、存在の根拠を理論的に証明できない。
  • [#19] (ZmMxNTBj)
    • 宇宙の始まりをさぐる学者は、最後には神さまを信じるようになってしまうとかいうのを聞いた覚えがある
  • [#24] (YzcwY2Q5)
    • >>19 それでなくても、物理学者なんかは自然界に存在する物理法則が多くの自然現象を決定している事に気づいて、そこに何らかの「意思」が介在しているのでは、という考えになるらしいね。
  • [#20] (NDMwODQ1)
    • まあ、進化と創造のどちらが真実でもいいけど、創造であれば、創造と神の存在という
  • [#21] (NDMwODQ1)
    • 失敬、「創造」と「神の存在」の二つを同時に証明しなければならないから大変ですな。
  • [#22] (MjgwMGEy)
    • 創造論と進化論を並べたいなら、神がどのような存在で、どのように世界を創り、どのように人間を創ったのか説明して欲しいところ。
  • [#23] (MjgwMGEy)
    • 進化論と同じ程度の適当さでいいんだけどね。同じ程度に。
  • [#25] (ZTUyZjlk)
    • てか、科学者ってのがプロテスタントからの派生だからなぁ。聖書に載ってる神の奇跡を厳密に検証しようとしたらそこに法則性が見つかった、てだけで。
  • [#4] (YjFiOWMx)
    • まあ進化論はソースが無い、って一時騒がれたこともあるし
  • [#26] (YzlmNGVl)
    • え、進化論てそんなにいい加減なの?化学反応で発生したプランクトン達が環境に適応して進化したって事にどんな誤りが?
  • [#28] (YzcwY2Q5)
    • >>26 実験室や実験施設で再現できないものに関しては、科学はわりと無力だよ。だから例えば「人や生き物は死んだらその意識はどうなるのか」という問いに対して、明確な答えが返せない。
  • [#29] (NzQyZTBj)
    • #28 そもそもそういう曖昧な質問に答えるようには出来てない。質問を科学的に設置しなおさないといけないし
  • [#30] (MTQ4ZDgz)
    • >#17,#28 今現在で分かっていないことと、将来真実に近づきうるかを混同するな。例えば進化論では○○と××の中間の化石△△が見つかるだろう、といった予測ができる。これに対して創造論は見つかった後で△△も箱舟に乗っていたと言うだけ。遺伝子関係の実験を「神への冒涜」と言って圧力かけてるんだからどうしようもない。
  • [#31] (YzlmNGVl)
    • #28 そりゃそうだろうけど、進化論もそうだって言うの?環境に適応して形態を変えていくなんてのはダーウィンの嘴の異なる鳥を見れば一目瞭然だし、胎児の成長段階が進化の様相を表してるのも、始祖鳥とか中間的生物の化石が見つかったのも真実でしょ。それに比べれば創造説なんて単なる妄想と同じじゃないの?
  • [#33] (NTg2ZDgx)
    • >31 でも、地を這ってたトカゲが偶然で空飛ぶように進化するかね?そこを「自然淘汰」で説明するより「明確な意志や目的」という説明の方がまともな気がする。その意志がトカゲのものか神様のものかはともかく
  • [#34] (NTg2ZDgx)
    • あと、長い時間かけて淘汰圧で進化するって言う説明も、トカゲから鳥みたいな全然違うカタチ・戦略にシフトした例は説明できてなくないか?進化の過渡期にまず羽根生やしたり胸筋発達させたりというコストを前払いする必要があるが、満足な鳥やムササビの形になって利益を得る前に「無駄な機能のあるトカゲ」として淘汰されて消えてしまいそうだ。長い時間かけて自然淘汰で形変えていくのなら。
  • [#38] (YzlmNGVl)
    • #34 なるほど・・・確かに不思議だな。でもトカゲの意志や目的とするならそれは進化の自然選択というものだろう。哺乳類の中にだってコウモリのように空を飛ぶものもいるわけで、人間だって飛べない代わりに飛べる機械を作るようになった。だから空という新しい空間を得ようと進化した事が異常とは思わないな。というより突然変異にしろ自然淘汰や自然選択にしろ進化論じゃないのか?神が魔法使ったような創造論とは一線を画すだろ。
  • [#40] (NTg2ZDgx)
    • >38ああ、勿論大雑把に分けるなら進化論だよ。ただ、現状の進化論もちゃんとは説明ついてないと言いたい。人間は空への意志や未完成の飛行機設計図を自分の子供に遺せるが、トカゲの空への意志は世代を超えて相続されるのか?DNA見つけたワトソンとクリックも「生物ってもともと宇宙で設計されて地球に投下されたクローンちゃうんか」みたいなことを言ってたような
  • [#41] (NTg2ZDgx)
    • ごめん、まああんま詳しくないのに適当書いてるよ。このあたり詳しい人が後から来たらいろいろ訂正して。
  • [#36] (NWIzY2M5)
    • 最初から機能を求めて空を飛ぶ機構が備わったのではなくて寒いから羽毛が生えたり、腕に生えた羽毛を見せびらかすことでメスをゲットしているうちにだんだん羽が大きく筋肉も強くなっていき逆に体は小さく軽くなって小枝なんぞにも登れるようになり、そしてあるとき枝から飛び降りる瞬間に羽のせいで滑空できたあたりから鳥になったりしてんじゃねーの?
