散文 文庫解説

昨日のid:lastline:20041007#1097114138より。
本を買う決め手として、普通は裏表紙のあらすじまたは解説を読んで買う人のほうが普通かもしれません。
文庫解説がどういう経緯で発展してきたか調べてみたんですが、インターネットじゃ良く分かりませんでした。ただ、昔読んだ文庫解説に「文庫の解説は日本独特」という話が載っていたことから推察すると、訳本の訳者あとがきが次第に解説へと推移していき、訳本以外にも解説が載るようになったのではないか?


文庫解説で、初めてその作者の本を読んだ際に、その作者の遍歴をまとめた解説は重宝するのですが、何度も読んだことのある作者の場合はいらない。かと言って、解説者の個人的な感想をつらつら書かれても困ります。ただ、今の時代はインターネットもあるので解説者個人の感想のほうが良いかもしれませんね。
本当に良い文庫解説とは、本編を読んだ人がちょっと解釈に困る部分を他の作品等を並べて解説したり、この部分が話の肝ですよね?という共感を与えつつも、本編をまだ読んでない人にもネタばらしをしないで面白そうだなと思わせる解説なんでしょう。しかし、この本編を読んだ人と読んでない人の両者にとっても良い解説というのは、基本的に相対するものでもありますが。


ところでラノベといえば作者あとがきですが、時雨沢恵一のあとがきは面白いですね。普通は、作品に関する裏話などを書くことが多いのに本編と全然関係ないところが特に面白いのでしょう。


漫画文庫にも解説がついてます。文庫という体裁だから解説が載っているのでしょうが特にいらないように思えるのですが。
漫画のコミックスで作者あとがきを書く人はあんまりいないように思います。特に、連載漫画の場合は、雑誌の作者巻末コメントがあどあきみたいなものだったりしますし、続巻の漫画にあとがきを書くのもおかしな話ですしね。
初年ジャンプで言えば、和月伸宏ヒカルの碁ほったゆみは結構、舞台裏話を書いますけど。
ただ、一話完結ものの作者さんはあとがきを良く書かれているような気がします(蟲師漆原友紀とか)。また、あと書きでなくあと描きの方もいますし(佐々木倫子とか)。

そういえば少女漫画をあまり読まないので正しいか分かりませんが、少女漫画の場合はコミックになる際に生じたあまりページに小さな字で書かれた作者のあとがきというか散文か多い気がする。