モチベーションの責任転嫁

オフィス機器の販売をやっている30代半ばの人と食事をする機会があったのですが、その方曰く「昔はモチベーションを維持、高めるのは個人の責任だったが、最近では環境、つまり雇用する側、つまり会社などの責任になりつつある」という。より良い環境を作ることで、既存の社員のモチベーションも高め、新たに入ってくる人もそこを見るような流れで、多くの会社でオフィス環境を改善する方向に向かっているらしい。

昔と言っても、30代半ばの方なのでどんなに遡っても10年位前なんですけど、モチベーションの維持が個人に問われた時代は、要するにハングリー精神があったと言うことなのかなと思います。特に高度経済成長時期ならば働けば自身も豊かになるし、国も豊かになると言うモチベーションがありました。しかし、現在ではがんばって働かなくてもそれなりに生きていける時代です。「ゆとり」を持つのは良いですが、「ゆとり」があるというのは鬼気迫っていないので、個人でモチベーションを保つのは難しい。だから、自分以外の何か、つまり環境(上司なども含む)に責任転嫁するということなのかなと。
何事も上手く行かないと人間はその原因を自分以外の何かに転嫁してしまいがちです。発展から継続へという時期なんでしょうが、この変化に耐えてこそ次の社会が見えてくるのかしらん。