  • [#37] (NTg2ZDgx)
    • >36だから、そういう従来の説明で納得できる?生き物の体の、空飛ぶ為の構造と地を這う為の構造は全然違うよ。その過渡期に必ず「どっちのメリットもない中途半端なとトカゲ」になる。それもウン万年とかいうスパンで。偶然に、それも長い期間かけてあれだけのダイナミックなシフトをするっつーのはどうも説明に無茶ある気がするんだけど。
  • [#39] (YzlmNGVl)
    • 始祖鳥は飛べないみたいだけど、意外と強いんじゃないの?恐竜時代の前なんだから体も大きいだろうし不便でも生存には有利な方だったんじゃね?
  • [#47] (NWIzY2M5)
    • もうひとつはネズミにいつ羽が生えたのかどうして生えたのかという思考に陥ってる人がいるが、羽を持つなんていう完全に区分するべき特徴ってのは実は恐竜や昆虫もそうだけど割と早い時期にどうということもなしに実現可能になってることから、ネズミに羽が生えるのではなくてそもそも空を飛ぶことができた連中が羽いらねーこれからは土中だっつって羽を捨てたのがネズミ、まだ飛んでるのがコウモリってな感じじゃないかな?
  • [#48] (NWIzY2M5)
    • 47で書いたことはハチとアリの関係でも言えることでしょ?6肢の昆虫は羽があるのがそもそも普通で、アリは「羽が退化する進化」をしてるっつーことで。
  • [#49] (NWIzY2M5)
    • だから一旦飛ぶ能力を捨てた連中を見ながらこいつはいつか空を飛ぶのだろうかってのは、これはないんじゃないだろうかと思うのだ。そういう発想ができるのは人間だけだと思う。
  • [#50] (NWIzY2M5)
    • 長くなってすまんこ。で、だからそれをふまえてモグラを見た場合、そっからまた飛ぶ可能性はほぼゼロで、モグラとして土中生活者として洗練あるいは停滞するしかない存在だと思うのね。
  • [#51] (NDMwODQ1)
    • モグラは地中でのみ生きている訳ではなくて、地上にも出てくる半地下生活の種類やあまり穴を掘らない種類もいるんだよ。ヒミズは夜に地上を歩き回り、ヒメヒミズヒミズに追われて標高の高い地域で住むようになったといわれ、 あまり穴は掘らない。飛ぶかは分からないけど、泳ぐのは得意なので、環境の変化によっては意外と水の中で暮らすようになる可能性はあるのかもね。
  • [#44] (NWNjMDVl)
    • 進化論はだいたい合ってると思うんだけど、「首の短いキリン化石を出せ!」とかってのが反証。
  • [#46] (NWIzY2M5)
    • >44 そもそも化石になるケースが非常にまれなのでそんなことをするよりはDNAから種族の関連性をひとつひとつつなぎあわせて見るほかない。まあ、一応は母体内での生命誕生のプロセスを見ると歩んできた道がなんとなく見えるので、首の短かった時期のキリンもそこで確認できよう。それから個体差もそれなりに考慮に入れないとね。
  • [#42] (NDMwODQ1)
    • エホバの証人はある程度の進化は認めてたよ。環境の変化による狼が犬になる程度は。でも、全く違う種になる進化は認めてなかった。猿から人になるとかね。陸に上がった魚や、類人猿と人類の中間に位置する生物がまだ見つかってないし、こういったミッシングリンクが進化論を否定させる原因になってる。でも、96年にローマ法王が進化論を認めたね。でも、要するに進化論に新しい発見がある度に彼らは「神はこのように人類を創造しました」と言うだけみたい。
  • [#52] (ODNhMjA3)
    • >#43 「陸に上がった魚」>ハイギョ、ムツゴロウなどなど、枚挙に暇が無いと思うのだが。
