- 声優陣
鈴木杏の主人公レイと小西真奈美のヒロイン、スカーレットは思ったより耳障りではなかったのですが、レイの祖父の津嘉山正種は滑舌が悪く重要なセリフが聞き取りづらいという、キル・ビルの日本語ぐらいダメな吹き替えだと思いました。
まぁ、全体的にアニメ声優未経験、もしくは浅い人ばっかりによるアテレコなので、レイとスカーレットが浮かなかったのかもしれませんが。(洋画吹き替えは多いのだが)
ただ心残りは、ロバートこと児玉清にはアッタクチャンスと言って欲しかったですけど。
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- アニメのアテレコに関して
海外アニメは俳優があってアニメのキャラクターが存在するので、声優未経験者でもキャラクターが豊かになるしアテレコが活きると思う。
日本のアニメはキャラクターがあって、そのキャラクターにあった声を探すので、声優未経験者ではどうしても演技力に欠けると思うのですって、それ以前に俳優としてもしっかりとしてない人を起用したりもしてますけど。
キャラクターありきなので、たとえプロ声優を雇っても、イメージと違うと言われたりするのですが。
- アニメーション
大友克洋流アニメなので、全体的に色や絵が暗いです。
フルデジタルですがＣＧを使っていないもしくは多様していないのは好感が持てました。
floatingworldのてくのすけさんが
この映画の主役は
少年＆少女では無く、
全編蓋う蒸気＆金属類（特に歯車）だ。
間違いない。
一部の好事家にしか薦めない。
と言っておられましたが、まさにその通り。見所は蒸気と機械類です。
ついでに書いておくと、ハウルの動く城を先取りしてます（違）
また、大友なのに全体的にジブリ色や既存のゲームやアニメの色が濃い気がします。
- ストーリー
一言で片付けるなら「孫をも巻き込んだ、壮絶な親子喧嘩」でしょうか。
一応AKIRAやスプリガン等から脈々と受けづかれていると思われる、「科学」とはというテーマがありますが、どう見ても親子喧嘩にしか見えないのです。
レイとスカーレットの絡みも少なく、どうして仲良くなっていくのかとか、祖父、父、孫のそれぞれの主張もほとんど描写されることも無いのに、ストーリーを展開しようとしても薄っぺらだけなのです。とりあえずラストにグッとくる展開、話を持って来るべきしょう。
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- 「科学」とは？
祖父ロビン曰く「宇宙の真理を解き明かすため」
父エディ曰く「人々に幸せを分け与えるため」
言い換えれば、知的探究心のためか金のためかということ。
ともに相反するのですが金が無いと研究できないのは真理なのです。
よっぽどの天才でも無い限り宇宙の真理など解き明かせませんが。
「科学」とは言う割には、オーバーテクノロジー過ぎ、というか私的にはアウトテクノロジーでしたが。
所詮熱力学程度で「科学の恐怖」とか言われてもピンと来ないですよ。
で、肝心要のスチームボールですが、超高圧で高密度の液体が入ってるらしいです。スチームボールに限っては熱力学では如何ともしがたいので、量子力学に則りきっと中身はボーズ縮退したボソンに違いないのである。最も有力な中身はヘリウムなのですが、それだと最初に謎の液体を採取した時に19世紀の防寒具で液状だったのが説明できないのですが。まぁよしんばヘリウムでもあんな動力生み出せませんが。
- 総括
アニメーション好きでもない、普通の人は見に行かない方がいいと思いますよ。
後学のためにもオタクは見ときましょう。
また、スタッフロール中に次回の予告編(?)が流れてましたが、次回の敵は電気だな!!