  • [#53] (ODNhMjA3)
    • ああ、間違えた。#43ではなく#42でした。 で、進化論が所詮昔の話を現在の痕跡から推測してるだけなんで、いろいろ突っ込みどころがある、という話はOKとして、それ以外のIDみたいな話に流れてしまうってのは、やはり異常としか思えない。
  • [#54] (NDMwODQ1)
    • #52 誤解させて悪いが、俺じゃなくてエホバの証人の言い分なんだ。(俺は進化論者だが分からないことは分からない派)でもね、地上に上がった両生類と魚の間は見つかってないんだよ。むしろ、ハイギョは4億年前からいて、陸に上がってないからやっぱり進化なんてないじゃないかとも言われてしまう。仮にハイギョ(じゃなくてもいいけど)の種類が陸に上がったとして、それが原始両生類に進化したのなら、やっぱりその間の種類が見つからないといけないんだ。ムツゴロウはスズキ目ハゼ亜目ハゼ科が昔にいたわけではないので根拠にならない。
  • [#55] (ZGZiMzY3)
    • いや、だから「間」ってのがなくて先分かれの先端部分が分かれていくだけなんだと思うんだよ。姿が変らないのは周囲の環境も変らなくそして安定しているから停滞してるだけで。政治学でいう保守と革新のようなもので、必ずしもどちらがよいかは決められない。 昔いたかどうかは「わからない」「証拠がない」だけであって、化石がそこまでポピュラーな存在ではないことを念頭において欲しい。ヘタをすると今分かってる種類の何千倍もいただろうし、そやつらの住環境によっては化石など絶対残らなかったものの方が絶対多いよ。
  • [#58] (ODNhMjA3)
    • 結局は、#55の指摘に尽きると思うね。化石と言う、非常に細い痕跡でしか辿れないため、構造が脆弱な生物や、地殻変動が激しい場所に住む生物は、化石に残りにくく「いなかった」扱いをされてしまう。

解説

インテリジェント・デザインは、何かしらの明確な意思や目的によって生物がデザインされ進化たという主張。大雑把に言えば、神を隠して進化論を否定する主張である。ID論の問題は、「何かしら知的」な存在の証明を棚上げにしている点で、結局は聖書による創造論となんら変わるとことは無い。

進化論も、今のところ確からしい説の一つだが、誰も進化の過程を見たものはいないので、現代の生物と化石とを見比べて類推するより無い。しかし、化石の見つかっていない種も多数あると考えられるので類推も難しい。故に、進化の途中の生物が見つからないから進化論は間違いだと決め付けるのは乱暴すぎる。また、進化の指向性があるから、それは何らかの意思が働いたとするのも短絡的。指向性があるように見えたのは、その人が勝手に指向性があると判断したのであって、様々な種がいたが、自然淘汰の結果、それが残っただけかもしれない。
そもそも科学の基本は再現性である。実験による再現性があってこそ理論が実証される。理想的な条件下ならば、未来を予測することができるし、過去にあったことも類推可能である。しかし、進化論のように実験で実証しようが無い場合は、これまで様々な経験から得た知識を元に理論を構築するしかない。あくまで推量なので断定はできない。ただ、そこを似非化学につけこまれてしまうのだが。

個人的には、宇宙が誕生し、生物が発生し、我々が存在するなんてとんでもなく低い確率なんだろうけど、それは起こってしまったわけだ。また、我々という観測者がいない限り、宇宙が誕生しても、生物が発生しても誰も気づくことは無い。つまり、我々という観測者が存在することが、宇宙が生まれ、生物が進化した結果という考え方が好きです。